VARのPKが勝負を変えた
試合の流れに大きな影響を及ぼした、ラモスへのPK判定。
バルサはその後 根詰まりを起こし、采配も的を射ずに敗北。
バルセロナがレアル・マドリーに1-3で敗れた。勝敗に重要な影響を及ぼしたのは、ラモスとラングレの小競り合いに対するVARの介入。これによって白組に与えられたPKが、バルサの流れをせき止めることとなった。バルサの得点はアンス・ファティ。
試合のポイント
●ペドリに賭けるが:グリーズマンをベンチに置き、結果を出しているペドリをこのマドリー戦でも先発起用する、というクーマンの方針は好感が持てる。だが選手の並びは4-2-3-1ではなく、アンス・ファティが9番となる4-4-2。右サイドではスピードあるデストをビニシウスに当てたが、同じく右のペドリも守備タスクに追われ持ち味はあまり出なかった。この受け身の姿勢には好感は持てない。
●ゴールの応酬:初期配置をいじったことで、バルサは出足に苦労する。5分にして先制点を奪われたのは、その結果だ。ベンゼマがスペースへとパスを通し、後列から飛び込んできたバルベルデが強烈な右足シュートをねじ込み0-1。その直後にはビニシウスにも危ない場面を作られており、もし決められていたらキツかっただろう。幸いだったのは8分、我らのアンス・ファティが同点弾を決めたことだ。メッシのパスを受けたアルバが深く侵入し、センタリングをファティが右足アウトで合わせて1-1。お見事。そして試合はしょっぱい第二幕に入る。
●カウンターとパラドン:同点となって以降、両チームの得点機はカウンターから生み出された。23分には、ラモスを料理したメッシのシュートをクルトワが好セーブ。24分にはベンゼマとの1対1をネトがパラドンして返している。メッシを潰すカセミロ。30分を過ぎる頃からは明らかにリズムが低下し、面白みも低下した。観客のいないエル・クラシコは物足りない。
●バルサの攻勢:後半はバルサの攻勢で始まった。51分、メッシのパスを受けたアンスのシュートがポスト横を通過。52分、ジョルディ・アルバのセンタリングはわずかにアンスに届かず。54分アンスのセンタリングにコウチーニョが頭で合わせるもボールは惜しくも枠を外れる・・・ バルサはここで1点決めておきたかった。「ここで決めていれば」の法則。
●VARの介入:だがこのバルサの勢いは、VARの介入によって強制終了させられる。マドリーの試合ではひんぱんに見られる伝統芸だ。61分、ラングレがラモスを引っ張ったとの咎でVARがムヌエラ主審に見直しを指示。その前にラモスがラングレにやっていたファールは無視され、見事PKが宣告された。ミスターPKがこれを決め、マドリーがまんまとリードを手にする。
●対応に失敗:以後はゴールが必要なバルサが前掛かりになり、対するマドリーはブロックを敷いて受ける展開となった。しかしバルセロナは攻めに苦労。ここでクーマンはサイド攻撃によって局面を打開しようと試みる。アンス、ペドリ、ブスケツに代えて、グリーズマン、トリンカオ、デンベレを投入(81分)。87分にはアルバに代えてブライスウェイトも入れている。サイドから攻めるのは良いとして、短絡的な前線増加の対策が泣ける。後ろを削ったことで逆襲を受ける副作用も生まれた。85分と87分、立て続けにネトの好セーブSHOW。だが90分にはついにモドリッチにとどめの一撃を食らい、ゲーム終了となっている。泣けた。
トピックス
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La Liga | Jornada 7 | |
24 de Octubre 2020 – sabado 16:00 h Camp Nou:— |
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FC Barcelona | Real Madrid VAR |
1 | 3 |
Goles | |
Valverde (5) | |
Ansu Fati (8) | |
Sergio Ramos (63pk) | |
Modric (90) | |
Titular | |
Neto【】 | Courtois |
Dest【】 | Nacho |
Piqué【】 | Sergio Ramos |
Lenglet【】 | Varane |
Jordi Alba【】 | Mendy |
Busquets【】 | Casemiro |
De Jong【】 | Kroos |
Pedri【】 | Valverde |
Coutinho【】 | Asensio |
Ansu Fati【】 | Benzema |
Messi (c)【】 | Vinicius |
Cambios | |
Ansu Fati→ Griezmann【】(81) |
Nacho→ Lucas Vasques (43) |
Pedri→ Trincao【】(81) |
Valverde→ Modric (69) |
Busquets→ Dembélé【】(81) |
Asensio→ Rodrygo (81) |
Jordi Alba→ Braithwaite【】(87) |
