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カンプノウに新たな緑の絨毯

 

デビューの時を待つ新芝生。

美しい緑の芝生が地中海の日差しにまばゆく輝く、そんな本来の姿をカンプノウが取り戻しました。8月28日に行われたアトレチコとのスーペルコパ・ブエルタでは、なんともコンディションが悪そうだったカンプノウのピッチですが、クラブはその翌日より芝生の張替え工事を開始。先週末には新たな芝も無事敷き終わり、あとは14日(土)のセビージャ戦へと向け、最後の仕上げを施していくだけとなっています。メッシ、チャビ、イニエスタ、ネイマールらバルサ戦士たちが至高のフットボルを展開するための舞台が、静かにお披露目の時を待っている今この時です。

 

温水暖房システム

ここ数シーズンは毎年夏にカンプノウの芝生を張り替えているバルサですが、今回はさらに温水暖房システムが地中に組み込まれ、ピッチ性能はパワーアップを果たしています。芝生の下に全長35キロメートルにもなるパイプが張り巡らされ、そのなかを2つの温水器によって温められた水が通ることによって地面をほっこりさせる温水暖房システム。それによってカンプノウの芝生は寒い冬でも6~13℃に保たれ、根っこの損傷を防ぐと共に健全な状態を維持させることが可能となります。

バルサ公式サイトの情報によれば、オランダリーグでは18チーム中14がこの暖房システムを導入していて、シャクタールやコペンハーゲン、シャルケといったクラブも採用しているとか。地中海性気候のバルセロナとはいえ冬季はカンプノウの芝生も元気を無くしていることがよくありましたし、大掛かりなヒーターで温めていたのに比べると、今後は管理がずいぶんとし易くなりそうです。今回の張替えによる総工費は53万ユーロとなっています。

 

ボルドーからトレーラー24台で陸送

暖房システムの設置工事はおそらく9月4日に完了。そして先週金曜(6日)からはいよいよ、新しい芝生が張られていきました。芝は今年も、ボルドー(フランス)にて丹念に育てられた一級品が使われています。巨大なロール状となり、トレーラー24台によって陸送されてきた緑の絨毯たちが、約1日半をかけてカンプノウのピッチへと変身。その総面積は8,000平方メートルだそうです。

ちなみにバルセロナは週末が雨と予想されたため、この芝張り作業は1日前倒しで行われています。急いでカンプノウへと向かうことになったトレーラーの運転手さんたち、お疲れ様でありました。

そうして約10日ぶりに、緑に輝く外見を取り戻したカンプノウのピッチ。次に残る作業は、芝生の刈り込みとなります。まずはローラーによってまっ平らにならした後、芝は30mmへとカットされます。そして試合の日にはそこから22~24mmへとさらに刈り込まれていくのだとか。加えてグラウンドには5トンの砂がまかれ、ぷすぷすと穴も開けられていきます。それによって地中に空気が送り込まれ、かつ切られた根が活発に伸びることで芝生の定着を促すのです。

芝生の広場をフットボル場へと変えるためのライン引きは木曜日。土曜日のセビージャ戦はこの新たなる芝のデビュー戦ですから、グラウンド担当者的な観点も加えることで、愛おしくゲームを楽しめそうです。

 

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