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ラルソンさんに訊いてみよう

 

バルセロナで良い記憶を残せたことを喜ぶ英雄。

バルサ系メディアが“プランB”について話をする時、よく用いられる表現が“ラルソンが必要だ”というものです。このラルソンは言うまでもなく、2004/05シーズンからバルサに3年間在籍し、プロ精神と見事なる局面打開力によってクレのアイドルとなったエンリク・ラルソンさん。彼のような、試合途中から登場するやチームに勝点をもたらしてくれるデランテロの再来をバルセロナは求めていて、事あるごとに議論になっている今日この頃です。まあすごすぎた存在感が、ちょっとした亡霊のようにもなっているわけです^^。

 

脅威を生む手段が複数あるのは良いこと

ならばそこで、バルサに本当に“ラルソン”が必要かどうかを本物のラルソンに聞いてみよう!というのが10日付のMUNDO DEPORTIVO紙の企画。さてカリスマの答えはどんなものだったのでしょうか・・・。記者さんはまず、“バルサにラルソンが必要だ”というフレーズがどんな響きを持っているのかをエンリクに訊ねています。「その意味で僕の名前が用いられるのは嬉しいよ。バルセロナで自分のことがまだ覚えられていて、新聞の見出しになるのは名誉なことだ。それは僕が良い記憶をそこに残したってことだからね

では、本題。今のバルサにラルソンタイプのデランテロは必要だと思いますか?「メッシがプレーをしている時には、それ以上は何も必要ない、彼が全てをしてくれるという感覚になるよね。でも実際には、違ったタイプの選手がいることで、メッシのためのスペースも生み出すことができる。バルサのプレー方法は誰もが知っているから、時には相手を驚かすための案を導入するのも好いことだよ。このタイプのデランテロがいれば、相手デフェンサが注意するところは増える。良いか悪いかは分からないけれど、僕の意見はそうさ」

それによって心配されるのが、バルサのスタイルの変化です。「バルサが全般的なスタイルを変更する必要はないんだ。時々なにか違うことをしてみるってだけのことだよ。例えばボール保持にかけて世界最高のバルサとバイエルンを比べてみると、バイエルンにはマンジュキッチやミュラーのような異なった特性を持つ“9番”が前線にいる。それでリベリーやロッベンが利益を受けているよね。相手チームは幾つもの違った方向から脅威がやってくることを知っている。時にはそれは多いほうが好いんだ」

 

脇役を受け入れられる若手かベテラン

いわゆる9番の選手を獲得する場合、「若手でもベテランでもない、すでに名を売って地位を確立した選手は、今のバルサにはそぐわない」というラルソンさん。彼の意見では、「主役ではない状況を受け入れられる、これから売り出し中の若手か、かつての自分のようなベテラン」がバルサの必要とする9番です。

自らのバルサ時代について、エンリクはこう振り返っています。「ライカーから電話があって、全ての試合で先発になることはないだろうと伝えられたよ。でもそれと、自分がトレーニングで全力を尽くすのはまた別の話だ。それで僕は最終的に、バルセロナでの初年度は重要な試合には全部出場したしね。怪我をした後はがらりと変化することになったけれど」

 

現状では、バイエルンが上

現在のマルティーノバルサについては、「以前と変わりなく、あるべき理念を持ってプレーをしている」というラルソンさん。ただし現状では、「バイエルンが階段の1段上にいる」と分析。チャンピオンズで再戦となった場合バルサに勝ち目はあるか?との問いには、正直難しいだろうとの見解を示しています。

「バルサがすばらしい選手たちを擁している点に疑いはないよ。フットボルにおいては守って壊すほうがずっと簡単で、バルサとバイエルンがしていることはより難しいんだ。私はバルサがバイエルンに対抗するプランを見つけるだろうと確信している。とはいえ実際のところ、現時点ではバイエルンが良いプレーをしているし危険だよ。私はバルサがバイエルンを止めるのは不可能だと言ってるわけじゃないし、バルサのことは今もチェックしているけれど、相当に難しいミッションになると思う」

入団間もなくチームでの地位を確立していっているネイマールに関しては、少し時間が必要だというのがエンリクの考えです。「若くして違うクラブや街、文化で暮らすようになった選手には適応のための期間が必要だよ。私はバルサが最高の補強をしたと思っている。彼がプレーを伸ばし続けていけるように、騒がないことだ。ベストのネイマールを目撃するのはこれからだと私は確信してるよ」

そのネイくんはあちらこちらの監督さんたちから、すぐ転ぶ選手だとのラベルを貼られ中。リーガで最も削られている選手になにを批判するか、と思いますが、ラルソンはそのあたりもよく判ってらっしゃいます。「セルティック・パークでの(ブラウンの)プレーはレッドカードで正しかったよ。デフェンサは同じプレーの中でネイマールを2度蹴っていたし、審判のジャッジは的を射ていた。ネイマールに対しては相手はハードにマークしている。彼のようなデランテロがピッチに倒れるのは普通のことさ。それがフットボルなんだ

 

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