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バルサ 歴代フォーメーション

バルサといえば、ずばり攻撃的フットボル。
勝利することだけではなく、魅力的でスペクタクルを追求するその哲学によって、バルサは全世界に根強いファンを獲得しています。

しかしスタイルが常に一定というわけではなく、監督や情勢の変化によってシステムも移り変わります。

クライフが世界を魅力的なフットボルで魅了してから15年、分かる限りでシステムの変遷を表してみましたので、よければ参考にしてください。記憶に頼っている部分も幾つかあり、ひょっとしたら違っているところがあるかもしれません。

基本的に、それぞれのポジションで出場時間の多い選手を取り上げています。

※ドリームチーム時代は未着手。

16/17型バルサ:4-3-3
監督:ルイス・エンリケ

11/12

ルイス・エンリケの3年目(最終年)。
チーム層の強化を目指し、22歳で“ミドルクラス”の選手たちを重点的に獲得した。

しかしコンペティションを戦いながら若手選手たちを育てていくのは難しく、入団1年目でレギュラーに定着したのはウンティティのみ。
ベテランのシレセンは国王杯のみの出場ながら、安定感のあるパフォーマンスでタイトル獲得に貢献した。

一番の驚きは、ウンティティがいきなり先発の座をもぎ取り、ピケの相棒として確立されたことだった。その余波でマスチェラーノが第3セントラルに“降格”。

全体としてルイス・エンリケのトリデンテシステムに限界が見えたシーズン。
中盤を省略し、MSNにボールを預ける方式はライバルたちに研究され、過去2年のようには爆発しなかった。
また火遊びと揶揄された大幅なローテーションで勝点を取りこぼすことが多く、リーガは自滅したといえる。

ダニ・アルベスが去った右ラテラルは、セルジ・ロベルトがレギュラーに。
期待のアレイシ・ビダルはシーズン後半までほぼ出番がなく干されていた。
そしてついにチャンスを掴みかけたところで、負傷させられる不運。
アレイシ離脱後、セルジの負担増に対処するべくルイス・エンリケは3バックを多用するようになり、犠牲となったジョルディ・アルバが不満を募らせた。

インテリオールは前半はラキティッチの出番が激減し、エンリケとの関係を巡ってスリリングな雰囲気に。後半はばりばりのレギュラーとして活躍。
イニエスタが負傷がちで、アンドレ・ゴメスが重用されたが、ポジションが定まらずに求められた成果を上げることはできなかった。

前線にはルイス・スアレスの控えとしてパコ・アルカセルが加入。予想されたとおりに出番は限られ、適応に相当苦労した。

ポルテーロはブラボ退団によってテル・ステーゲンが念願の正守護神の座を獲得。

15/16型バルサ :4-3-3
監督:ルイス・エンリケ

11/12

ルイス・エンリケの2年目。2015年夏はFIFAの制裁によって選手登録が禁止されていたので、チーム編成に大きな変化はなかった。
重要な試合ではほぼ“鉄板の11人”が先発起用された。

監督が同じで新規加入選手もアルダ・トゥランアレイシ・ビダルのみ、あとはムニールサンドロの昇格くらいだったので、基本的に2014/15シーズンと同じ。
むしろチャビペドロの退団によって戦力ダウンが感じられた。

先発の11人は強力だが、その控えとのレベルの差が大きいのがこのシーズンの悩みだった。期待されたラフィーニャが序盤で大怪我を負ったのは痛かった。
MSNを休ませられる選手がおらず、3人はほぼ出ずっぱり。
メッシ負傷の2ヶ月間はムニールサンドロに出番がきたものの、二人はその機会を活かせなかった。

嬉しい驚きはセルジ・ロベルトが超ポリバレントな選手としてトップチームに定着したこと。
最初、右ラテラルとしてアピールできたことがきっかけとなり、中盤、前線と7つのポジションをこなす素晴らしさだった。
イニエスタルーチョ式に慣れ、また一段とレベルを上げた。

