近々、クラブと選手側との交渉が始まるという。
LFPの夏の移籍期間が終了し、ダビ・デ・ヘアを巡っての笑い話でマドリー方面が大いに盛り上がっている9月初日。通常であれば間に合うところの駆け込み登録を、書類の遅れでアウトになるなんて滅多に出来る技ではありません。さすがペレスさん、豊富な引き出しをお持ちで、、なんていうイヤミはさておき、不公平なFIFAでマーケットからほぼ締め出されているバルサとしましては、FIFAウィークに入ったことで大したネタもなく、スポーツ紙の紙面も苦しいやり繰りとなっています。デ・ヘアの件は連日の日照りに訪れた恵みの雨、てなところでしょうか。
契約交渉の準備中
そういう時はメディアクラック頼みということで、SPORTとMDの両方で取り上げられているのがネイマール・ジュニオールの契約に関する話題です。2013年にバルサと5年契約を結んだネイマールを巡っては、新聞を売りたいメディアがあれやこれやと移籍のウワサ話を発明しますが、本人は毎回それらを否定し、あくまで自分はバルサで歴史を作りたいんだとの思いを強調しています。一方でバルセロナとしましても、次世代のギガクラック候補である彼を手放す理由はなく、末長くクラブにいてもらいたい。そこで浮上するのが、2018年までの契約を期間延長しつつ、年俸も上げましょうかという話です。
MD紙が伝えるところによると、バルサとネイマール側との話し合いは近いうちに始まるのだそうで、その交渉が新たな契約となって実を結ぶのに多くの時間は必要としないだろうと予想されています。ネイの契約更新(給料アップ)に関してはこれまでにもSPORT紙がしばしば話題にしてきましたが、MDもまたそれに加わったことで現実味を帯びてきました。
希望は固定給1,400万ユーロ+出来高300万?
その契約更新によって、ネイマールが手にするのはスーペルクラックに相応しい年俸だというのはSPORT紙です。メッシ、ルイス・スアレスとともに、昨シーズンは公式戦122ゴールなるバケモノじみた成績を残して見せた南米トリデンテを構成するブラジル代表のエース。今や彼は極東の島国のTVショーにも普通に出演する世界的スターであり、フットボル選手としての市場価格は世界トップクラスですので、バルサから受け取っている年俸880万ユーロ(手取り)はもはや相応しいものではないという理論になっています。
同紙によれば、2013年夏のバルサ入団時、当時のサンドロ・ロセイ会長は彼に、“もし最高の成果を上げていた場合、2年半が経過してから契約内容の向上に取り組んでいく”との約束をしていたらしく。昨年はレオ・メッシ(58得点)に次いでチーム2位となる39得点をマークし三冠に大貢献したネイマールですから、その条件はクリアされているといえ、シーズン中の合意を目指して交渉を行っていくのだそうです。
ネイとの契約に関する疑惑で大騒ぎとなった際、バルサが公表した数字によると、ネイマール側とクラブは5年間で4,400万ユーロの給与契約を結んでおり、1年単位では880万ユーロとなります。これにタイトル獲得ボーナスなどが700万ユーロ加わる。三冠を達成した昨季は満額の1,560万ユーロを手にしたと考えられますが、このインセンティブ部分の大半を基本給に回して、年俸1,400万+出来高300万ユーロ(手取り)になることが選手側の希望だそうです(あくまでそういう話)。契約期間も2021年まで延長されるといわれています。
給与ヒエラルキー
ご存知のとおり、チームには給与ヒエラルキーなるものが存在していて、キングメッシが特Sクラスとして君臨(推定2,000万ユーロ)、その下にSクラスのルイス・スアレスとネイマール、Aクラスのイニエスタ(チャビ)、ラキティッチ、Bクラスのアルベス、ピケ、マスチェラーノ、ブスケツ、Cクラスのブラボ、アルバ、ベルマーレン、マテュー、、、と続いていくとされます。
レオ・メッシがSクラスになったのはいつ頃からか、記憶してはいないのですが、おそらくはバロンデオロを一つ二つ獲得したあたりではないでしょうか。もうすでにネイは、欧州最優秀選手賞の受賞者(2012年)であり、バロンデオロ最終候補者2回ノミネートの実績もある、生え抜きでカピタンのイニエスタ(推定750万)よりも高給取り。なので、もっとタイトルを獲るまで辛抱しいやと外野の庶民としては思ってしまいます。メディアが勝手に昇給希望と報じているだけならごめんなさい。
交渉が本格化するのは来年1月以降らしいので、もし次のバロンデオロでファイナリストに残れれば、さらに箔はつきましょう。バルサの未来の大黒柱として、ネイマールとの結びつきを強めるのは良いこと。しかしまずはこのクラックとの契約更新よりも、2016年6月で契約が満了してしまうチーム唯一の選手、ラフィーニャ・アルカンタラとの交渉を進めることが肝心です。ルイス・エンリケに可愛がられているラファなので、特にこじれたりはしないでしょうけれど。
コメント