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スーペルコパ・カタルーニャ騒動

 

FCFの目論みは結局頓挫。

ここ数日、スーペルコパ・デ・カタルーニャ(カタルーニャ・スーペル杯)を巡っての(お恥ずかしい)騒動が発生しています。事のそもそもの発端は、カタルーニャフットボル連盟(FCF)がこのスーペルコパを新たに創設したことにあります。元々はコパ・デ・カタルーニャなるコンペティションがあり、毎年夏あたりにカタルーニャ州の各クラブによって競われていました。しかし数多くのコンペティションを抱えるバルサにとっては正直このコパは調整が厄介で、優先度はどうしてもかなり低くなる。盛り上がりもイマイチでした。

そこでFCFはこの夏から、コパをスーペルコパへとパワーアップ。フォーマットはプリメーラに所属するクラブのダービーに設定し、否が応にもバルサ対エスパニョールとしたわけです。

このスーペルコパの創設にあたり、サンドロ・ロセイ会長はプレゼンテーション会見で「カタルーニャ連盟が組織するコンペティションに参加できるのは喜びであり名誉なこと」、「連盟の作り出したフォーマットは完璧」だと褒め称えていたのですが、それはいわゆる社交辞令。実際には日程的に厳しいことは分かっていますから(当初の予定は7月31日開催)、「監督が可能と考えるベストのチームで試合に臨む。努力はしていくけれど」と伏線を張っていました。

 

雲行き悪化

しかしスーペルコパの雲行きは、7月末になって急激に怪しくなってゆきます。FCバルセロナがこの試合にバルサBで臨むと決定したことが、騒動に火をつけました。後のティト・ビラノバはこれについて、こんな感じで説明しています。「チームが全員でトレーニングに打ち込めるのはこの1週間しかないんだ。翌週には親善試合が2つ組まれているし、その次には代表選手たちがチームを離れてしまう。誰もが満足のいく決定ではないのは承知しているけれど、どうか理解はしてほしい。そもそも日程がひどかった」

31日の会見でカピタン・プジョルが「クラブは理由を説明したし、僕らはその決定を支持する。シーズンの準備をするのに、今はとても大事な時なんや」と語っているように、バルセロニスタはそのバルサの事情をとってもよく理解できるのですが、泥を塗られたFCFは収まりません。31日の開催を延期するとしたFCFは30日、今度は9月26日(水)にやってはどうか?と両クラブに提案してきました。バルサは2日(3日)後にセビージャ戦が控え、その翌週にはチャンピオンズとクラシコがあるという、なんとも厳しい日取りです。

けれどもバルサはこの提案を受け入れ、「監督の決める可能なかぎりベストメンバーで臨む」と公式声明で約束しました。ちなみに声明では同時に、「私たちは常に連盟をサポートしてきた」とも強調。さらに「監督の決定に関して連盟が干渉したがっていることを残念に思う」とけん制し、「バルサは公式戦が非常に多いのだから、これ以上のコンペティションはムリだと分かってほしい」と述べるなど、幾分火に油を注ぐ内容となっています。

 

頓挫

そしてバルサがFCFの提案を(渋々)受け入れたその翌日、今度はエスパニョールがイヤだと言いました。ペリコのジョアン・コジェットCEO曰く、「リーガはすでに開幕しており、私たちは先発イレブンを保証できない。私たちはスポーツ、組織の両方の基準から、このネガティブな結論に至った。(コパ・カタルーニャを行う予定だった)マンレウとナスティックには申し訳なく思う」

で結局、FCFは今年のスーペルコパ開催を中止すると決定しました。誰もが納得するスーペルコパは難しいね(あるいはムリ)、というお話。

そもそもこのコパ・カタルーニャは毎年微妙なものとなっていますし、昨年のペリコとの決勝戦では、バルサの先発にトップチーム選手はゼロ人でした。つまりはバルサBで臨んだわけでして(監督もペップではなくエウセビオ)、同様にしれっとした顔で、Bチームを出していても良かったわけです。しかし「期待しているファンを裏切っては申し訳ない」(バルトメウ副会長)と、バルサは正直にBチームでいきます宣言をした。それをひどい言われようじゃないですか。

 

ガスパール現る^^

さてここまでスーペルコパについて長々と書いてきましたが、ある意味ここからが本題といいますか。COMラジオの番組”Mas Esports”の取材に応じたジョアン・ガスパール元会長が、相変わらずなクレコメントをしています。

「エスパニョールが(9月)26日にプレーしたくないのなら、しなければいい。ただそれで責任がバルサにあると言うのは止めてほしいよ。責任は26日のプレーを望まなかったエスパニョールにあるんや」

さらにガスパールさんは続けます。「それにスポーツ的に言えば、エスパニョールはバルサのライバルではないんや。それは彼らにいずれ勝つ日が訪れないということではないけれど、現時点では彼らに勝ち目はない。ピッチにおけるスポーツ的ライバル関係は存在しないので、彼らはそれをオフィスに持ち込まなければならないということや。エスパニョールのソシオはバルサと対戦して、在りもしない問題を作るのが好きなんや。試合はそれぞれのチームが望む選手でプレーをするべきやった。それで騒動は終わっていた」

 

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