来季の構想をティトと話し合うため、スビチームが渡米中。
ニューヨークのメモリアル・スローン・ケタリング癌センターにて治療を受けているティト・ビラノバの元を、昨日より、アンドニ・スビサレッタ、アルベルト・バレンティン、ナルシス・ジュリアの強化担当スタッフたちが訪れています。その目的は、毎年この時期には開始している、来シーズンのチーム構想についてを話し合うため。どのポジションを補強して、誰を放出して、誰と契約を延長して、バルサBから誰を上げ、プレシーズンをどうするかといった具体策を、監督と顔を合わせて練るためです。
3月の計画始動に向けて
ここ数年、スポーツディレクターであるスビサレッタ率いるバルサの強化担当チームは、3月には来季へのプランニングをほぼ完成させ、その実現に向かって動き始めています。2013年ももう2月中旬に差し掛かり、そろそろそのプランを練り上げていく時期。そのなかで重要な役割を担うトップチーム監督のティト・ビラノバは現在ニューヨークで耳下腺腫瘍の治療を受けているのですが、自分の病気によってその実現に支障をきたすことを望まないのがティトというお人ですから、申し訳ないけれどもアメリカにてミーティングを行いましょうよ、というのが今回のスビたちの訪米であります。
ティト・ビラノバとアンドニ・スビサレッタが話し合うべきテーマは、多岐に及びます。なんでもSPORT紙によれば、ティトがトップチームを引き継いで2年目となる来季は、昨年に比べてぐんと動きの多い夏になる見込みだそうで。アノ選手が入団するというウワサもありますし、アノ選手がチームを去るというウワサもあって、さらに監督はチームの現状をふまえて選手数をもうちょっと絞りたがっているとの話もあります。昨夏は解放された夏のツアーだって今年はやらなければならないでしょう。今後の進展によって修正はあるといえ、決めることは山積みです。
5つのテーマ
今回のスビたちの訪問は2日間の予定となっていますが、バルセロナ帰国の日取りは決まっておらず、ミーティングの成り行き次第ではもう少し延期されることもあるようです。ではここからは、ティトたちによって話し合われるであろう5つのテーマについて見てみましょう。
■補強
2013/14シーズンに新たにバルサが獲得を狙っている選手は3人だそうです。うちネイマールは既定路線として、思わぬアクシデントでもなければ確定といったムード。プレミア方面を始め、あれこれとウワサ話は出てきていますが、バルサがポールポジションにいることはきっと間違いないのでしょう。問題は残る2選手、具体的にはポルテーロとデフェンサです。ポルテーロは言うまでもなくビクトル・バルデスの後釜。こちらは現時点では有力候補は見付かっておらず、誰に狙いをつけるのかも決まっていない状況のようです。
■放出
湯水のごとく補強資金が用意されているわけではないバルサは、がっつりと選手を獲得したいなら、一方で売却によってその費用を捻出する必要があります。そこでこの夏、否応なく注目を集めているのがダビド・ビジャです。プレミア勢が熱い関心を寄せるとされる彼は、この夏で退団と予想する向きが多勢。その他にも大きな額のオファーが届けば、戦力ダウンとならない範囲で話を聞く可能性はありそうです。下にも書きました理由から、補強した以上の退団者数となりそうな感じ。
■契約更新
現在、契約更新でクラブが注視しているのがアドリアーノだそうです。高いポリバレント性を持つ彼には、どうやらPSGやらユベントスが関心を示しているらしく。バルサとしましては契約延長を望んでいるのですが、もしアドリアーノが新天地での挑戦を選択した場合はチーム編成への影響は必至で、スビサレッタにとって頭の痛い仕事が一つ増えます。アビダルさんとの契約延長もまたデリケートなテーマですが、ティトが彼に寄せる信頼に疑問の余地がないのは確かです。
■バルサB
怪我人が多発したシーズン序盤は若武者たちの出番もあったバルサですが、戦力が戻ってきた今、モントーヤやバルトラらはベンチ入りすることも叶わなくなっています。今季のチーム編成での失敗はそこだとティトは考えているらしく、来季はもっと人員を減らし、コンパクトにする計画なのだとか。バルサBからはデウロフェウ、ラフィーニャ、セルジ・ロベルトの3選手が上へと羽ばたく予定ですが、いかんせんトップチームは人員超過ぎみなので、先ずは武者修行の道を辿ることになるかもしれません。
■プレシーズン計画
昨年はチームコンディションを優先し、夏のツアーを断念したFCバルセロナですが、2013年夏はアジアツアーが復活すると見られています。チーム作りとの両立が困難なのは分かっちゃいるけど、アジアマーケットの経済的な魅力にはクラブとしては抗えないものがある。昨夏のように欧州巡業の可能性も否定できませんが、今年はきっとツアーでありましょう。ティトの希望が出来るだけ通ることを願います。
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