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みんなの観戦記

 

何もかもが最高のバルサ!
AGさん
2004年11月20日、リーガ第12節、メレンゲ戦

行ってきました!念願のクラシコ観戦。

実は、「バルセロナは治安が悪いから絶対に行きたくない!」という嫁を約2ヶ月がかりで説得し(BRAU-GRANAさん、BARCERONA ESSENTIALSさんには貴重な情報源として大変お世話になりました)ほぼ無理やりこのカタルーニャへ連れ出してきました。

試合前日、ホテルから徒歩でサンツ駅へ向かい、おそるおそる地下鉄に乗りましたが全く危険な感じはせず、おしゃれな看板とかをバックにのんきに写真をとったりしました。

乗るとすぐに地下鉄L3のマリア・クリスティーナに到着、降りて地図を見ながらカンプ・ノウを探して歩いていると通りすがりの女子大生風の女性が「エスタディオ?」と声をかけてくれ、親切に方向を教えてくれました。こちらが「ムーチャス グラシアス!」とお礼を言うととびっきりのウインクを返してくれました。通りにはカタルーニャやバルサの旗をなびかせて走る車が多く、バルの前を通るとイムノの大合唱が聞こえたり、翌日の決戦を町中が待ちきれない素晴らしい雰囲気が感じられました。

大学(学校?)の間を抜けると見えてきました、そびえ立つ聖地カンプ・ノウ! 早速敷地内に入ってストアでグッズを購入しました。ゲームシャツはやはりプジョーのがすごい売れてました。レジで並んでいると怪しい3人組のオヤジが番号無しのシャツを大量に持ってきて早口のスペイン語(?)でマルケスのプリントを頼んでました。メキシコの方々だったのでしょうか。皇帝の応援歌らしこものを歌ってました。その横ではイングランドのレプリカシャツを着た年配の男性が鏡の前で満足そうにチャビのシャツを試着してました。やはり「世界のバルサ」ですな。

その後ミュージアム、スタジアムを見学し、憧れのカンプノウに降り立ちました!思わず涙が溢れ、嫁によると私はしばらく放心状態だったみたいです。我に返ると夢中で写真を取りまくりました。今でもあの輝く緑のピッチが目に浮かびます。 さて、当日20時頃サンツ駅のファーストフード店で腹ごしらえをし、いざ毒メレンゲ退治へ。

 

地下鉄を降り、地上に出ると凄い人ごみです!流れに乗りカンプノウが近づくと、警官隊に先導され大声で歌いまくる集団が。たぶんあれがボイショス・ノイスだったのでしょう。彼らの目は完全ににイってましたね。一般の地元の人らしき通行人が彼らに「ビスカ バルサアアア」と声をかけるとほぼ全員で同じく「ビスカ バルサアアア」と返してました。やや危険な香りが・・・。

そしていよいよゲートで厳重なチェックを受けて早足でスタジアム内へ。階段を上り3階ラテラルを目指し入り口へたどり着くと係りの男性が立ちはだかっています。チケットを見せると笑顔で「ついてきな!」ってな感じで親切に席まで連れてきてくれました。見渡すと満員のスタンドにあらためて感激しやや脚を震わせながら座りました。国外での観戦は97年のチャムシルでの韓国戦以来で、あの時は完全にアウェーで真っ赤なスタンドにやや圧倒されましたがこのカンプ・ノウではスタンド一番上の一角に白組サポーターが陣取る程度で彼らが白組の応援を始めると一斉に全方向からブーイング!素晴らしい

きょろきょろしながら席につこうとするとシート上にはロナルディーニョのお面と黄色のカラーシートがありあのモザイクに自分が参加できるというだけで思わず熱いものがこみ上げてきました。3階ではありましたが前から4列目ですごく観やすく、日本のJ2某紫チームの陸上トラックを隔てたゴール裏の感覚が染み付いている私には感動ものです。

 

やがて白組がピッチに出てくると耳を劈くばかりの指笛が鳴り響きペセテーロがリフティングを始めるとそのボリュームは上がり、方々から罵る声が!しばらくすると我がバルサの面々が登場。スタジアムはブーイングから大歓声に覆われ隣の親子連れの子供が「チャビイイ!」と大声で呼びその父親も続いて「ビクトオール!」と負けずに大声で呼び、彼らは目を合わせてハイタッチをし、やはりチームの中でもよりカンテラ出身選手は愛されているなあと微笑ましく思いました。 途中やや小雨にあいましたがすぐに止み、ピッチコンディションも良かったようです。

両チームがアップを終え、あらためて白組のみなさんが入場するとこれまた痛快なほどのブーイング。続いてイムノが流れ始めプジョーを先頭に再び我がバルサが駆け足で姿を現します。するとまわりの人が全て立ち上がり一斉にシートを掲げるのを見て私と妻も慌ててシートを掲げました。もちろんイムノを大声で歌いましたよ。歌い終わると隣の親父と目が合い、お互い笑顔で握手をしました。青と赤の風船が夜空に放たれ、さあキックオフ。

バルサ、序盤から猛烈なプレス。エトー、ロナルディーニョら前線の選手からボール狩りを始めてます。しばらくしてペセテーロにボールが渡ると一斉に大音響のブーイング!!!隣の男の子も甲高い声で「プータ!!」と最高の罵声を浴びせます。試合内容はこのサイトをご覧の皆様にあえてお伝えすることもないと思いますので省略させていただきますが、先制ゴールの後エトーがボールに触れた時、プジョーが白組9番ふとっちょ君へのパスを何度と無くカットした時、流れるようなショートパスからジオがけりこんだ時、ロナルディーニョのPK、ペセテーロが何度も倒された時の大歓声には感激のあまり本当に鳥肌が立ちました。

またバルサの華麗なパス回しへの「オーレ、オーレ」のスタジアムが一体となっての掛け声とウェーブ、どれもが人々のバルサへの愛が感じられ試合中何度も涙が溢れてきました。また、試合中3度隣の親子連れと抱き合い、握手をしました(その後放っておいた妻に気付き、慌てて抱きしめましたが冷ややかな視線を浴びました・・・)。

 

そして試合終了。圧勝です。白組を徹底的に打ち負かし、大満足でスタジアムを後にしました。地下鉄までは歩行者天国状態でみんな足取り軽く、笑顔で帰っていきます。 街中が一丸となってチームをサポートし、一緒に戦い、喜怒哀楽を共にする・・・。素晴らしい夜でした。早く我が地元の某J2古都紫もこんな一体感が得られる素晴らしいクラブになってもらいたいと切に願います。

翌日はバルセロネータのレストランでパエリア、夜はカタルーニャ広場近くのバルでタパスを平らげバルセロナ最後の一日を過ごしました。 いつの日かまたバルセロナに行きたいです。温かい人々、おいしい料理、壮大な建築物、美しい海、そして最高のフットボールクラブ、いつかまた必ず。