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ネイマール話

 

バルサ移籍は既定路線の様相。

ハビ・マルチネス、あるいはセントラル補強の件にはこれといって進展もないので、9日前にMUNDO
DEPORTIVO紙が取り上げ、1日前にもSPORT紙がメインネタとしていたネイマールのバルサ移籍のウワサを取り上げてみましょう。どこまでが事実なのかは不明ですが、サントスの若きスターがバルセロナへとやってくるのは、大方間違いなしと各バルサ系メディアは報道しています。問題なのは来るか来ないかというより、「いつ」、そして「いくらで」やってくるのか、だという具合です。

 

いつ、いくらで?

このネイマールに関する記事からは、最近でいえばジョルディ・アルバを巡るそれと似た雰囲気です。選手個人とはすでに話はついていて、バルサ移籍は暗黙の了解となっている感じ。この夏にデランテロの補強に動かない(各方面からのラブコールをものともしない)のは、メッシやビジャたちに厚い信頼をおいているのと同時に、来夏のネイマール加入が濃厚だからと見られています(実際、緊急性は低い)。

2014年に契約が満了するネイマールですから、普通にいけば2013年夏での権利売却となります。そこでバルサが手を焼くであろうとされているのが、彼の所有権の複雑さです。なんでもネイマールの権利はサントスが55%を、Tercera Estrellaという企業が5%を、DIS投資グループなるところが40%を所有しているそうです。そしてこのDIS社はガンソの移籍を巡ってただ今衝突中でして、その緊張関係が他の交渉事にもへんな影響を及ぼしかねないというから、巻き込まれる可能性のある立場としては迷惑な話であります。

また、ネイマールオペレーションでカギになりそうだといわれるのが、選手本人が受け取ることになるという、移籍金の10%マネーです。これはもうお馴染みの方法論ですが、もし交渉が行き詰まりを見せた際、バルセロナ入りの夢を果たすためにネイマールに”努力”をしてもらうというやつ。いつやら”マスチェラーノ方式”も、定番となっております。

 

落ち着かない状況

さてネイマールですが、現在彼はちょっとばかりブラジルで厳しい状況となっています。バルサの前に完敗を喫したクラブムンディアルで、今度こそ優勝を!というのが彼の最大の目標でしたが、6月末のリベルタドーレス杯準決勝でコリンチャンスによって敗北。サントスはクラブ創設100周年でのクラブムンディアル制覇という夢を絶たれた上に、ブラジルリーグでも8試合を終えて13位と低迷していまして、エースのネイマールが批判の矢面に立たされているのです。数ヶ月前とは、まさに環境激変といった感じです。そして親友のガンソはクラブを去りたがっていて、クラブと揉めている。エラーノはすでに退団。クライシスの匂い、しますなぁ。

そういった状態では、チームが良い成績が残せるはずもありません。どうやらサントスはかつてないほどに孤軍奮闘といった様子らしいのですが、彼は月末から開幕するロンドンオリンピックの招集メンバーに入っていますし、ガチメンバーのブラジルが決勝まで勝ち進めば、彼はリーグ戦を8試合欠場することになるそうです。この間にサントスはさらに危ない状況になっている可能性もあり、ネイマールは当初の予定を繰り上げ、2013年の冬のマーケットで新天地を求める可能性もある、との推測もされています。

 

他のオペレーションにも関係

一方でバルサを巡る状況ですが、こちらは前線は十分に駒は揃っています。異次元メッシを筆頭に、大怪我から復帰してくるダビド・ビジャ、2年目の更なる飛躍が期待されるアレクシス、勝負強さと献身は相変わらずのペドロ、そしてクエンカとテージョの若い衆たち。怪我が重なることで一時的に運用が苦しくなることはあっても、凶悪な不運に襲われなければおそらくは大丈夫でしょう。もし冬のマーケットでバルサが動くことになるなら、攻撃陣の主力に悲しい出来事があった場合です。

悩ましいのは、チームはケイタの退団をなんらかの方法によって穴埋めせねばならず、もしここでハビ・マルチネスといった選手を選手売却なしで獲得しようとした場合、来年度の補強予算を切り崩さなければならない点です。ロセイ会長が明らかにしたクラブの補強予算は、年平均4,000万ユーロ。ネイマール+なんらかのピンポイント補強をすることになるとすれば、ここで大判振る舞いをするのは難しそうに思えます。あるいは来夏、グアッヘさんあたりの放出があるや・・・?

いずれにせよ、最近はなにかにつけてバルサ選手たちを称えてくれているネイマール。最新例としては、ドン・イニエスタがユーロでMVPを受賞した際、「イニエスタ大好き。彼はセンセーショナルな選手だ」とFIFAのウェブページでコメントしています。ネイマールに関してはこれからも、カタルーニャメディアはバルサ入団が既定路線として伝えていくでしょう。あとはそれが現実となるかどうか。ロセイ会長はそれにむけ、着実に根回しを行っているハズ。その時の到来が、とても楽しみな選手です。

 

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