最終ラインはピケが世界最高のセントラルとして復活。
アルベスは前半戦はいまひとつの出来だったが、終盤になるとさすがのパフォーマンスで貢献した。
アルバマスチェラーノも安定の出来栄え。

ポルテーロはこのシーズンもブラボテル・ステーゲンがコンペティションを分担して担当する体制。
テル・ステーゲンはそろそろリーガでも出場したいと焦れてきている様子。

14/15型バルサ後半 :4-3-3
監督:ルイス・エンリケ

11/12

ルイス・エンリケがついに見つけ出した、最強の布陣。
前線のトリオ“MSN”の攻撃力が爆発し、守備面も機能したことで国内外のタイトルを総なめにした。

FIFAの出場禁止処分が11月末に終了したルイス・スアレスをどのように起用するか、がこのシーズンのルイス・エンリケの最大の課題だった。
当初はメッシを中央、スアレスを右で使っていたが、徐々に中央にスアレスを置く“正解”を発見。
見事にハマり、MSNは122ゴールをあげる大活躍となった。

MSNを後方で支えたのはイニエスタラキティッチ
特に入団1年目にして不動のレギュラーとなったラキティッチの黒子としての献身さはチームバランスの上で非常に重要だった。イニエスタはカウンターの比重が増す中で試行錯誤していた様子。

ポゼッションに固執せず、好機と見るとカウンターを積極的に仕掛けたことで前線のクラックたちの決定力が生きた。
一方、悩んだ末に1年残留を決意したチャビが控えにいることで、ゲーム終盤にポゼッション型へと移行することも可能となり、戦術のバリエーションは増えた。

最終ラインは基本的にアルベスピケマスチェラーノアルバの4人。
セントラルの序列では新加入のマティエウが3番目となり、成長を期待されたバルトラは多くの出場機会を得ることは出来なかった。

バルデスが退団し、心配されたポルテーロはリーガをクラウディオ・ブラボが、カップ戦はテル・ステーゲンが担当するローテーション起用。どちらもハイレベルなパフォーマンスでゴールを守り、バルデス不在の影響を全く感じさせなかった。

13/14型バルサ終盤 :4-1-2-3
監督:ヘラルド・マルティーノ

11/12

ヘラルド・マルティーノの終盤期。
シーズン中頃まではバルサ流に速い攻めを加えたタタ流の完成を目指す様子だったが、後半は大一番では“フゴネス”たちの同時起用にこだわった。

最もこだわったのはセスクの起用といえる。
アシスト数が二桁を数え、得点も公式戦13ゴール(セントロカンピスタではチーム最多)の彼を信頼したタタだが、肝心のビッグマッチでは行方不明になるのが欠点。

イニエスタも同時起用するためにはドンを左前線に置くことになり、ネイマールが不慣れな右サイドへと回された。
結果、アレクシスペドロが割を食うことになり、中盤戦ではキレていたフォームが終盤には落ち込んでしまった。

大エースのメッシは2年前の怪物的な状態とは遠い状態で、相手チームの徹底マークに遭って封じられた。
周りの選手たちも終盤は動きが鈍く、メッシからマークを引き剥がすことは出来なかった。
チャビブスケツも勤続疲労か重そうにプレー。

最終ラインは怪我人が出なければアルベスピケマスチェラーノ、アルバの4人。
ピケ不在時はバルトラが存在感を放ち、プジョルの後継者への期待を持たせた。

ポルテーロはビクトル・バルデスが3月末にヒザの靭帯を損傷し、その後はピントがゴールを守った。

13/14型バルサ中盤 :4-1-2-3
監督:ヘラルド・マルティーノ

11/12

ヘラルド・マルティーノの初年度。
病によって表舞台を去ったティトから、急きょチームを引き継いだ。
トレードマークのポゼッションに、ダイレクトな攻めを加味している。

選手構成はネイマールが新加入し、ビジャチアゴアビダルらが退団。
ネイはすばやい適応を見せ、序盤より主力として活躍した。

大エースのメッシが前半は怪我がちで本来のすごさを発揮できず。
その穴をネイマールセスクペドロアレクシスらがほぼ均等にゴールを担当することで埋め、メッシ依存症は薄まった。テージョは出番が減少。

