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スアレス熱

選手本人が扉を開いたとのこと。

ここ数日、バルサ系メディアのSPORTとMUNDO DEPORTIVOが揃って大きく取り上げているのがウルグアイ人デランテロのルイス・スアレスです。毎年夏になるとちょろちょろと名前が登場する彼でしたが、今年は機が熟したといった感じでフィーバーしており、このまま本当に行っちゃえよ!との雰囲気になってます。ラポルタのアンリやイブラヒモビッチ、ロセイのネイマールと、バルサ会長はみな大スターの獲得を欲しますが、バルトメウの場合はそれがスアレスか。無冠に終わったことでクレも“夢”を求めていること、彼の妻の家族がバルセロナ在住であること、マドリーとの獲得競争、賛否両論で新聞が売れるなど、スアレス熱の要素は様々です。

妻ソフィアさんの地元バルセロナが好き

ルイス・スアレスはいわゆる“傭兵”選手でありますゆえ、基本的には“自分を高く評価してくれるビッグクラブであれば、別にシャツの色にこだわらない”、とのスタンスです。手の届きそうだったプレミアのタイトルを逃したことや、チーム内での云々によってリバポー退団はもう決定的だと言われている彼が、新たな就職先をスペインに求めるとなれば、行き先はバルセロナかマドリーの2つしかありません。今月上旬あたりは、ガラクティコオファーを準備しているというマドリー行きが濃厚とされていました。

しかしここへ来て、バルサ系メディアの見解は“ルイス・スアレスはバルセロナ志望”で共通しています。もしバルサとマドリーのオファーに差がないのであれば、妻ソフィアさんの生まれ故郷であり、彼女の両親が隣町カステイデフェルスに住んでいることで休みのたびに訪問しているバルセロナを希望する、というのがその理由。スアレスは苦楽を共にしたソフィアさんを大事にしていて、初めての子供(長女)が生まれたのもバルセロナで、27歳となった今が妻一族の暮らすカタルーニャへと降り立つ最良のタイミングでしょ!となります。ソフィアさんの父グスタボ・バルビさんも英国を出るときだ、と語っていますし。

8,000万ユーロとされる獲得経費

SPORT紙の伝えるところによると、ルイス・スアレスを巡っての動きでバルサは完全に出遅れていました。フロレンティノ・ペレスはスアレスを数年前から追っていましたし、実際最初は選手周辺から、「来るのが遅すぎる」とも言われたそうです。しかし、閉じかけていた扉を開き、バルサさんもどうぞ中へ、と言ったのが他ならぬルイス・スアレス本人と。ダメ元で“ちょっと待った”をしてみたら、思いのほかに大成功、てな感じでしょうか。同紙によればスアレスは代理人にバルセロナ行きで話を進めるように指示を出していて、フロレンティノ・ペレスも劣勢を自覚しているとのことです。その気なら明日にでもマドリーと契約できるけれど、スアレスはバルサからのオファーを待っていると。

現在のフットボル界で最も変態的な得点力をもつルイス・スアレスですので、メッシ&ネイマールと編成する南米トリデンテを見てみたい気持ちは否めませんが、問題は獲得への至り方です。9,000万ユーロに設定されているという契約解除金は、バルサかマドリーからのオファーが届いた場合は1,000~2,000万ユーロほど減額される条項があると言われます。しかし、それでもまだまだ高い。もっとキャッシュ額を下げるためには、選手をオペレーションに含ませるか、別の交渉で売ることが必須となります。

そこで、ちょうどリバポーが欲しているアレクシス・サンチェス、あるいはペドロ・ロドリゲスクリスティアン・テージョが放出要員候補に挙がるのですが、これが心情的にも彼らのパフォーマンス的にも受け入れがたい。バルサに残っても厳しそうなテージョはともかく、アレクシスとペドロをドナドナしてまで前線のメガクラックが必要か?スアレス入団となれば結局はビスカ!とか言っちゃうんですが、どうしても疑問は残りましょう。夢を見れるクラックは甘い果実ですけれど、優先すべきポジションは他にあります。

ちなみにSPORT紙によると、ルイス・スアレス獲得を求めているのは、同じルイスのエンリケ監督だそうです。ルーチョがスアレスを好んでいるのは、得点力はもちろん、彼が勝利への渇望や野心に満ち満ちていて、今のバルサにないギラギラした個性を持っている点だとか。問題児とされるスアレスですが、ガッツ兄貴なら上手くコントロールしそうです。さて、、このスアレス話がムンディアルでの活躍に便乗した一時のネタで終わるのか、本当にいっちゃうのか。もやもやしながら見ていくとしましょう。

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