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パレード!パレード!

 

50万人以上がティトチームに声援。

2013年5月13日(月)、バルセロナの街が大いに沸きました。週末に22度目となるリーガ制覇を果たしたティトチームによる優勝パレードが行われ、50万人を超す人々が選手たちに熱い声援を送ったのです。チャンピオンズでは残念すぎるイメージで敗退し、リーガも着々とマジックを減らしての地味な優勝決定でしたが、やっぱり何度見ても嬉しくなるのがこのラ・ルア(パレード)でありまして、大事なタイトルを獲得できて本当に良かったと改めて実感させるイベントです。それにしても、前もって各所で調整はしていたといえど、街としてのこのレスポンスの速さにはいつも感心。日本ではこうはいきませんから。

 

コロンブスの塔から、ラス・コルツまで

今回のリーガ優勝は、過去数回に比べると呆気なく決まりました。ティトチームがタイトルを頂くであろうことは数ヶ月前からほぼ確実でしたし、モウチームとのデッドヒートもなく、あちらさんが転んでくれたことで自動的に優勝が確定。いつもはクレで埋まるカナレテスの泉やランブラス周辺も、さほどのお祭り騒ぎではありませんでした。さらに現チームに対しては、今後への疑問もちらほら。ラ・ルア(パレード)を行うとして、どれだけの人たちが駆けつけてくれるか、正直微妙だったようです。

しかしふたを開ければ、そんな心配も無用でした。バルサバスがコロンブスの塔の横にあるワールド・トレードセンターを出発した瞬間から、約2時間半後にラス・コルツの終点へと到着するまで、沿道はバルサの旗を振り声援を送るクレでいっぱい。街はフィーバーに包まれています。ペップチーム初年度の100万人超えには及ばないにせよ、当局発表の50万人オーバーはなかなかの数字。ちなみに昨年東京で行われた、ロンドン五輪メダリストによるパレードが50万人だったそうです。

ラ・ルアは3台のバスで編成されました。まず先頭を切ったのは、男子チームの1週間前にリーガ優勝を決めていたバルサの女子チームの皆さん。男女のカンペオンによるパレードは、クラブ史上初のことだそうです。そして2台目のバスにティトチームの面々が乗り、しんがりはスポンサーであるエストレージャ・ダムのバスという流れ。SPORT紙によると、女子チームとお近づきになった機会を活用^^し、よくはしゃいでいたのがアレクシス・サンチェスだそうです。

 

様々な感情を乗せた2時間半

2時間半のパレードを、選手たちは思い思いの方法で楽しんでいます。いつもオシャレなダニ・アルベスは今回、モッソス(カタルーニャ自治州警察)の帽子をかぶってファンや仲間たちを盛り上げ。これがプロとして初のラ・ルアとなるアレックス・ソングの喜びようは相当で、終始子供のように踊り歌っていたようです。同じく初リーガ優勝のアレクシスも、満面の笑み。そういえばセスクにとっても優勝パレードはこれが初めての機会ですし、バルサフラッグを首に巻き、1人のクレとして感動に浸っていたみたいです。多くの批判を受けてきた彼ですから、感慨もひとしおでしょう。

ハシャいでいたといえばカピタンプジョルもそうで、バスが先へ進んで行くほどにプジのボルテージも上昇。自分がTシャツを脱ぎ捨てるだけでは飽き足らずバルデスのシャツも脱がそうとしたり、最後はカバやビールでずぶ濡れとなり、沿道のファンに向かってソックスを投げつけていたとの情報もあります^^。

一方、静かにパレードを楽しむのも1つのスタイル。控えめといえば、その代表格であるレオ・メッシは今回もやっぱり羽目を外すことなく、ほどほどな感じで至福の瞬間を味わっています。指揮官ティト・ビラノバもその点は同じ。選手たちが大喜びしているのをそっと見守りながら、記念撮影のお手伝いなんかもしていたみたいです。上の写真はピントがツイッターでアップしたもの。

エリック・アビダルもまた、感動を静かに味わっています。それはあたかも、「ああ、これがバルサで最後のラ・ルアかもな・・・」との思いを抱いていたかのようだったらしく。ビクトル・バルデスもまた、少しはプジョルとハシャぎながらも、基本的には後ろに回り、静かに楽しんでいたみたいです。いつもなら盛り上げ役のビクトルですから、彼にもやはり何か思うところがあったのでしょう。選手たちの様々な思いを乗せ、通りを巡ったバルサバスでした。

さて今回のパレードは、いつもとは異なり、カンプノウを終点とはしていません。つまりスタジアムでのファンへの優勝報告会は後日となって、今週末のバジャドリ戦後に行われる予定です。以下はテレビ中継されたパレードの2時間47分のフルモード(英語)。

 

パレード前の昼食会

 

18時30分に始まったラ・ルアですが、ティトチームの面々はそれよりも数時間早く、シウター・エスポルティーバへと集合しています。なんのためか、というとトレーニングではなく、リーガ優勝記念食事会に参加するため。選手たちとスタッフは練習場でバスへと乗り込み、市内から高速に乗って15分ほど行ったところにあるレストラン、Masia Can Ferranにてクラブ史上22回目となるリーガ制覇を祝ったのでありました。豊かな緑に囲まれたレストランですから、この新緑の季節はサイコウでしょうなぁ。バスで行っているので、アルコールも味わうことが出来ます。

ちなみに、このレストラン Masia Can Ferran は去る3月、ミランとのチャンピオンズ1/4ファイナルブエルタを前に団結の食事会を催した場所です。レモンターダに成功したことの御礼も兼ねているのか、チームがこのレストランを気に入ったのか。来季もまた、彼らがここを利用する機会があるかもしれません。Masia Can Ferran の名物は、炭火であぶったお肉だそうです(下の写真は、ピントがツイッターでアップしたもの)。

この昼食会は、およそ3時間続きました。すぐ後には優勝パレードが控えているので、そのためのパワーを付けるべく、がっつりと食べて飲んだであろう選手とスタッフたち。一行がレストランを出る頃には、ティトチームの訪問を聞きつけたファンが集っていて、彼らはいつになく近い距離でアイドルたちの写真やらサインの獲得に成功しています。これは羨ましい!

そして選手たちは再びバスへと乗り込み、パレードの出発点であるワールド・トレードセンターへと直行。50万人強のファンの熱狂を受けながら終点となった Dr. Ignasi Barraquer 広場へたどり着くと、待っていたバスでシウター・エスポルティーバへと戻り、長く思い出深いものとなった一日を終えたのでありました。

 

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