ビクトル･バルデスのプロフィール

経歴

バルサが待ち望んだ、カンテラ上がりのポルテーロ。

1992年7月、地元ロスピタレのサークル的チームからバルサへと入団（10歳）。
しかしながらそのわずか2ヵ月後、ビクトル少年は家庭の事情によってテネリフェへと引っ越すことになってしまう。一家がバルセロナへと戻り、ビクトルが正式にバルサ道を歩み出したのはその3年後のことだった。

トップデビューは2002年で、二十歳のころ。数々のカンテラーノを引き上げたバンガール監督によるデビューだった。先発から外され、失踪事件を起こしたこともある。

バンガールが更迭され、アンティッチ監督がリリーフ登板した2003年1月以降はレギュラーを獲得し、不動の正ポルテーロとなっている。
バルデスの最大の功績は、アンドニ･スビサレッタ退団から苦しんでいたポルテーロ（GK）問題に終止符を打ったこと。ロベルト･ボナーノ、エンケ、ぺぺ･レイナらを押しのけて守護神として地位を確立した。

2004/05シーズンはサモラ賞（リーガ最少失点）を初受賞。

2005/06シーズンはドブレッテ達成に貢献した。サンドニでのチャンピオンズ決勝（対アーセナル）では、彼の必殺パラドンが欧州制覇の重要なポイントとなっている。チャンピオンズを3度制したポルテーロは、バルサ史上バルデスしかいない。

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2006/07シーズンにはスビサレッタ以来となる、リーガ全試合完全出場（90分×38試合）を達成。
2011年9月、スビサレッタの出場記録（410試合）を破り、クラブ歴代最多出場ポルテーロとなった。
11月にはミゲル･レイナを抜き、連続無失点のクラブ記録も更新している（896分）。

バルサでの蜜月が終わるのは2013/14シーズンのことだ。
2013年1月、バルサとの契約（～2014年6月）を延長しないと発表。時期や手法に問題がある、として騒動となった。2013年夏で移籍濃厚と見られていたが、契約を全うする考えを6月に発表。事態はひとまず沈静化したのだが、クラブ史に偉大な足跡を残したポルテーロが裏門から去ることになったのは残念でならない。

2014年1月、モナコ移籍が内定していたが、3月の靱帯損傷により破談に（W杯出場も消滅）。
怪我から回復後の2014年10月、フリー選手としてマンチェスター･ユナイテッドと契約を結んだ。

スペイン代表：なぜか代表招集されない選手だったが、2010年ムンディアルでは世界チャンピオンの一員に（未出場）。その後はラ･ロハの常連となっている。

【プレースタイル】

反射神経が素晴らしく、1対1に強さを誇る。
足技にも優れていて、チームはしばしば、彼へのバックパスからゲームを組み立てなおす。
課題の一つだったフィードもだいぶ向上している。

特徴はなんといっても、クソがつくほどにナマイキ（強気）なその性格。
それくらい我が強くないと、バルサのゴールは守れない（ワガママなわけではないので、あしからず）。
たま～～にとんでもないエラーを犯すが、まったく気にしてなさそうなところがグッド。エラー以上にチームを危機から救っているので、問題はなかろう。

子供が生まれた2009年以降は安定感が増加。ミスっぽいものはほとんどみられず、世界最高クラスのポルテーロとなった。

【その他情報】

・2004/05、08/09、09/10、10/11、11/12シーズン最少失点賞（サモラ）獲得。
サモラ5度受賞はアントニ･ラマレッツと並ぶ歴代最多記録で、4年連続は史上初。

・妻はモデルのヨランダ･カルドナ（Yolanda Cardona）さんで、2017年1月に挙式。子供は長男ダイアンくん（2009年生まれ）とカイくん（2012年生まれ）、長女ベラちゃん（2013年10月生まれ）の3人。

【獲得タイトル】

• バルサ
• リーガ（2004/05、2005/06、2008/09、2009/10、2010/11、2012/13）
• チャンピオンズ（2005/06、2008/09、2010/11）
• 国王杯（2008/09、2011/12）
• ヨーロッパスーパーカップ（2009、2011）
• スーペルコパ･エスパーニャ（2005、2006、2009、2010、2011、2013）
• クラブワールドカップ（2009、2011）

• スペイン代表
• FIFA ワールドカップ（2010）
• UEFAユーロ（2012）

• 個人賞
• サモラ（2004/05、2008/09、2009/10、2010/11、2011/12）
• リーガ最優秀ポルテーロ（2009/10、2010/11）