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マルティーノ 「前例無用」

普通のやり方で得る初のタイトルになるだろう、と表現。

「前例を考慮するような試合ではない」。FCバルセロナの監督としてこれが最後の前日会見になるかもしれないヘラルド・マルティーノ監督がアトレティコ・マドリー戦に向けて語ったのは、今回の最終決戦がチームと自らにとって唯一無二の試合であり、他の対決とは全く異なっているという点でした。「チームはこれが唯一の機会であり、前例を考慮する試合ではない試合だと自覚している。感情の具合が他の試合とは異なるんだ。これは普通のやり方で得る初めてのタイトルとなるだろう。その他のタイトルはETのやり方だった。苦しみや戦い。それは普通のフットボルではよく見られるものだが、近年のこのチームではなかったことだ」

求められるのは、やはり先制点

アトレティコは引き分けでもOKなのに対し、バルサは勝たなければならない。どちらが有利な状況かについては、「明らかな本命があるかどうかは私には分からない」とタタさんは言います。「良いシーズンを送り、高評価を得てきたチームを相手に有利だと感じるのは難しいからね。けれども私は、責任から逃げたいとは思わない。私たちはバルセロナなんだ。可能性はそれぞれにあるよ。彼らに有利なのは引き分け以上であれば良い点で、私たちにはカサでプレーするアドバンテージがある」

ギリギリの感情が交錯する決戦ゆえ、前例をどうこう言う必要はないとするマルティーノ監督ですが、彼らとの過去5試合がどれも似たような展開になり、バルサが四苦八苦したことをさっぱり無視できるものではないことは彼も承知しています。違った展開にするには、なにか新たな手を打つべきと思える。アレクシスの中央起用はその1つです。

「スーペルコパはデランテロ3人を起用し、引き分け2つで私たちのものとなった。その後は2人のかじ取り役と2人のデランテロを置いた。その中でアレクシスが中央でプレーしたこともあるし、レオが外にいたこともある。ピントを9番で起用すると決めないかぎりは、そのラインを外れることはないだろう」

金曜日に出場許可の下りたピケ、アルバ、ネイマールが先発出場するかどうかについても、「おそらくベストなコンディションにはないけれど、6試合をプレーするわけじゃない。わずか1試合のことだからね。出場云々以上に、この試合に間に合わせようとした彼らの意志、回復に懸けた彼らの努力や、ムンディアルが近いと知りつつ示した勇気を私は称えたい」と明言を避けた監督。ちなみにディエゴ・シメオネはジエゴ・コスタが先発すると宣言しています。

そしてやはり、シメオネチーム攻略にあたって重要なのはアレだとミスターは言います。「アトレティコのようなチームは、スコアをひっくり返す必要が出れば落ち着かなくなる。彼らはチェルシー戦で逆転をしたけれど、大半のケースではそうはならなかった。私たちにとっては、先制点が絶対不可欠だ

レオの幸せはバルサの幸せ

この記者会見と前後して、レオ・メッシがバルサとの契約更新で合意した、とのニュースが流れました。タタは言います。「それは個人的な問題であるし、そっとしておくべきだよ。レオにとっての良いことは、すなわちバルサにとっての良いことなんだ。これは両者にとって非常に良いニュースだ」

メッシは今シーズン、シメオネチーム相手にゴールを決めていませんが、事を大きくする必要はない、とする監督はジョーク交じりにこう語っています。「レオはバルセロナにおいてだけでなく、フットボル界で最も決定的な選手だよ。それに彼はアトレティコから無得点なのであって、シメオネ相手じゃない。きっとシメオネが相手ならば、彼はゴールを決めているだろう。そしてチョロはメッシを蹴りつけているだろうね

木曜日にさようなら式典を行ったカルラス・プジョルが、マルティーノさんを称えていた点については。「(上映された)ビデオの中でも言ったように、私は彼の度量と利己的ではないところに感謝をしているんだ。ある人間があるクラブへ来て、ある人物に特別なフィーリングを持つことが時々ある。私にはそれがプジョルだったよ。彼の行っていたリハビリによって私たちは接近し、特別なつながりを持つようになった」「あのように彼が言ってくれたことに、私は心から感謝をしている。出来ればもう少したくさん彼を指揮したかったけれど、彼にはとても感謝してるよ

不規則だったシーズンと、今後の去就

そしてタタさんはこのバルサでのシーズンについても語っていまして、「意地を示すべきなのかどうかは知らない。ただ不公平との感情はあるよ。私は史上最高のフットボルをした選手たちを率いねばならなかった。今やフットボルに新しいプレー方法などないけれど、彼らが4-5年に渡ってやっていたのは他とは違う種のフットボルだった。何年もの間、どこのチームもバルサには対抗できなかった。他とは異なり、かつ不変のフットボル。それを行うのは非常に難しいことなんだ」とコメント。

そして「浮き沈みのあるイレギュラーなシーズンだった」とした彼は、コパ決勝前に「失敗のシーズンだった」と語ったことを「エラーを犯した」と認めつつも、リーガ優勝によって今後への決断は変わらないと改めて強調しました。「私は心の底からバルセロナでカンペオンになりたいと思っているよ。けれどもそれによって大きな変化はないだろう。自分が何をすべきかは自分で決めるし、タイトルによってそれを修正することはないんだ」

タタさんはペップやティトほど胴上げをし易くはないでしょうが、なんとか彼をカンプノウの空に舞わせようじゃないですか。土曜日の采配が会心のヒットとなりますように。フレフレ、マルティーノ!

 

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