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戻ってきたウンティティと、台頭するアラウホ:バルサのセントラル事情に変化起きる

復帰してからの2試合では、まずまずの出来映えだったビッグサム
セントラルの第一選択はアラウホで、不調ラングレにウンティティが挑戦する

今日はバルサにとって、会長選挙の投票日とエリック・ガルシア獲得について決定する大事な日だそうです。とはいっても金庫に全く余裕のないクラブなので、ガルシアについては夏に確実に契約するための道筋を決める。望んでいた補強がなくなるクーマンとしては、現有戦力でいかに競争力を上げるかを考えねばなりません。明るい兆しは復帰したウンティティが戦力となりそうなこと。チーム事情は以前と変化しています。

冬のガルシア加入がなくなり

予定どおりに物事が進んでいれば、この1月26日にはもう、FCバルセロナの新会長が誕生しているはずでした(24日が投票日だった)。しかしコロナウイルス感染拡大の影響により投票は3月まで延期され、次の日曜日に閉じる冬マーケットでの新選手加入は、ほぼ望みゼロ・・・
まあ新会長がいたところで補強資金はなかったわけですが、スカッドが競争力を増すためには、今いる選手たちで物事を向上させねばなりません。

そういった状況を踏まえ、ロナルド・クーマンは選手たちに対してよりいっそうのコミットメントを求めた模様です。それは生活習慣や休養時間などにもより気を配り、怪我による離脱のリスクを最小限に、といった事柄。怪我人が減り、離脱者が戻ってくれば、“補強”になります。

ここ最近、リキ・プッチジュニオル・フィルポに出場機会が与えられているのも、主力を休ませる以外に、シーズン後半戦でのチーム力を上げる意図があるでしょう。そのあたりの勇敢さをクーマンは備えている。サムエル・ウンティティ起用もです。

ウンティティは以前のビッグサムに戻れるか

エリック・ガルシアを夏までお預けになったクーマンにとって、ウンティティが計算できる状態で戻ってきたのは朗報です。

ご存じ、左膝の怪我によって長らく地獄を見てきたフランス人セントラルですが、急きょ出番となったラ・リーガ第18節のグラナダ戦(1月9日)でフル出場を果たすと、先日のエルチェ戦でも90分間プレー。100%ではないながらも上々の働きを見せ(試合最多パス本数109、うち106が成功。ボール奪取2、ファール1)、監督にアピールをしています。おそらくは明日の国王杯ラーヨ戦も出番が予想されます。

2試合をフル出場したからといって、彼の左膝がシーズン終了まで何事もないと確信するのは難しい、とはいえ、幾らかの期待はしても良いでしょう。
全然試合に出られない時は、こんな様子では期限付き移籍もやむなしかと思っていたんですけれど、かつての”移動要塞ビッグサム”に戻れるのであれば最高ですし、速くて強いロナウド・アラウホウンティティのペアってのは結構強烈。後者はパスも出来ますし。
いまはラングレの調子が落ちているだけに、ポジション競争の激化はありそうに思えます。

ロナウド・アラウホは居場所を手にした

11月21日のアトレティコ・マドリー戦でジェラール・ピケが右膝靱帯を負傷して長期離脱となって以降、セントラルを巡る状況はだいぶ変化しました。大きかったのはなんといっても、ロナルド・アラウホの台頭。試合を重ねるごとにウルグアイ人セントラルの存在感は大きくなっていて、もはや頼れる守備の要です。

今季のラングレは、以前の安定感をどこに忘れてきてしまったのかというくらいに大小のエラーを繰り返しています。悪い方でスペクタクルだったカディス戦でのネグレドの決勝点をはじめ、失点シーンで彼の顔を見ることは多い。先発を張れるセントラルなんだけれど、それはピケを補完する選手として、なんでしょうか。

一方でロナルド・アラウホはまだ若さが見られる反面(時々危ないクリア失敗とかがある)、リーダーシップも感じられる。191cmの恵まれた体格ながら速いアタッカーに対処できるスピードがあり、安心できるソリッドさもすばらしいです。SPORTによると、ここ5試合では1回もドリブルで抜かれていないという。

それは累積カード数にも表れており、アラウホはここまで公式戦で1,333分プレーし、カードはいまだ0枚なんですよね。ここ3試合は1つのファールもない。無理な状況で相手選手に当たっていないことを意味します。ラングレは1,876分で7枚も警告されていて(+ダブルイエロー退場あり)、相手を止めるためにファールに訴えていることがうかがえます。

ロナルド・アラウホ:ぐだぐだ補強政策で見つけた“当たりくじ”
二・三歩進んではまた一歩下がる、そんなシーズンを送っているクーマンバルサのなかで、楽しみなのは若手選手たちの成長です。若者たちを起用せざるを得ないスカッド事情もあるにせよ、賭ける若者たちがいることを幸せに感じ、未来のために畑を耕す一年だと思えば勝ちが続かなくとも慰められる。またもやカンプノウで勝点を逃したバレンシア戦では、ロナルド・アラウホが良い働きを見せてくれました。

ということで、いま元気なピケが戻ってきて、誰に相棒にしてほしいかとなれば、ラングレよりもアラウホ
そしてウンティティがビッグサムに戻るのであれば・・・ 健全なポジション争いが勃発するのはチーム競争力を上げるうえで必須ですから、ウンティティの膝が天使に守られることを切に願います。

冬マーケットでエリック・ガルシアを獲れずに終わっても、なんとかなりそうで良かったのが第一。夏にはセントラル編成で議論が起こっているかもしれません。純ラ・マシア産ミンゲサも残ってほしいだけに、どうなりますか。

 

コメント

  1. トム より:

    バルサはクーマンになって、守備のスタイルが変わっています。
    ペップ時代のように、前線でのプレスに連動して、守備陣も前に出てプレスするようになりました。
    Lエンリケからバルベルデで確立されてしまった、前線はプレスしても守備陣は引いて守る守備は、セントラルのラインが早めに下がっていくので、スピードの無いCBには楽だったでしょう。
    しかし今は、背後のスペースがさらに広大になっています。

    ラングレの安定感が無くなったのは、守備のやり方が変わっているからだと思います。
    ピケも恐らく苦しむでしょう。
    アラウホはスピードがあるし気も強そうなので、このやり方が合っている。
    ミンゲサはまだ荒削りですが、スピードありそうだから対応はできそう。
    ウムティティもまだ不安定さが見えますが、膝の具合次第か。

    クーマンがエリックを欲しがるのも、こういう事情かと。

  2. silver より:

    無観客試合が続けば続くほど金銭面で首は絞まっていく… とはいえ、それはどの国のどのクラブも同じことではありますが。 このままいけば新会長が誕生しても補強よりもコストカットが課題になりそうですね。

    Umtitiの調子が上がってきたのは嬉しいですが、ただでさえ今シーズンは過密日程ですから、無理はさせられない… 最終ラインはMinguezaを含めて起用調整が鍵になりそうな気がしますね。

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