バルサの中盤、いやチーム全体を後列から操る司令塔で戦術の要
セルヒオ・ブスケツの経歴や特徴などです。
5 SERGIO | ||
フルネーム | Sergio Busquets Burgos (セルヒオ・ブスケス・ブルゴス) |
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ポジション | セントロカンピスタ(ピボッテ、インテリオール) | |
国籍 | スペイン | |
生年月日 | 1988年7月16日 | |
出生地 | サバデイ(バルセロナ) | |
身長 | 189cm | |
体重 | 73kg | |
バルサ入団 | 2005年(トップチーム昇格は2008年7月) | |
前所属クラブ | バルサB | |
トップデビュー | 2008年9月13日 ラシン・サンタンデール戦(リーガ第2節、1-1) | |
契約終了日 | 2023年6月30日 | |
移籍金 | なし | |
推定年俸 | 手取り 1,200万ユーロ | |
契約解除金 | 5億ユーロ |
経歴
バルサスタイルをひっそりと支える、細身の大型セントロカンピスタ。“俺たちのブスケツ”。
父親はドリームチーム時代に在籍したカルラス・ブスケツ(ポルテーロ)。いわばサラブレッドなのだが、彼は幼少からバルサカンテラに入って英才教育を受けたわけではない。ストリートでボールを蹴り、その経験が彼に独特のずる賢さ、スケールのでかさを身につけさせた。
生まれはバルセロナ近郊の町サバデイ。Unio Jabacからバルサへと入団したのは2005年夏で、カンテラーノにしては遅めの17歳のことだった。このシーズンはちょうどフベニールA(U-19)の当たり年で、ボージャンやジェフレンと共にトリプレッテを達成している。
2007/08シーズンには3部リーグに所属していた、ペップ・グアルディオラ率いるバルサBへと昇格。チームのセグンダB復帰に貢献する。
その翌年にはトップチームの監督に抜擢されたペップ・グアルディオラと共に、トップ登録。リーガ第2節でデビューしフル出場したことからも、その期待の高さがうかがえる。セルヒオはその後も継続的に出場機会を得、中盤に不可欠な選手となっていった。
同2008/09シーズンの国王杯やチャンピオンズの決勝に先発するなど、トゥレ・ヤヤとのレギュラー争いに事実上勝利している(トゥレはより多い出番を求めて、2010年夏にマンCへと移籍)。若いにもかかわらず、まるで大ベテランのようなプレーでチームメイトからの信頼も厚かった。
2010/11シーズン以降は、不動のピボーテとしてバルサとスペイン代表の中盤に君臨。セルヒオがいない試合ではチームは別物のようになってしまう、替えの効かない男。
ルイス・エンリケが監督に就任した2014/15シーズンは時折インテリオールで起用され、マスチェラーノがメディオセントロを務めることも何度かあったが、あまり機能しなかった。
2014/15シーズンからはチームのカピタンにも選出されている。つまり、チームメイトの信望は厚い。
スペイン代表
バルサでトップデビューした後の2008年10月、U-21欧州選手権プレーオフにて初招集。翌2009年2月の親善試合でフル代表に初招集されている。続く3月のワールドカップ予選で初出場すると、2010年の本大会にも招集され、デル・ボスケ率いるラ・ロハの中心軸になって優勝に貢献した。2017年9月、代表での100試合出場を達成。
プレーの特徴
足元の技術は地味ながら恐ろしく高く、パスも正確。プレーのリズムがいい。ワンタッチでのボール展開を得意とし、攻撃の組み立てに存在感をかもし出す。ここぞのいうタイミングでメッシに入れる縦パスは鳥肌ものだ。ペップとはタイプはやや異なるが、いかにもバルサカンテラが生んだね、という“4番”である。
スピードはなく、彼の横スペースは相手にとって狙い目となるものの、抜群の読みによって危険は事前に回避する。
あのペップをして、「もしもう一度選手になれるのなら、ブスケツのような選手になりたい」と言わしめた。ビセンテ・デルボスケ監督もまた、「自分が現役ならブスケツを目指す」と絶賛している。
以前はたまに軽率なプレーをし、チームをピンチに陥れることもあったが、知らぬ間にそういうこともめっきりなくなった。ファールを受けて痛そうにピッチに転がり、相手選手にカードを出させる場面をよく見かけるのだが、最近ではもう本当に痛いのかテアトロ(お芝居)なのかよく判らない^^; 汚れ役になれる男。
雑情報
- ・トップ昇格して間もない頃、ベンチで仰け反るように足を組んでゲームを見守っていたことから、ファンには“図体だけでなく態度もでかい”と思われたものだが、練習には実に真剣に取り組む謙虚な性格だ。
- ・2008年末、晴れてプロ契約を手に入れ、契約期間も2013年まで延長した。当時の会長ラポルタ曰く、「これでバルサの中盤はしばらく安泰」。地味ゆえに世間一般の評価は低いが(個人賞に縁なし)、世界最高のピボーテの1人なのは間違いない。
- ・見かけによらず身体が丈夫で、怪我も少なく、ほとんどの試合にフル出場できる強いフィジカルを持つ。
- ・プライベートに関しては謎のベールに包まれていたが、2014年春頃から恋人エレナ・ガレラさんの存在が発覚。セルヒオがゴール後に両手で作る“E”の字は、彼女の頭文字。
- ・セルヒオとエレナさんの間に子どもが二人。2016年に長男エンソくん、2018年に次男レビくん誕生。
- ・父カルラスも元フットボール選手で、バルサに所属。ポジションはGKだった。
- ・2011年3月には地元サバデイの市民スタジアムが彼の名前を冠することとなった。
- ・2014年夏、カルラス・プジョルの指名を受け、背番号「5」を継承!しかし、どちらかといえばチャビの「6」をセルヒオが、「5」はバルトラに継承してもらうのが自然だと感じた(そのうち慣れた)。
- ※2011年1月、契約を2015年まで延長!
- ※2013年7月、契約を2018年まで延長!
- ※2015年2月、契約を2019年まで延長(+1年オプション)!
- ※2016年5月、契約を2021年まで延長(+2年オプション)!
- ※2018年9月、契約を2023年まで延長!(オプション部分が固定になった。契約解除金は2億から5億ユーロに増額)
- ※2021年8月、クラブのために減給に応じる。
- 【セルヒオ・ブスケツ関連ニュース】
- ■ブスケツの見る改善ポイント(2012年9月28日)
獲得タイトル
- バルサ
- リーガ(2008/09、2009/10、2010/11、2012/13、2014/15、2015/16、2017/18、2018/19)
- チャンピオンズ(2008/09、2010/11、2014/15)
- 国王杯(2008/09、2011/12、2014/15、2015/16、2016/17、2017/18、2020/21)
- ヨーロッパ・スーパーカップ(2009、2011、2015)
- スーペルコパ・エスパーニャ(2009、2010、2011、2013、2016、2018)
- クラブワールドカップ(2009、2011、2015)
- スペイン代表
- ワールドカップ(2010)
- EURO(2012)
- 個人賞
- LFPアワード・ブレイク若手賞(2009)
- ブラボー賞(2009)
- ユーロ・チーム・オブ・ザ・トーナメント(2012)
- チャンピオンズベストチーム(2014/15)
- UEFAネイションズリーグ最優秀選手(2021)