マンチェスターへと去ってから4年、逸材セントラルがバルサに戻ってきた
少年時代からの夢をひとつ叶え、次の目標に向けてエリックは燃える
エリック・ガルシアがFCバルセロナに戻ってきました。成長機会を求めてマンチェスター・シティへと去り、ペップ・グアルディオラのもとで学ぶこと4年。当時これでもう会えないと悲しんでいたキラキラ星が、より成熟した選手として帰還したのは喜ばしいことです。バルサとの契約期間は5年間(2026年6月まで)で、契約解除金は4億ユーロ。同様の歴史をたどったジェラール・ピケの後継者となる、その期待に是非応えてほしい。
キラキラ星の出戻り
ラ・マシアが生んだ、これぞバルサスタイルのセントラルがエリック・ガルシアです。ビルドアップに優れ、高いボール技術を備えたセントラル。リーダーシップもあり、どの世代でもカピタンに選ばれていた逸材。育成カテゴリでは早い段階からジェラール・ピケの後を継ぐ選手になれるとの呼び声が高く、16歳となったエリックが退団を決めたとのニュースを見た時には、なんとも寂しい気持ちになったのを思い出します。
一度“家出”をしたカンテラーノが、再びカサ(家)に戻って来られる道筋ができたのは良いことです。
かつては「クラブの引き留めを聞かずに去るのであれば、この門は二度とくぐれないものと覚悟せよ」てな掟?がバルサには存在していて、クラブに見る目がないために放流してしまったのではなく制止を振り切って出ていったカンテラーノは、“勘当”されて再びバルサのシャツを着ることはありませんでした。
ティアゴなんてそうですよね。例外とされたセスク・ファブレガスは、大金をつぎ込んで呼び戻したけれども起用法の最適解を見つけられずに寂しくバルサを後にした。そのこともカンテラーノ呼び戻しへのアレルギーを強めたと思います。
しかし去年の夏あたりからバルセロナは方針を転換し、家出息子でも必要と考える選手かつ適正価格であれば戻せば良いじゃないかと変わってきた。特に今回のエリック・ガルシアのように、契約切れによる自由移籍であれば全然問題はありません。おかえりなさいエリック。いろいろ大変なわが家に帰ってきてくれて嬉しいよ。
ピケから多くを学び、クラブの未来を担うセントラルになってほしい
前置きは長くなりましたが、エリック・ガルシアの入団プレゼンテーションが6月1日(火)カンプノウ他で行われました。
正午過ぎにメディカルチェックを通過すると、カンプノウに移動して13時半からジョアン・ラポルタとのサイン儀式。その足でユニフォームに着替えてグラウンドでの記念撮影を終え(今夏は恒例のリフティング披露はない模様)、14時から Auditori1899 での入団記者会見というさくさく日程です。
記者会見での主な話題は、●ジェラール・ピケとの比較に関して、●バルサへの出戻りについて、●親友アンスとの再会などなど。
特にピケとの比較はこれから当分の間、エリックについて回ることとなります。2人はどうしても共通点が多い。カタルーニャ人で、セントラルで、ラ・マシア育ちで、でも一度クラブを去ってマンチェスターで数年間を過ごし、経験を積んで安価でカサに戻ってきた。そして次代を担う存在になることを期待されている。
カルラス・プジョル先輩から叱咤され可愛がられたジェラールが、今度はエリック後輩のお手本となるわけです。チームにはすでにエリックと同世代のミンゲサやアラウホもいますし、競い合いながら強力なペア、トリオになってくれれば最高。これまでに何度も言ってきた、「これでセントラルは当面安泰」が現実になることを願います。
●ジェラール・ピケとの比較
「僕をピケと比べることなんてできないよ。比べられることは嬉しいけれどね。僕はまだキャリアを始めたところだけど、ピケはこの10年にわたって最高のセントラルなんだ。彼がチームメイトというのは喜びであり、、同時に要求されることでもある。彼のレベルになるために、となりで学んでいくよ」
●バルサ復帰
「僕にとっては、バルサのファーストチームでプレーするのは子どもの頃からの夢だった。だから今日カンプノウのロッカールームで着替えられたのは、プレベンハミンから始まった道の終着点のようなものだよ。これからはもっと大きな事を成し遂げないといけない」
「バルサに戻るというのは、いつであれ最高の瞬間さ。バルサは世界で最も偉大なクラブ。バルサのためにベストを尽くしていくよ」
「僕がクラブを出た時は、カンテラは今のようには信頼されていなかったんだ。そしてシティから提案されたプロジェクトはとても魅力的だったので、僕らはそれを受け入れたよ。あちらで経験を積めたことに僕はとても満足しています。それによって僕は、自分がいたい場所であるここへと来れたので」
●親友アンスとの再会
「アンスと僕はとても親しくて、連絡を取り合っているよ。カンプノウで彼と一緒にプレーしたくて堪らないんだ。彼は今年怪我をしていたけど、その前のように、ハイレベルに戻るさ」
●厳しいポジション競争
「2セントラルか、3セントラルかは監督が決めることで、僕は監督に求められることをするために準備を整えておくだけだよ。競争はすごく厳しいけど、それは僕らをより良くするだろう」
「僕はひとりのクレだからね、ミンゲサのようなもとチームメイトをファーストチームで見るのは嬉しかったよ。当時アラウホはいなかったけど、もし僕らが一緒にプレーできるのなら、それはバルサにとって良いことだね」
「バルサでプレーすることの価値を、僕らは小さな頃から教えられてきた。ここに長くいる選手はそれを知っているし、外から来た選手はそれを学ぶんだ。だからプレーをするためには、誰もがベストを出さなければならない」
コメント
AraujoにMingueza、Eric Garcia、ここにPiqueとフランス代表の2人を加えて計6人のセントラルですか、、、
すごい充実具合ですね笑
もちろんこれからセントラルの人員整理も必要でしょうが、若くて実力のある選手が3人もいて、ベテランもいる。これだけ選手が揃っているのは嬉しいことです。
Piqueには是非とも3人の、チーム全体の手本として頼もしいプレーを見せて欲しいですね。
…あ、意外とLengretも若いのね笑笑