中盤ではチャビが万全ではなく、調整中心の起用。
セスクメッシ不在時の偽9番としての起用が多かった。
ブスケツは不動のレギュラー。
ソングはピボーテとしての出場の他にも、インテリオールを任されることも数度あった。
セルジ・ロベルトは芽生えの時。

最終ラインは序盤はピケマスチェラーノのセットで固定。
バルトラが頭角を現し、プジョルが復帰した後は2つのセットを使い分けている。
アルベスアルバが同時起用されると、両脇にスペースが空いてヒヤヒヤものとなる。
アビダルの病と退団は本当に痛かった。アドリアーノの怪我が減る。

タタが最初に取り組んだのは前線でのプレスの復活と、ダイレクトな攻めの加味。
カウンターの速攻が増え、当初はスタイルの変化が大きな議論を呼んだ。セスクは存在感をアップ。

12/13型バルサ :4-1-2-3
監督:ティト・ビラノバ

11/12

ティト・ビラノバの初年度。
基本ラインはペップ時代の継続。

メッシ依存症が極まった、と言われたこのシーズン。
リーガで出場20試合連続ゴールをやってのけたギガクラックゆえに、その影響力は否応なく高くなった。

レオの欠場時はセスクが偽9番を担当するも、チャンピオンズの強豪相手には残念ながら通用せず。攻撃陣ではテージョの成長が明るい話題となる。

チャビイニエスタセスクブスケツの4人同時起用に結構こだわり、年末~2月はドンがエストレーモ的にプレーすることが多かった。
ビジャが回復した春以降は、フゴネス4人同時起用はなくなっている。
新加入のソングはセントラルとしてはいまいちだったが、ピボーテでは堅実なプレーを見せた。

最終ラインは非常に不安定。
アルベスは序盤の不調が響き、セントラルは序盤と終盤にクライシスとなる。
バルトラを大事にしすぎ、成長させられなかった印象も。
アルバアルベスがどちらも攻撃的なため、バランスに影響したようだ。

ペップ時代にバルサの代名詞だった前線からのハイプレスが機能しなくなり、ずるずる下がって守備をする場面が多かった。
逆サイドに振られ、フリーの選手に得点される(しかも終盤)ケースも多発。
守備の不安定さが際立ったシーズンとなった。

11/12型バルサ :4-1-2-3
監督:ペップ・グアルディオラ

11/12

グアルディオラの最終年。
研究が進むバルサ対策の克服に苦労したシーズン。

攻撃陣での目玉はアレクシスの加入だったが、複数回の不運な怪我によって、特に序盤は思う活躍はできなかった。
12月のムンディアリートではビジャが脛骨を骨折で戦列を離れた。
メッシはシーズンを通しほぼフル出場。
異次元のパフォーマンスを見せた。

一方でクエンカテージョら若手が登場。
ペドロは度重なる怪我に泣き、辛いシーズンとなった。

中盤にはセスクが加入。出番が減ると見られていたチアゴは、予想に反して出場数を増やした。

最終ラインではマスチェラーノが完全にセントラルとして大活躍。
プジョルが怪我で欠場することが多く、頼れる"影のカピタン"という感じだった。
シーズン終盤には、アビダルが肝移植手術で戦列を離脱。
アドリアーノがその穴を埋めた。
ここぞの大一番では、怪我明けプジョルの左ラテラルも。

11/12型バルサ 3バック :3-4-3
監督:ペップ・グアルディオラ

11/12 3バック

ポールポゼッションを極めるべく、中盤を厚くした3バックシステム。
新加入のセスクを最大活用するためのシステムだった。

ビジャレアルとのリーガ開幕戦でいきなり披露し、華々しい効果を発揮。
その後も序盤はけっこうな回数で使用され、ビッグマッチでもチームの命運を託された。

中盤で数的優位を作り、ボールを即座に回収して攻めまくろうというアイディア。
セスクメッシとの連係、エリアへの飛び出しが破壊力を持っていた。
横浜でのムンディアリート決勝では"3-7-0"と言われた0トップが、世界に衝撃を与えた。

