移籍オペレーションを実現するには、選手の協力が必要。
ユーロは終わり、ジョルディ・アルバの入団も完了し、ケイタがクラブを去った今、バルサ系メディアの関心事はほぼハビ・マルチネスに集まっています。以前から懸案だったのセントラル補強と、ブスケツのバックアップも兼ねてしまう一石二鳥のオペレーション。かなりムリめだけれども仄かな可能性を感じるところが、人々の心をくすぐるのでありましょう。
マドリディスタも熱望
ハビ・マルチネスの獲得を夢見ているのは、バルセロニスタだけではありません。白組のインチャだって、可能であるならば欲しいのはアスレチックの若きクラック。なんでもMARCA紙によりますとフロレンティノ時代のレアル・マドリーはソシオを対象に希望する補強選手なんてのを電話質問しているそうでして、同紙でも同様のウェブアンケート調査をやってみたところ、ハビマル(48.1%)、アグエロ(13.8%)、モドリッチ(13.3%)、ネイマール(8%)・・・(63,583票時点)という結果になってるんですな。
マドリー入団濃厚というモドリッチさん、今のところあんまり人気なし。
4,000万ユーロの準備あり?
例えば、ダニ・アルベス。例えば、ダビド・ビジャ。例えば、セスク・ファブレガス。白組のファンが獲得を熱望する選手を我らのチームへと迎え入れることは、クレにとって極上の風味をオペレーションに付け加えてくれます。なので今回もしハビ・マルチネスを獲得できたなら(アスレチックファンにはとても申し訳ないのだけれど、リーガの二極化は素直に喜べないのだけれど)、バルセロニスタをプラスの幸せ気分にさせてくれることでしょう。
では、いかにしてマルチネスさんにカンプノウへとお越しいただくのか。月曜日にTV3の”Esport3″が報じたところによりますと、バルサはついにアスレチックが要求している契約解除金4,000万ユーロを支払ってやろうじゃないか、と決断したのだとか。しかしこの移籍金というやつにも消費税(付加価値税)がかかってきますゆえに、満額払うと経費は4,000万ユーロではとても収まらず、そのあたりはちょいとまけてもらえませんかね、と交渉するところのようです。
(※MUNDO DEPORTIVO紙は言い値での獲得はない、との立場をとっていて、予算的なことを考えるとこちらの方が信憑性は高いか?4,000万ユーロだとアフェライのドナドナに現実味)
さらにこのオペレーションで重要となってくるのは、もはや恒例となりました選手側による金銭面での努力です。もしハビマルが輝けるクラック様としてバルサに入団するのではなく、クラブの給料格付けにおける第3ランクでもOKというのであれば、総経費の点で獲得は実現可能となる。だからクラブとしても一歩踏み込んだ条件をアスレチックに提示できますよ、という話です。
他のクラブのようなメガ年俸オファーは、バルサにはとても用意できません。けれどもその代わりに、チーム一丸で頑張っていけばスポーツ面で大きな成功を掴む可能性は高い。バルサ選手というステータスも、そんじょそこらの印籠ではない。まずはおカネよりもそっちでの栄光を目指してみませんか、という話です。さて、マルチネスはこの提案を受け入れるや、否や。
ちなみに同じく”Esport3″によれば、ハビマル獲得が失敗に終わった場合、ケイタの穴をカバーするのはジョナタン・ドスサントスとセルジ・ロベルトになるそうです。
ブスケツと同ランク
もちろん、給料格付けがクラブ規定の第3ランクといっても、そこはグランデたるバルサです。決して薄給というわけではありません。現在アスレチックでもらっている給料よりは、確実に増加します。
なんであいつがオレよりも給料が高いのか、といったトラブルを回避するため、FCバルセロナでは実績やらで選手をランク付けし、それに従っておおよその給料額を決定しています。ランクは4段階に分かれ、クラブの超看板であるレオ・メッシは例外的なS級に置かれます。メッシを除いた、事実上の最上級のAランクがチャビ、イニエスタ、ビジャら重鎮たちです。Bランクはこれに次ぐスターたちで、プジョル、バルデス、ピケといった生え抜きのカンテラーノたち、契約更新でランクアップしたアルベス、そしてセスクがここに入ります。
Cランクはアレクシス、マスチェラーノ、アビダル、アフェライ、アドリアーノ、アルバ、ブスケツ、ペドロといったところ。他所から獲得したビッグネームはBランクに入ることもありますが、基本的に移籍組はこのCランクからのスタートになります。ヘフェシートなど、早くB級に上げてあげようよ、と言いたくなるほどです。そして最後のDランクはチアゴ、クエンカ、フォンタスといったカンテラ若手たち。ピントもここに属しているようです(SPORT紙より)。
ということで、ハビ・マルチネスにお願いしたいのもこのCランク。代表チームで彼よりもレギュラー起用されるブスケツと同じランクであれば、不満もないでしょう。年俸額でいうと300万ユーロあたりとなりまして、他クラブの金満オファーには届かないといっても、アスレチックでの200万ユーロよりは十分に多いわけです。もちろん、リーガやチャンピオンズで優勝すれば、ここにボーナスが追加されます。
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