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セバージョス獲得 近づく?

最終決断は選手の手に。

6月にポーランドで開催されたU-21ユーロにて大会MVPに輝き、一躍時の人となったダニ・セバージョス(20)がメディアを賑わせています。3日前にはレアル・マドリー移籍でほぼ決まりと報じられていた彼でしたが、そこから状況は大きく動き、少なくともバルセロナ方面での見解は“いま契約に最も近づいているのはバルセロナ”。MDとSPORTの両方が、選手はバルサ志望だと伝えている状況です。

ベティス副会長、バルサの関心を認める

6月末の時点では、ベティスのダニ・セバージョスはレアル・マドリー移籍で決まり、オペレーションは事実上完了したとまで言われていました。マドリー系MARCA紙が30日の紙面で「バルサが彼を狙っている」と報じたものの、記事の最後の部分で軽く触れる程度で危機感は特になし。バルセロナ方面ではSPORTがそれに続きましたが、選手本人がツイッターでバルサ贔屓の投稿を削除したと伝えられた後だったので、どうせ他紙に乗っかって無駄記事を生産しているのでしょと思っていました。

しかしバルサがセバージョスを狙っているのは事実でした。ベティスの副会長で元バルサ監督のセラ・フェレールが、昨日のクリスティアン・テージョの入団発表会見でセバージョスへのバルサの関心を訊ねられて曰く、「バルセロナに意見を求められたので、私の意見を言ったよ。内容は想像にお任せする」。了解、想像しましょう。

そしてセラ・フェレールは「私たちとしては、1年といわず彼に長く残ってほしいが、ダニとしては自分の可能性をより活かせると感じる別のチームへ行くことも考えるだろう。私たちが100%状況を仕切っているわけではない」とコメント。「1年といわず」のあたりは、レアル・マドリーによるオファー(セバージョスを獲得してから1年間、ベティスへ彼をレンタルする)の存在を感じさせます。

即時トップチーム入りを提案するバルセロナ

一方、その1年間ベティスに残るオファーに対し、この夏からトップチームの一員になれますよ、とセバージョスを勧誘しているらしいのがFCバルセロナです。確認しておくべきは、このオペレーションではベティスの意思はそう重要ではない点にあります。セバージョスのお手頃な契約解除金1,500万ユーロを獲得を狙うクラブが支払い、選手が同意することで引き抜くことができる。ベティスは2,000万を支払おうとする白クラブを選べと圧力をかけることはできますが、結局はセバージョスがどちらの提案を魅力的に感じるかです。

U-21ユーロで最優秀選手に選ばれ、自分はもうビッグクラブで挑戦できる、チャンピオンズでやってみたいと考える選手が、あと1年間ベティスで“我慢”することを良しとするのか、トップチームの背番号を約束してくれるビッグクラブへこの夏に移籍するのか。

バルサがずいぶん遅れて参戦したのは勝算があると考えたからでしょう。探りを入れてみたところセバージョスがまだ決断を下しておらず、自分たちのオファーによって横取りが可能だと感じられたからこその殴り込みと考えられる。バルセロナ系メディア SPORTやMDは、セバージョスはバルサのオファーを好んでいると見ています。

クレになりたい

その点で詳しいのは、4日付のMD紙です。それによると、獲得への関心があると伝えたバルセロナに対するセバージョスの反応はきわめて好感触で、バルサでプレーしたくて堪らないというレベルだったのだとか。この接触は先週末に行われたそうですが、そこで選手からは■バルサと契約するのは自分の夢であること、■バルサはいつも共感のいくチームだったこと、■2012年にカタルーニャやバスクを批判するツイートをしたのは若気の至りだったこと、■最近バルサを称えるツイートを消した理由の説明などがなされたそうです。

セバージョスが行ったカタルーニャ批判のツイートは実際ひどく、2012年のコパ決勝戦でスペイン国家に指笛を鳴らすバルサファンとアスレティックファンに対し「カタランのビスカヤの犬を全員抹殺するために観客席に爆弾を」と書いたり、カタルーニャ国民の日“ラ・ディアダ”の前夜には「カタランのくそ野郎どもは全員死ね」と投稿したり・・・

これに対してセバージョスは周囲に影響をされて行った影響を考慮しない書き込みであり、必要であれば詫びを入れる、あれを書いたのは15歳のガキの自分だったと説明したそうです。

そしてバルサのプレーを褒めるツイートを削除したのは、MDによるとマドリー移籍が近づいた時にバルサはまだ登場しておらず、いわゆる大人の事情で消すことを決めたからと。そういう前例はたくさんあります。

マドリーとの交渉をブロックせよ

これが事実であれば、ダメ元で探ってみたバルサ強化部の喜びは簡単に想像できます。そこでバルサはセバージョスに、マドリーのお金に影響される可能性のある代理人と家族とベティスに向かい、自分はどうしてもバルサのシャツを着たいと告げるように助言、マドリーとの交渉をブロックするよう伝えたそうです。

ということで突如具体化してきたダニ・セバージョスを巡る物語はどういう結末を迎えるのか。アンドレ・ゴメスに続くマドリーからの横取りは成功するのか。あと数日で結論は出そうなので、注目してみましょう。

一方マドリー系ASはまた違った見解で、選手の希望は今も白組でプレーすることだと報じています。白組さんは今日ベティスや代理人と面談をし、合意を得るよう試みる模様。さて正しいのはどちらか・・・繰り返しになりますが、最終決断はセバージョスに委ねられています。

でももしセバージョスと契約できることになった場合、パリで奮闘しているマルコ・ベラッティはどうするんですかね・・・?成り行き次第ではまさかの両取り・・・?この見事な後先考えてない感もバルサらしいか。

 

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