そのエネルギッシュな指導方法がベールを脱いだ。
ついにグラウンドで顔を合わせたメッシとネイマールの他に、バルサメディアの注目を集めているのが、この月曜が初のトレーニング指揮となったエル・タタことヘラルド・マルティーノの練習方法です。クレがいよいよ目にする新監督の指導を一言で表すと、“熱い”ものだったそうで。現役時代のヒザの怪我もなんのその、アシスタントコーチたちに任せることなくグラウンドを走り回り、選手たちに指示を出し続けていたというのです。
「勝ち飽きるな」
選手が全員揃っての初トレーニングとなる29日、エル・タタはまずグラウンドにチームを集め、所信表明演説を行っています。彼のチームはプレッシングが命、つまりは選手たちはいっぱい汗を流すことになるので、指揮を執る上で必要となる信頼を得るための第一歩です。SPORT紙の記事によりますと、マルティーノはまず選手たちにこんなメッセージを送ったようです。
「このグループは何年にもわたって勝利を手にし、機能をしている。そして私は、物事が機能をしている時には多くを動かさないのが良いと教えられてきた。よってこのチームの改善可能な箇所を探し、そこを良くしていくよう努力するよ。数年前のプレッシングを復活させることが、全員一丸となって働いていくべきポイントだと私は思っている」
数多くのタイトルを獲得してきたチームの実力を認め、彼らには改善すべき点はそうたくさんはないので、若干存在する改善可能な箇所を磨いていくことで貢献したいと伝える。それによって昨季までの主力だった選手たちの自尊心を傷つけることなく、出番の多くなかった選手たちにもチャンスはあるぞと感じさせる。そして優先して取り組んでいくテーマを1つ挙げる。なるほど、やる気を刺激されそうです。
いろんなところで言われているとおり、チームの導き方がとても上手そうなマルティーノ監督。彼はスピーチの最後を、こんなふうにまとめています。「キミたちのような素晴らしいグループと一緒に仕事をでき、自分がとても恵まれていると感じているんだ。勝ち飽きないでくれよ」
監督就任会見でもヘラルド・マルティーノは、ハングリーさを保ち続けることの重要性を強調していました。選手たちのモチベーションをどう刺激し、どのような戦う集団へと鍛えていくのか。非常に楽しみであります。
自ら走り、指示を出す
さてそのエル・タタさんでありますが、練習初日の様子がどんな感じだったかと言いますと、とにかく“激しかった”のだとか。バルサの監督を引き受けることを決意してから、待ちに待っていたであろうクラックたちとの初トレーニング。チームの全選手が揃った19時からのセッションでは、ウォームアップ後に全体メニューを行っているのですが、現役選手に負けることなく自らピッチを駆け回り、絶えることなく指示を出し続けていたそうです。なんてエネルギッシュ。
例えばそれは、デランテロ陣と併走しながら「シュートを打て!打て!自分たちのプレーで終われ!」といった具合。これにはさすがに、選手たちも驚愕していたとSPORT紙は言います。ティトはじっと観察して指示を出す監督でしたから、ギャップは激しい。エル・タタは自らの熱さをチームに感染させ、引っ張っていくタイプの指導者のようです。
また監督はトレーニング中、メッシを呼んでしばらく言葉を交わしていたらしく。彼はレオにはより相手ゴールに近いエリアでのプレーを望んでいるとされているので、ボールをもらいに下がってくることに関して、意見を交換していたのだろうと推測されます。メッシが中盤に来ないとなると、数的優位を作るためには周りがより工夫しなければならなくなるので、そのあたりをどう解決するのかが腕の見せ所です。いずれにせよ、いよいよマルティーノのチーム作りが始まったことに純粋にワクワク。すごいチームになりますように!
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