様々な解釈が可能ですが。
ベルナベウクラシコでのリオネル・メッシのゴールパフォーマンスが大きな反響を呼んでいます。試合終了間際のゴラッソでマドリディスタを絶句させた後、ユニフォームシャツを脱ぎ、ゴール裏のマドリーファンたちに向かって掲げて見せたバルサの10番。世界で一番敵が多い場所で降り注ぐ罵声を浴びながら、“これがバルサのレオ・メッシだ”とシャツを掲げる姿は非常に印象的で、ゴールの衝撃度と相まって長く語り継がれていくシーンとなるでしょう。あまりパフォーマンスをしないレオだけに尚更です。
心のままに出たメッセージ
そこで気になるのは、メッシがあのパフォーマンスに込めた意図ですが、25日付SPORT紙の見解ではあれ“前もって準備していたものではなく、心のままに動いた”行為です。同紙は、あれこれと解釈をする人はいるけれど、そのどれでもないと否定。ルイス・マスカロ副編集長は“マドリディスモへの挑発ではない、メッシはクリスティアノとは違う”、“バルセロニスタへの愛情メッセージ”だと記していて、その解釈はすっきり胸に入ってきます。
一方でDON BALONウェブは“明確なメッセージが込められている”として、あれは90分間彼に敵対したベルナベウの観客席だけでなく、レアル・マドリーの選手やフットボル界全体に向けられたものだと解釈。ルールの範囲内ぎりぎりのファールで彼を止めようとする相手チームに対してレオはボールで返事をし、“俺はここにいるぞ”と黙して語ったという読みです。
レオ・メッシはこのマドリー戦で6回のファールを受け、そのなかには4針縫うことになったらしいマルセロの顔面への肘打ちや、退場となるべきだったカゼミロの足踏みつけ、大怪我になりかねないラモスのタックルなど酷いものもありました。
しかしレオは相手選手には食ってかからず、勝利のためにフットボルで勝負を挑み続け(11回ドリブル突破を試み、7回成功。CR7さんは1回トライで成功なし)、最後の最後にマドリディスタに大いなる落胆をプレゼントした。これ以上に咆哮したくなる瞬間なんてそうはないですし、百戦錬磨のD10Sにとっても特別な瞬間だったのが一連の振る舞いから伝わってきます。
まあ理由が何であれ、感情が爆発する瞬間にバルサのシャツを掲げた(テレビには映ってないけれどエンブレムにキスもしていたっぽい)という事実だけでクレとして満足なんですよね。心高ぶる行いでした。
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