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プジョル「決勝で勝つために全てを出す」

最後まで戦い続けるとファンに約束したカピタン。

チームが窮地に陥った時、矢面に立ってメディアの質問や批判に応え、そしてファンへと安心メッセージを送るのがカピタンの役目であるなら、グラナダ戦終了後にただ一人ミックスゾーンに現れ、かつ深夜のカンプノウで帰郷したチームに罵声を浴びせた少数のグループに対し、車を止めてコパ決勝での奮闘を約束した(という)ハビエル・マスチェラーノはまさに“ヘフェシート”でありました。そして14日(月)、当初予定にはなかった記者会見を開き、メッセージを発したのがカルラス・プジョルです。ロックシンガーのような風貌でマイクの前に座ったカピは言います。「ファイナルで勝つために、全力を尽くすよ」

リーガを失ったとは思っていない

予定にはなかった会見を行うことにした理由を、「僕らはいつもコミュニケーション部門と連絡を取り合っているし、今が(メディアと)面と向かう時だと決めたんだ」と説明するカピタンが、ファンへと向け最初に放ったメッセージは次のようなものでした。

コパファイナルで僕らが全てを出していくとファンに伝えたいんだ。そしてそれは団結することでより容易となる。コパ決勝は永遠のライバルが相手の、僕らがプレーできる最高の試合の1つ。もし僕ら(チームとファン)が一つになれば、僕らは勝てるさ。チャンピオンズ敗退はものすごく辛い出来事だったし、次の試合でも物事は上手く運ばなかった。ただグラナダ戦は輝く試合ではなかったけれど、普通であれば僕らは勝っていただろう。チャンスはたくさん作っていたからね。自分たちがいくつかの失敗をしたことは分かってるよ。でもまず始めに傷つくのは、勝ちたいと思っている僕らなんだ。このファイナルと次のリーガ5試合で勝つために、僕らは戦っていく。僕らはリーガを失ったとは見なしてないからね。今は前を向き、ファンに喜びを与えなければならない

そしてプジは言います。「起こったことを分析し、解決策を探していくよ。明らかなのは、水曜日のコパ決勝に勝つことによって、最高の雰囲気が得られ、リーガを戦うための士気をもたらされること。全てを出す必要があることを僕らは知っている」。グランカピタンの言葉は力をくれます。これまでに何度も繰り返されてきた“全力を尽くす”、“最後まで戦う”のフレーズ、もう一度信じるしかないでしょう。

メッシとマルティーノを擁護

大事なところで不甲斐ない試合をした選手たちには、厳しい批判が寄せられています。グラナダから戻った夜には、怒れるファングループからの罵声も浴びました。「意見は全て尊重しないとね。このチームは多くをもたらしてきたから、要求されるものも大きいんだ。クリアしたレベルが一度高く上がれば、それを維持することが求められる。ロッカールーム内でも自己批判はしてるよ。けれども罵ることによって勝ち得るものは何もないからね。求められるのは建設的なファンの意見。僕らは勝者の選手によるすごく強いチームだ。僕らのハングリーさに疑問を抱くことはできない。時として自分たちの望むようには物事が進まないこともあるけど、疑うことはできないんだ

大エースゆえに批判されているレオ・メッシのことも、カピタンは庇います。「もし僕らが疑問を抱くことのできない選手がいるなら、それはメッシだよ。彼は僕らにものすごく多くのものを与えてきたし、これからも与え続けていくだろう。僕らは彼が超ハイレベルなプレーをするのに慣れているから、2-3試合ゴールがないと虫眼鏡を持って見てしまう。でも僕らは彼を信頼しているし、彼が与えてくれたものの全てに感謝をしている。もしグラナダ戦で彼のフリーキックかヘディングが決まっていたなら、今僕らは彼のことを話していないよ」

プジョルはもちろん、マルティーノ監督についても弁護しました。「試合に負けるのは全員の責任だ。25人の選手を攻撃するより、監督を1人責める方が簡単だからね。でも責任はチームの全員にある。去就?彼の最善を願うよ。タタの契約はあと1年残されているし、僕らは彼を信頼してる。僕らは最後まで彼と共にある。そして彼もまた最後まで僕らと共にある。このところを結果を彼も僕らも好んではいなかったんだ」

結果だけを見ての改革はダメ

チャンピオンズのアトレチコ戦とリーガのグラナダ戦を見て多くのクレが感じたことは、このチームには何らかのテコ入れが不可欠である点でした。しかしこの会見においては、プジョルはサイクル云々の話には深入りしようとはしませんでした。「シーズンはまだ残っている。以前からたくさんの人がサイクルの変化を語っているけれど、それでもチームは勝ち続けてきたんだ。でも僕は、僕らがタイトルを獲得したかどうかで(改革の)決断をする必要はないと思う。スビと彼のチームは、結果とは独立したプランを持っていなければいけないからね。クラブに多くのものを与えてきたチームを、投げ捨ててはいけない。結果だけを考えて改革をしてはいけないんだ。このチームにはまだ、たくさんの喜びをもたらすことができるクオリティを持った選手たちがいると僕は思うよ」

チームを包む雑音については、「僕らにはたくさんの経験がある。プレーすることに集中してるよ」とのことです。

コパ決勝に間に合わせるべく奮闘中

コパ決勝に臨む上でファン(と監督)が気にしているのは、火の車となっているセントラル陣の状況です。現時点ではピケ、プジョル、バルトラの3人が戦列を離れており、残されたマスチェラーノは本職でない上にフル稼働中。かつてのトゥレ・ヤヤのような救世主もいません。カピタンは言います。「バルトラやピケと同じように、僕も試合に間に合うように努力してるところだよ。出場の可能性については、試合直前に判断することになるだろう」。「ブスケツがセントラルを務められることはすでに証明されているし、アドリアーノやソングだっている。フィリアル(Bチーム)のセントラル?使える選手はいるよ」

今シーズン限りでの退団を発表しているプジーですが、FIFAからの補強禁止処分が動かなかった場合、翻意する可能性にもちょっとはあると示唆しています。「自分に手助けが出来るときだけ、残るだろうね。今はそうしようと試みてはいるけれど、考えに変わりはないんだ。僕は今、自分のレベルに達することにすごく苦労している。次からはもっと難しくなるだろうし、同じ事を繰り返すのは望まない。FIFAの処分に関してはクラブも働いているわけだしね」

そしてバルサを去った後の予定については、「本当にまだなんの決断もしていないんだ。退団発表の日に質問を受け付けなかったのは、自分に返す答えがなかったからだよ。試合に出場するために、僕は今戦っている。僕がしたいのはピッチに立ってチームを助けることだから、戦列を離れてからはとても苦しんでるんだ。これからどうなるかによって、決断を下すよ。今は良い形でシーズンを終えることに集中している」

 

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