だがシーズン後半では用いられる機会は減少。
タイトルの懸かったチェルシー、マドリー戦は3バックで臨むも、思うような効果は発揮できなかった。
セスクを活かすシステムだが、終盤のセスクは悩める状態に陥り、イニエスタがトップ下に入った。

選手交代、あるいはアルベスの位置取りによって試合途中でシステムが変わるというのは楽しくもあった。

10/11型バルサ :4-1-2-3
監督:ペップ・グアルディオラ

11/12 3バック

グアルディオラ監督の3年目、バルサの強さが世界を席巻したシーズン。

シーズンを通して4-3-3が用いられ、メッシは中央起用が基本となっていく。
ただし"偽9番"の発見は少し後(11月頃)で、序盤は右起用、あるいはもっと前の位置取り。

ビジャは最初は中央での起用だったが、次第に左へ。
アンリも悩んだ守備システムへの適応に苦しんだ。

中盤はチャビイニエスタブスケツが基本。
頼りになるサブメンバーとして、ケイタが頑張ってくれた。
1月からは、冬のマーケットで獲得したアフェライもちょくちょく出場。

最終ラインではピケがタフな活躍を見せ、プジョル不在を支える。
アビダルが中央に入ったりもしたが、最大の発明はマスチェラーノのセントラルへのコンバートだ。
ブスケツも急場ではセントラルをしていたが、こちらはもうひとつだった。

09/10型バルサ後半 :4-1-1-2
監督:ペップ・グアルディオラ

09/10

メッシを中央のメディアプンタ的な位置で起用するのが定番となる。
最初(3月あたり)はドブレピボーテの前、中盤で9番と併用されていたが、4月のベルナベウからメッシ自身が9番に。
レオがマークを引き付けることで、両翼の選手にスペースが生まれた。

イブラヒモビッチは最終的にボージャンとのポジション争いに敗れる。
ジェフレンペドロのカナリア諸島コンビの出番も増えていた。

中盤の底はブスケツの存在感が日増しに高まり、トゥレ・ヤヤのもやもやも上がっていった。
この形へと移行する前に、ドブレピボーテも頻繁に採用されている。

09/10型バルサ前半 :4-1-2-3
監督:ペップ・グアルディオラ

09/10

ペップ・グアルディオラの2年目。
基本ラインに大きな変更はないが、エトーと交換で最前線にターゲットマンとなるイブラヒモビッチが入っているのが一番の特徴だ。

だがイブラは最前線からのプレスほか、バルサ流をこなすには至らず終盤はボージャンがレギュラーをゲット。
一方でペドロが頭角を現し、豊富な運動量と決定力で欠かせぬ存在となっていった。
終盤、メッシの"偽9番"が増えた。

中盤ではイニエスタのスタートが遅れ、ケイタが頑張って穴を埋める。
ドンは左エストレーモでの起用も、怪我も多かった。
ピボーテではトゥレブスケツが出場時間を分け合っていた。

最終ラインでは、右のアルベスはもはや鉄板。
セントラルはプジョルピケマルケスで回し、時折怪我から復帰のミリート
左ラテラルはアビダルマクスウェルで半々。

08/09型バルサ :4-1-2-3
監督:ペップ・グアルディオラ

08/09

監督がペップ・グアルディオラに変わったが、システムは4-3-3を引き継いでいる。
しかしチームパフォーマンスは、ウソのように向上した。

すったもんだの末に残留したエトーがかつてのパフォーマンスを取り戻し復活、左サイドのアンリも新境地にたどり着き、存在感を増した。
メッシは“偽りの9番”として中央でプレーすることもしばしば。

中盤はチャビイニエスタだが、イニエスタ負傷時はグジョンセンが活躍。
バックアップにケイタが入った。
ピボッテはトゥレが基本だが、カンテラからブスケスが台頭

デフェンサはミリートが長期離脱となったため、マルケスピケに出番が回ってくる。
マルケスは2シーズンの不調から抜け出した。
右ラテラルは、アルベスが獅子奮迅の働き。