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Entrenadores | |
Ronald Koeman【】 | Zinedine Zidane |
Arbitro | |
Martinez Munuera (valenciano) | |
Tarjetas | |
Lenglet (29) | Casemiro (19) |
Jordi Alba (62) | Nacho (37) |
Messi (90+1) | |
名前の次の数字は評価点:平均点【5】 |
Estadisticas | ||||||
1a | 2a | Total | Total | 2a | 1a | |
1 | 0 | 1 |
Goles |
3 | 2 | 1 |
5 | 5 | 10 (4) |
Tiros a puerta |
15 (9) | 10 | 5 |
2 | 2 | 4 |
Ocasiones de Gol |
5 | 3 | 2 |
0 | 7 | 7 |
Corners |
7 | 4 | 3 |
0 | 0 | 0 |
Fueras de juegos |
1 | 0 | 1 |
595 |
pases |
537 | ||||
44.8% | 60.5% | 52.4% | Posesion del Balon | 47.6% | 39.5% | 55.2% |
121 | perdidas de balon | 104 | ||||
57 | recuperaciones de balon | 61 | ||||
8 | 3 | 11 |
Faltas |
13 | 5 | 8 |
1 | 2 | 3 |
Tarjetas Amarillas |
2 | 0 | 2 |
0 | 0 | 0 |
Tarjetas Rojas |
0 | 0 | 0 |
Formación | |
テル・ステーゲン、ウンティティ、マテウスが負傷中。 これまでのやり方を変えてきたクーマン。ペドリを右サイド、コウチーニョを左サイドに置く4-4-2の陣形を採用している。中央にメッシとアンス・ファティ。 選手交代は81分になってからで、攻撃的選手をずらずらと並べるものだった・・・。アンス、ペドリ、ブスケツをベンチに下げ、グリーズマン、トリンカオ、デンベレを投入。最後はジョルディ・アルバも削ってブライスウェイトを入れるも、効果なし。逆に中盤がすかすかとなり、とどめの一撃を食らう結果となった。 |
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Titular | Final |
2020年10月25日(日)、レアル・マドリー戦翌日のバルセロナスポーツ紙。VARがバルサに対して不公正すぎるとするクーマンの不満がクローズアップされています。
MD「クーマン爆発!」
- ■クーマン爆発!
- → 監督はエル・クラシコ敗北を審判のせいにする「ラングレがラモスにしたのはペナルティではなかった」
- →「どうしてバルサに対するVARだけなんだ?セビージャ戦ではメッシへのPKが取られなかったし、ヘタフェの2つのレッドカードもなかった」
- → バルサが良かった時、VARの再チェック後に吹かれたマドリー有利のPKが試合を決めた
- ○エル・クラシコのワンプレー:VARはラングレがセルヒオ・ラモスをつかんだことによるPKと見たが、その直前のラモスによるプッシングは見ていない
- ○バルサ対セビージャでメッシの足を踏んだディエゴ・カルロス。審判はPKだと見ず、VARも重要なプレーをチェックしなかった
- ○ヘタフェ対バルサでの、フレンキー・デ・ヨングへの厳しいペナルティは審判の笛が鳴り、VARによって認められた
- ○ヘタフェ対バルサでのニョムによるメッシへの肘打ちはイエローにならず、VARルームも攻撃を見ず
- ■アトレティコ 2-0 ベティス
ジョレンテとスアレスがコルチョネロを救う
SPORT「クラシコ強盗」
- ■クラシコ強盗
- ■クーマン爆発「どうしてバルサに対するVARだけなんだ?」
- → マルティネス・ムヌエラがマドリーに勝利を与える。バルサのペナルティエリア内でのラモスのダイビングにPKの笛
- → 判定はバルサによって支配されていた試合を壊した。バルサはバルベルデの先制弾にアンスのゴールで追い付いていた
- ■ラ・リーガ/アトレティコ 2-0 ベティス
スアレスの新たな得点でアトレティコが勝利 - ■プレミアリーグ/ウエストハム 1-1 マンチェスター・シティ
ペップ、ここ5節で3つ度目のつまづき - ■モトGP/テルエル・グランプリ
中上が日本勢の悪い流れを終わらせ、ポール獲得(※日本人のPPは16年ぶり)
コメント
まぁ、審判云々の前に振り返った方がいいかなと。
VARはCLでもリーガでも一定有利不利あるだろうし、たらればはお互いだろうし。
負けに不思議の負けなしだよ。
VARの判定はまあ確かに不可解ではありましたが、クーマンの手は正直…エンリケ以下だったなと。
VARを云々言いたくなる気持ちはわかりますが、現在のファーストチームに何が欠けているかを真剣に議論しないと先には進めないんじゃないでしょうか。