クラブに対して、この夏での退団希望を伝える守護神。
15日にスペインスポーツ各紙が報じたところによりますと、ビクトル・バルデスが今日、今夏での退団希望をクラブへと出す予定だそうです。V.V.とバルサとの契約は2014年まで残っており、あるいはそれを満了してからの移籍になるのではとの見方もありましたが、守護神の決断は1年早い退団。これまで多大な貢献をしてくれたビクトルがそう決めたのであれば、クラブはそれを尊重するしかないですし、後任をしっかり獲得できるように努力するのみです。
後釜獲得資金のオファーが、バルサの希望
SPORT紙の記事によると本日午後、バルデスは代理人ヒネス・カルバハル氏を通じ、FCバルセロナへと今シーズンかぎりでの退団希望を伝える予定となっています。この15日はクラブオフィスにてジェラール・デウロフェウの契約延長(~2017)署名式があるので、ビクトルの将来についても話そうということのようです。こういうとても大事な事柄が、実行前からすでにメディアにて報じられているってのも奇妙なもの。いずれにせよバルデスは、今後も自らの決断などは代理人を通じてクラブへと伝えるみたいです。
(※MUNDO DEPORTIVO紙は少し異なっていて、もうすでに意思をクラブに伝達済みとのポジション)
カルバハル代理人が以前、「10年間の正ポルテーロ生活などで精神的に疲れている」と語っていたところのバルデスは、クラブの首脳陣に対して失望をしていて、自分が今季でバルサを離れることが双方にとってのベストだと考えている、とSPORT紙。一方でバルサ側はビクトルには2014年6月までの契約を満了してほしいのですが、もし彼が退団を願うのであれば、残留させるのが厳しかろうことはさすがに解かっています。ということで今日からは、”バルデスへのオファー鋭意受付中”となるわけです。
チームにとって理想のポルテーロであるビクトルをバルサが放出する条件としましては、後任を獲得するのに必要とされる額以上のオファー(1,000~1,500万ユーロ)が挙げられます。守護神をこの夏に失って、かつプラスの出費が必要となる事態をクラブは望んでいないらしく。よってバルサが目をつけているとされるポルテーロ、マルク=アンドレ・テル・シュテーゲン(ボルシアMG)の獲得資金を捻出できるオファーが、バルサの要求となりましょう。すぐにカンプノウを出たいのなら良いオファーを持ってこい、てなところですか。
実際のところ、バルデスの移籍先となりうるクラブはそう多くはありません。ポルテーロとしましては世界トップクラスの年俸を得ている彼ですから、獲得に名乗りをあげるクラブは資金力が必要となる。そこで今回、有力な移籍先としてメディアに登場しているのが、フランス1部リーグへと復帰を果たしたばかりのASモナコです。なんてったてモナコさんは世界的大富豪であるロシア人、ドミトリ・リボロフレフ氏がオーナー。ラダメル・ファルカオを始め、幾人もの有名選手もまた、モナコの補強候補としてウワサされています。英国方面なら、アーセナルのウワサも。
クレはビクトルに理解
もし今年の夏でバルサを出たいとビクトル・バルデスが願うのであれば、その希望に対しクレは理解を示しています。SPORT紙が読者に対して行ったウェブアンケートによると、”バルサは今夏でのバルデスの退団を許すべき?”との質問に対し、「Si」の回答が89%。「No」は11%に止まりました。ビクトルはラマレッツやスビサレッタと並び、バルサ史に燦然とその名を刻むポルテーロですから、表門から送り出さなければなりません。
ビクトルからの本音説明がないかぎり、バルサを早く出たい真の理由は判らない。現時点で最後となった1月3日の公式会見で言っていたように、他国の文化やフットボルを経験したいのかもしれないし、給料がもっと欲しいのかもしれないし、首脳陣との関係が悪化したのかもしれません。確かに契約延長交渉を拒んだ際の一連の騒動は感心できませんが、心からのクレであるバルデスがそう決断したのなら、それは尊重しなければならない。一度気持ちの離れた選手をムリに置いておくのも、決して良い結末とはならないでしょう。
なので、ビクトルがこの夏での退団を希望するのであれば、彼とクラブにとって良いオファーが届きますようにと願うのみ。カルバハル代理人、ええところを引っ張ってきてや。
ちなみにバルデスは今日15日午後、とあるイベントに出席するそうです。チームの練習と時間が重なるのですが、怪我のリカバリーワークは午前中に行うことで、クラブの許可を受けての出席となります。1月に契約交渉を拒んでから初めてのイベント参加で、さらに今のような状況ですから、ビクトルが何を語るのかへの注目度はMAX。ああ、それならばビクトルのコメントを待ち、明日この件を取り上げればよかったか!^^
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