07/08型バルサ :4-1-2-3
監督:フランク・ライカー

07/08

ライカーバルサ最後のシーズン。
システムは同じく4-3-3となっている。
このシーズンも、なにかと怪我人が多かった。

大黒柱のエトーがガンペル杯でいきなり負傷し、アンリがその穴を埋める。
その無理も重なり、今度はアンリは腰痛で離脱することになったりもした。
ロナウジーニョも休みがちで、イニエスタに出番が回ってくる。
左サイドは、彼とアンリで回すことが多かった。

中盤はデコに怪我が多かったので、グジョンセンをコンバート。
チャビは不動で、新加入トゥレ・ヤヤがピボッテの基本パーツとなっている。

デフェンサはミリート将軍が加入、プジョルともじゃ毛コンビを組んだ。
左ラテラルはアビダルがレギュラー。いぶし銀シルビーニョが控えとなっている。

このシーズンはカンテラから、ボージャンジョバニ・ドスサントスの両名がトップチームに昇格。
ボージャンは特に目覚しい活躍を見せ、クレの希望の星となった。
ジョバニは残念ながら、オフにチームを去っている。

06/07型バルサ :4-1-2-3
監督:フランク・ライカー

06/07

基本システムは4-3-3だが、突如として3-4-3による奇襲作戦を用いることも時折あった。しかし練習不足のため、機能したとはいえない。

怪我人の多いシーズンだった。
早い時期にエトーが負傷し、その穴はグジョンセンサビオラによって埋める。
メッシはほぼレギュラーに定着していたが、ジュリと出番を分け合っていた。
ロナウジーニョがチームの中心として、奮闘。

中盤はデコチャビが不動。
デコが離脱したときは、イニエスタにチャンスが訪れた。
ピボッテは基本エヂミルソンで、控えにモッタ
マルケスもたまにピボッテとしてプレー。
終盤になるとイニエスタが底に入り、“ちびっ子三銃士”を構成することも増えてきた。

最終ラインには、ユーベからザンブロッタチュラムが加入。
右ラテラルは攻撃的に行くときはベレッチ、守備的な場合はザンビーウラゲーという住み分けになっている。
プジョルのパートナーはチュラムマルケスが交代で。
左ラテラルはジオシルビーニョのベテランコンビで回している。

05/06型バルサ :4-1-2-3
監督:フランク・ライカー

05/06

04/05のシステムをそのまま継承。
マルケスがセントラルへと位置を下げ、ウラゲールが右サイドを担当することが増えた。

エトーロナルディーニョは不動のレギュラー。
ガンペル杯でブレイクしたメッシが台頭し、右サイドでジュリのレギュラーを脅かす存在に。
スーパーサブとして、ラルソンが絶大なる働きをした。

中盤はデコチャビに加えて、イニエスタバン・ボメルで回していく。
チャビが長期離脱して以降のイニエスタの成長は著しく、チャンピオンズでは幾度となくゲームを決める活躍。ピボッテはモッタではなく、エヂミルソンがレギュラーとして君臨。

デフェンサは、セントラルはほぼマルケス・プジョルで決まり。
右ラテラルは攻撃的オプションとしてベレッティ、守備的にウラゲールと使い分けている。
左はジオシルビーニョでローテーションを組む。

04/05型バルサ :4-1-2-3
監督:フランク・ライカー

04/05

6年ぶりのリーガ優勝に輝いた、カンペオン・バルサの基本的フォーメーション。03/04シーズンに発見したシステムを、そのまま熟成させていった。
ロナルディーニョが太陽の輝きを放ち、バルサの暗黒時代は終わった

デランテーロ・セントロはエトーが不動のレギュラーとしてリーガで37試合に出場。
負傷期間以外は、ジュリが右、ロナルディーニョが左というのも固定されていた。

中盤はチャビデコで決まり。
特にデコは攻守の中心として獅子奮迅の活躍をし、チャビとともにピッチ上の監督としてチームのバランスを一手に担っていたといっていい。

ピボッテは多くの負傷者が出たが、マルケスがその穴を完全に埋めた。
セントラルのサポートと攻撃のつなぎとして、ソロ・ピボッテに要求される役割を完遂。
この3人の中盤がバルサを支えていた。

