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【バルサ選手紹介】マルク=アンドレ・テル・ステーゲン

FCバルセロナ鉄壁のドイツ人守護神、足元も高レベル
マルクアンドレ・テル・ステーゲン(テアシュテーゲン)の経歴や特徴です。

1 TER STEGEN
フルネーム Marc-Andre ter Stegen
(マルクアンドレ・テル・ステーゲン)
ポジション ポルテーロ
国籍 ドイツ
生年月日 1992年4月30日
出生地 メンヘングラードバッハ(ドイツ)
身長 187cm
体重 85kg
バルサ入団 2014年5月
デビュー戦 2014年9月16日、バルサ対APOEL (チャンピオンズ第1節、1-0)
前所属クラブ ボルシア・メンヘングラードバッハ
契約終了日 2025年6月30日
移籍金 1,200万ユーロ
推定年俸 手取り 1,000万ユーロ
契約解除金 5億ユーロ

経歴

FCバルセロナ不動の正ポルテーロとなったドイツ人。

マルクアンドレ・テル・ステーゲンは1992年4月30日、ドイツのメンヘングラートバッハに生まれる。フットボルを始めたのは弱冠4歳でのこと。心のクラブであるボルシア・メンヘングラートバッハ(MG)の幼児チームに入門したのだ。
ポルテーロとなったのもかなり早かったらしく、クラブの全カテゴリーを経て、トップチームへと上り詰めていく。
18歳となった2010/11シーズンにはリザーブチームに昇格し、トップチームのベンチにも入るようになっていた。

このシーズン、ボルシアMGは降格の危機に瀕していた。ルシアン・ファーブル監督へと監督交代した2011年2月14日の時点で、リーグ22試合での獲得勝点はわずか16。正ポルテーロだったローガン・バイリーの出来が非常に悪く、怒れるファンがリザーブチームで良い結果を出しているテル・ステーゲンの起用を要求、ファーブル監督の忍耐も遂に切れ、2011年4月10日、ケルンとの試合でトップデビューの機会が訪れたのだ。マルクアンドレ19歳でのことだった。
ステーゲンはこのチャンスを活かし、チームに定着。ラスト5節のうち4試合を完封し、プレーオフを勝ち抜いたボルシアMGは降格を免れた。

バイリーが退団した翌2011/12シーズン、テル・ステーゲンはボルシアの背番号1を手にし、更なる成長を遂げていく。アリアンツ・アレナでのバイエルン戦では、この年新加入のマヌエル・ノイアーがエラーを犯したのに対し、ステーゲンは最高の出来で0-1での勝利に貢献。
チームは前年のダメっぷりがウソのように好成績をあげ、タイトル争いにも加わるほどだった。最終的には4位でシーズンを終えたが、この年のテル・ステーゲンブンデスリーガ最優秀ポルテーロに選出されている。

ドイツに若くて優秀なポルテーロがいるとの情報を得たバルサは、テル・ステーゲンを獲得する3年前からスカウトを送り彼をチェックしていたという。つまりはビクトル・バルデスが退団を表明する以前から、バルセロナはテル・ステーゲンに注目していた。
レジェンド・ビクトルの後任を探す段階では、迷わず彼がその第一候補となった。

ポルテーロにとって世界有数の難しいクラブであるバルサ。その守護神に選ばれる上で、高く評価されたのがテル・ステーゲンの足元の技術だ。ドイツではリベロのようだ、と批判を受けるポジショニングも、バルセロナでは逆に評価される。
ティボ・クルトワ獲得が却下されたのも、足でのボール扱いが不安だからだ。

2013年1月、マルクアンドレ・テル・ステーゲンは“生涯のクラブ”であるボルシアMGとの契約を延長しないと発表する。
その点でバルデスと似ているのも運命というものか。22歳のバルサ加入は、ビクトルがトップデビューをした年齢(21)とほぼ同じだ。

ドイツ人門番は2014年5月、FCバルセロナとの5年間の契約書にサイン。
初年度はいずれもトップチーム新加入のポルテーロたち、チリ代表カピタンのクラウディオ・ブラボ、カンテラの期待株ジョルディ・マシップとレギュラーの座をかけて競い合い、カップ戦担当としてトリプレーテ達成に貢献した。
危なっかしいプレーもたまにあったが、パスは正確でバルサ的。
補強に関しては批判を受けることも多かったアンドニ・スビサレッタSD(当時)だったが、同じGKとあってテル・ステーゲンは大正解だったと評された。

