マドリー勢はダービーでの引き分けが高く付いた。
これまでに散々マドリー勢、特にレアル・マドリーのしぶとさを目撃してきたクレとしては、11月の時点で彼らがタイトルレースから脱落した、と決めつけるのは少々ためらいます。なのでここは敬意を持って、脱落寸前くらいの表現に留めておく。歴史的には勝点差「10」を逆転して優勝したチームはないそうなので、ライバルはバレンシアに絞られたと言って差し支えなさそうですが。
バレンシアだけが追走中
リーガの12試合を11勝1分というすばらしい巡航速度で進むバルサ号。このペースに食らいついているのは、昨日のエスパニョール戦(@コルネリャ)にてクラブ史上初となる8連勝を達成した、マルセリーノ率いるバレンシアだけです。
“チェ”のここまでの戦績は9勝3分0敗、得点32・失点11の2位。バルサが今週末訪れるメスタージャでは、5勝1分0敗、得点16・失点2の数字を残しています。次のバルセロナ戦は首位との差を縮めるまたとないチャンス。絶対勝って勢いを伸ばしつつ、勝点差を「1」にするぞと牙を研いでいるに違いありません。
バルサとしてはまあ、引分けでも悪くないこのバレンシア戦ですが、狙うのはメスタージャをも攻略することによってリーガ界隈に与える大きな心理的効果です。机をドンと叩き、「俺たちがこのリーガを獲る!」と雄叫びを上げる。こいつらには勝てねえ・・・と周りに思わせましょう。
10ポイント差を逆転した前例はない
昨シーズンまで、白組監督のジネディヌ・ジダンは“お花を持っているね”、つまり幸運に恵まれているね、と言われてきました。内容がいまいちでも、終わってみれば勝っている。少なくともリーガに関してはルーチョバルサの自滅だったのですが、なにせジダンは幸運に守られていると言われてました。
しかしそのステキなお花も、今季は萎れてしまったようで。マドリー方面から伝わってくるのは景気の悪い話ばかりですし、いつもタイトルを競っているチームのファンとして、心配で夜も眠れず、食欲もわかず・・・ 嗚呼いっそこのまま15ポイント差くらい付けば良いのに・・・
記録は破るためにある、とはいえ、リーガの勝利ポイントが「3」になって以降、「10」差をひっくり返してカンペオンになったチームがない事実はマドリー勢も素直に受け入れるべきでしょう。11月に優勝が決まることはない。しかし11月にレースから脱落することは普通にあります。
彼らにとってはダービーでの引き分けが高く付いた。首都決戦の結果を伝えるマドリー系スポーツ紙は一様に「このダービーに勝ったのはバルサだ」と見出しを付けていましたが、誠にごちそうさまでございました。
輝かずとも結果を残せる、ソリッドなバルサ
今季のバルベルデバルサは、内容がパッとしなくても最後は勝っている。ソリッドで大崩れしにくく、今のような感じで走りきれそうに感じます(チャンピオンズはまた別)。
ということで優勝争いのライバルは、平日の欧州戦がなくてリーガだけに専念できるバレンシア。
ただし台風の目となるチームが、最後まで勢いを持続するのは難しいです。一方でバルサには経験値という大きな武器がありますから、着実に試合を乗り切っていけば優勝できる。バレンシアがバルサを止めて、「1差!」となるほうが盛り上がって楽しいですが、できれば「7差!」のほうでお願いします。
このニュースのまとめ
- ・リーガ第12節の時点で、早くもマドリー勢に勝点差10
- ・10ポイント差を逆転してリーガ優勝したチームはない(勝点3制となって以降)
- ・優勝争いはバルサとバレンシアに絞られた
コメント
10ポイントは目出度いけど、ちょっと楽観視が過ぎるよーな…
過去の数字遊びなんか何の役にもたたない事こそが歴史の教訓ではないでしょうか?
薄氷の勝利だらけの今期、守備のオートマチック化により、粘り強くなった事だけは確かです。でもテアシュテーゲン、メッシ、ウンティティ等が離脱したら、3.5ゲームのアドバンテージなんてあっとゆー間かと。
支配力も技術水準もインテンシティも全てがスケールダウンした現スカッドでは慢心したくても出来ません。
冬にコウチーニョ来たらリーガは明るくなりますね。チャンピオンズはデンベレと今後の成熟次第かなと、今のチームままなら、テアシュテーゲンにお祈りレベルかなと。
仰るとおり!勝ってますけど、ぎりぎりも多いですからね・・・
まあでも、もし勝点差が4あたりに接近したら、「こんなことになろうとは・・・!」と楽しむつもりなのでとりあえず10差を喜びます^^;