デフェンサは、故障者が出ない限りはこの4人で決まり。

03/04型バルサ後半 :4-1-2-3
監督:フランク・ライカー

03/04後半

ダビッツの加入によって、チームバランスが大きく向上する。
暗黒時代に終焉の兆し。

デランテーロはサビオラが先発としてほぼ確定された。
クァレスマがもうひとつだったのでルイス・ガルシアが右のレギュラーとなり、ロナルディーニョが左サイドへ。
このロニーの位置移動を可能にしたのが、ダビッツの加入ということになる。

04/05シーズンでいうところのデコの場所に入っていたのがダビッツで、オランダ製ピットブルの存在によってロナルディーニョは攻撃に専念することが可能になった。
中盤でのプレスが効果的になったことでコクーの仕事も楽になり、それに伴いデフェンサも安定。

ライカーがピボッテをひとりにしたことによって、チームバランスは大幅に改善された。
この理想のシステムを発見したことによりバルサはリーガ8連勝を飾り、2位浮上の原動力となった。

セントラルはウラゲールが頭角を現し、ほぼレギュラーの座を獲得する。
右ラテラルにはレイジハーが入ることが多くなった。

03/04型バルサ前半 :4-2-3-1(4-2-1-3)
監督:フランク・ライカー

03/04前半

ライカー監督就任1年目の前半ということで、まだシステムならびにレギュラーが固定されていない状況。

サビオラクルィベルはどちらかがメインという扱いにはなっておらず、併用されることも多かった。
その場合、サビオラクァレスマの代わりに右サイドを中心として動くが、大抵の場合は中央へ来る。

ロナルディーニョは左サイドではなく、メディアプンタ的なポジション取り。
モッタジェラールマルケスチャビといったところがピボッテとして起用されていたが、03/04の序盤はチャビと誰か、という具合にドブレ・ピボーテ方式になることが多かった

メレンゲを始めとするリーガ上位チームの定番的システムではあったが、バルサの選手にはフィットせずバランス悪し。
ルイス・エンリケが守備的な役割をすることもあった。

セントラルはプジョーが固定で、パートナーがコクーマルケスというパターンがほとんど。
左サイドはジオでほぼ固定されていたが、右はガブリ、あるいはレイジハー

ポルテーロはルストゥがいまいちで、バルデスがレギュラーに。

02/03型バルサ後半 :4-4-2
監督:ラドミール・アンティック

02/03後半

02/03シーズン中盤以降によく見られたアンティック監督の基本フォーメーション。

サビオラクルィベルの2トップに、オーベルマルスが右サイドで片翼となりえぐる。
モッタはピボーテとしてではなく、インテリオールとして積極的に前線に顔を出している。
強力なミドルシュートが(入るかどうかは別として)彼の大きな武器だった。
シーズン終盤にモッタチャビが負傷してからはそれぞれ代わりにルイス・エンリケメンディエタが入る。

特徴はピボーテの1人(チャビメンディエタ)がメディアプンタ的な位置まで上がって前方でゲームを組み立てることが多かったこと。
リケルメはアンティックになってから、やや出番が増加。

デフェンサはプジョーがラテラルではなくセントラルの専属となり、右サイドはガブリレイジハーが務めることが多かった。
左サイドはシーズン前半はフェルナンド・ナバーロがレギュラー、彼が負傷してからはレンタルで獲得してきたソリンが務める。
チャンピオンズではソリンは使えなかったので、レイジハーを起用。

アンティックの特徴はどちらかというとカウンター戦術で、攻撃は前線の4人くらいに任せることが多かった。
両ラテラルが積極的に上がりクロスを上げるというシーンはあまり見られず、ソリンがデランテーロのごとくエリアに出没していた。