リーガでの先発獲りを狙った2年目はしかし、彼にとって厳しいスタートとなった。ブラボ不在の中起用されたスーパーカップとスーペルコパで2試合連続4失点。休みを終えて戻ってきたブラボが再びリーガの先発に収まり、ステーゲンはカップ戦担当として1年を送ることになった。
野心の塊であるテル・ステーゲンゆえ、シーズン途中から移籍のウワサが頻発。しかしブラボがマンチェスターへと移籍した3年目以降は、念願の正ポルテーロとなって数々のパラドンでチームを救っている。

2017/18シーズン以降は神がかったセーブを連発し、完全に新守護神として定着。世界最高のポルテーロとの呼び声も手にするようになった。2018/19はテル・ステーゲンメッシの活躍で勝てた、というような試合もしばしば。2019/20シーズンにはGKながらスアレスグリーズマンに対しアシストを成功させている。

カピタンズの一員ではないが、キャプテンシーによってチームの団結に一役買っており、ピッチ外においても重要な存在。
※2022年12月30日、ジェラール・ピケ引退に伴い第4カピタンに就任。

ドイツ代表

U-17欧州選手権優勝メンバー(2009)。フル代表デビューは2012年5月の、UEFA EURO2012に向けた親善試合(本大会には招集されず)。EURO2016にはメンバー入りしたものの、ノイアーの壁は厚く出場はなかった。2017年コンフェデレーションズカップではレギュラー出場し、優勝に貢献(決勝MVP)。2018年ワールドカップ代表メンバー。

プレーの特徴

まず第一に挙げられるのは足元でのボール捌き。デフェンサからのバックパスも、慌てることなく処理できる。
ピンポイントで中盤へと送り届けられる長距離のパス精度はお見事。ビルドアップの有効な選択肢となっている。
189cmの高い身長により空中戦にも強く、反射神経も鋭い。
19歳ですでにプロデビューを果たしていることから、若くして経験も豊富だ。
芯のある性格なので、カンプノウのプレッシャーに挫けることなく、クラブ史に名を刻むポルテーロへとして邁進中。

雑情報

  • ・Ter Stegen はドイツ語読みではテア・シュテーゲンというらしいが、スペイン語読みならテル(巻舌)・ステーゲン。英語実況もテル・ステーゲン。オランダの家系という。
  • ・妻はドイツ人のダニエラさん。バルセロナ大学でデザインを学ぶ。金髪の美女と現地で注目される一方、テル・ステーゲンのバルサ入団が決まるやスペイン語教室に通ったこと、学校に通い易いように市郊外の海辺ではなく山の手の高級住宅街ペドラルベス地区を選んだことが好印象(?)だった様子。2017年5月に挙式。2019年12月28日、第一子誕生。
  • ・街歩きが好きで、地下鉄にも普通に乗るという。
  • ※2017年5月、契約を2022年6月末まで更新。契約解除金は1億8,000万ユーロに。
  • ※2020年10月、契約を2025年6月末まで更新。契約解除金は5億ユーロに。

獲得タイトル

  • バルサ
  • リーガ(2014/15、2015/16、2017/18、2018/19)
  • チャンピオンズ(2014/15)
  • 国王杯(2014/15、2015/16、2016/17、2017/18、2020/21)
  • ヨーロッパ・スーパーカップ(2015)
  • スーペルコパ・エスパーニャ(2016、2018)
  • クラブワールドカップ(2015/16)
  • ドイツ代表
  • U-17ユーロ優勝(2009)
  • コンフェデレーションズカップ優勝(2017)
  • 個人賞
  • U-17ユーロ最優秀キーパー(2009)
  • フリッツ・ワルター・メダルU-17部門・銅(2009)
  • フリッツ・ワルター・メダルU-19部門・金(2011)
  • ブンデスリーガ年間最優秀キーパー(2011/12)
  • チャンピオンズベストチーム(2014/15)
  • UEFAベストセーブ賞(2014/15)