02/03型バルサ前半 :4-5-1
監督:ルイス・バン・ガール

02/03前半

悪夢に終わったバン・ガールの、試行錯誤フォーメーション。
バンガールの帰還により、リバルドはミランへと脱出している。
暗黒時代。

特徴はサビオラをデランテーロというよりは中盤の選手のように扱っていること。
バン・ガールに守備を強制され、サビオラは全く輝きを見せることが出来なかった。

前半戦のバルサはルイス・エンリケの獅子奮迅の働きに支えられていたといってよく、彼が負傷してからは沈没の一途をたどっていくことになる。
また、期待のリケルメバン・ガールに干されて輝くチャンスを与えられず。

メンディエタに右ラテラルをさせているのも特徴。
メンディエタはより前方のポジションを任されたときもマラソン選手並に走らされて徐々に潰されていくことになる。
ラテラルが激しく上下動することでバランスをとるシステムで、最初だけ機能した。

中盤はコクーが守備の最終バランスをとり、モッタが相手の攻撃を最初の段階で潰し、チャビが組み立てるというパターン。
後半にはコクーの負傷によりモッタがその役割を任されるが、これが見事にはまりモッタは急成長を遂げていくことになる。

守備陣はフランクプジョー以外は定まらず。
ナバーロが怪我で消えてからソリンが来るまでは常にバタバタが続く。

01/02型バルサ :4-3-3
監督:チャーリー・レシャック

01/02

サビオラクルィベルリバルドの“トリデンテ”が起用されたパターン。
監督はレシャックが正監督となって続投。
暗黒時代。

トリオはこの位置関係に縛られず自由にポジションを変えるが、クルィベルはトップ下を好む。ルイス・エンリケのポジションにはロッチェンバックガブリのオプションもある。

ウィングを使わないため両ラテラルの前には広大はスペースがポッカリと空いており、このスペースをセルジまたはココ&プジョルがオーバーラップして積極的に突いていく。
セルジが上がった場合はコクーがスペースを埋める。

良くも悪くも攻めがトリデンテのコンビネーション任せになり、チームとして機能するにはエンリケロチェンバック)の攻撃参加、チャビのスルーパス&大きな展開、両ラテラルのサイドアタックが必須条件。

また、いびつなフォーメーションでもあるので、いずれかのサイドにウィンガーを1枚入れる中間型も多用される。その場合はトリデンテの誰かに代わってオーベルマルスジェオバンニが入る。

一見攻撃的に思えるが、実のところは“なんちゃってカテナチオ”がよく登場した悲しいチームだった。

00/01型バルサ :4-4-2
監督:セラ・フェレール

00/01

バン・ガールが更迭され、ヌニェス会長も辞任。
ガスパー新政権での1年目。暗黒時代

裏切り者フィーゴの白組移籍で得た大金を投じ、オーベルマルスを獲得。
リバルドは念願の中央へ。
右サイドにシマオを配置する場合、4-3-3に近いシステムに変更となる。

コクーはいよいよインテリオールではなくてピボーテが本職となり、グァルディオラの陰となってバランスを取る。
前半はペップが故障していたため、ペティやらでやり繰りした。
インテリオールはエンリケがレギュラーで、ガブリジェラールといったところが第2オプション。

右ラテラルはプジョーがレギュラーを掴みかけていたが、まだレイジハーであったりガブリであったりが先発となることもあった。
3バックの時もあったような気がするが、その場合は3-4-3。

なんとなくチームは安定せず、セラは5月を待たずして解任となった。
暫定監督に就任したのは、カルラス・レシャック

99/00型バルサ :4-3-3
監督:ルイス・バン・ガール

99/00

第1次バン・ガール時代の最後。
暗黒時代。

昨シーズンからの活躍が評価され、リバルドはバロンデオロ&FIFA年間MVPを獲得。中央でのプレーを希望するようになり、バン・ガールとの関係は険悪なものとなる。
シーズン終了後にペセテーロと化すフィーゴが、最後の輝きを放った。

中盤はドブレピボーテのように示しているが、実際のコクーはもう少し前気味に位置を取っていた。
ルイス・エンリケは中央というよりは、やや右方面。

プジョーがデビューし、右サイドでただただ頑張る。
とにかく頑張っていたというのが印象的だった。
時折3バックシステムを採用することもあり、その際はオープンスペースを突かれまくった。

フランクのスピードが遅く、今後数年間に渡りバルサは素早いデランテーロに非常に手を焼くことになる。
ピオッホ・ロペスにはやりたい放題やられた。

98/99型バルサ :4-3-3
監督:ルイス・バン・ガール

98/99

バン・ガール第1次政権2年目。
基本ラインは1年目と同じ。

クルィベルリバルドフィーゴによる攻撃は、日本のファンとしては非常にセンセーショナルだった。
メディアプンタがおらず、クルィベルがポストとなる。
リバルドはサイドというよりゴレアドール。

中盤はシーズン途中にグァルディオラが復帰。
中盤から最前線への正確なボール供給、ワンタッチでの配分によって、ゲームを完全にコントロールする。

さらにコクーが加入したことによって、守備的な安定感は増した感じ。
コクーエンリケの積極的な前線への飛び出しがアクセントとなる。
ゴール前でのこぼれ球、セットプレーでのコクーの攻撃参加は素晴らしい武器だった。

オランダ化が進み、カンテラーノがその割を食ったことで、現地ソシオたちの不満が高まった。

97/98型バルサ :4-3-3
監督:ルイス・バン・ガール

97/98

ロナルドがインテルに移籍し、チューリップの国からバルセロニスタの期待を一身に背負い、バン・ガールが監督就任。

フィーゴを右に、リバルドを左に置いたウィングタイプのシステムが採用され、これが後のバルサのいわゆるスタンダードとなる。
リバルドは純粋なエストレーモではなく、中央に切れ込んでくるメディアプンタのような存在。

中盤では、デラ・ペーニャグァルディオラが怪我のためにほとんどプレーできなかった。
10番のジオバンニがゲームを作り、エンリケはバランスをとるべく精力的に動く。

右ラテラルはレイジハーフェレールが競っていたが、徐々にオランダ人化するチームの中で、レイジハーが先発へ。
アベラルドも怪我に悩まされたが、リーガ制覇に貢献。

リバルドフィーゴは比較的自由な動きを許されていた方だったが、その他の選手たちはきっちりとポジションを守ることを義務付けられていた。
システマティックではあるものの、クライフ・バルサに親しんだクレたちを納得させることは出来なかった。
圧倒的な強さでリーガを制覇するが、バン・ガールへの批判は噴出した。

96/97型バルサ :4-2-3-1
監督:ボビー・ロブソン

96/97

ボビー・ロブソンによる、英国式フットボルチーム。
ロナルドの得点力を最大限に生かすように考えられたフォーメーション。

当初はエンリケの場所にハジペーニャの位置にジオバンニといった編成だったが、不振と故障でこのような形に。
ピチーチ(34得点)を獲得した怪物君の爆発力とペーニャの天才的スルーパス、エンリケ兄貴のガッツとユダのサイド攻撃によって、バルサは脅威の102得点をマークした。

デラ・ペーニャはいわゆるロブソンのフットボルにフィットする選手ではなかったが、悪魔的なコンビネーションを見せるロナルドの希望によってスタメンに定着。

セントラルはナダルブランコウトの3人で回す。

どことなく派手なチームだったが、いかんせん個人のひらめきに多くを依存していたため勝負弱いところも否めず、最終的には大して面白くもないけれども負けもしないカペッロのマドリに優勝を持っていかれた。

95/96型バルサ :3-4-3
監督:ヨハン・クライフ

95/96

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

94/95型バルサ :3-4-3
監督:ヨハン・クライフ

94/95

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

93/94型バルサ :3-4-3
監督:ヨハン・クライフ

93/94 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

92/93型バルサ :4-3-3
監督:ヨハン・クライフ

92/93

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

91/92型バルサ :4-3-3
監督:ヨハン・クライフ

91/92

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

90/91型バルサ :3-4-3
監督:ヨハン・クライフ

90/91

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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