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次はマテューへ

来週中のクラブ間合意を目指す。

マルクアンドレ・テル・ステーゲンの獲得、ジェラール・デウロフェウとラフィーニャの復帰、イバン・ラキティッチとクラウディオ・ブラボの移籍合意と、ひとまず順調に補強活動を進めているFCバルセロナ。最近はデランテロの話題が大きく扱われていて、肝心のセントラルはどないなっとんねん?と少々心配したりもするのですが、かねてからルイス・エンリケのお気に入りと言われてきたジェレミー・マテューの交渉が、これから重要局面に入るようです。メディア情報によれば、来週中の決着を目指しているとのこと。懸案のポジションゆえ、とにかく一人決まってもらいたいところです。

バルサの希望額1,000万ユーロ

20日付のSPORT紙が伝えるところによりますと、ジェレミー・マテュー移籍に関するバレンシアCFとFCバルセロナの交渉はもうだいぶ進んでいるそうです。なんでもクラブ間合意まであと一押し!の段階まできているらしく、両クラブは来週25日(水)にテーブルを囲み、そこでの話し合いで結論を出す予定だとか。会談はバレンシアにて行われ、スポーツディレクターはもちろんのこと、おそらくはジョゼップ・マリア・バルトメウ会長も乗り込んでの決着になるだろうとされています。

マテューは言わずと知れたベテランデフェンサで、年齢は10月で31歳。もしバルサが獲得した場合、数年後の退団時にはほぼ無料での送り出しとなりましょうから、あまり費用はかけたくはないオペレーションです。予算は1,000万ユーロあたりだろうと見られています。

一方でバレンシアは、昨年はカピタンも務め、守備の中心である彼にはクラブの顔の一人になってほしいとの思いがあり、どうしても獲得したければ契約解除金の2,000万ユーロをお支払いください、とのスタンスとされます。そういったオペレーションでは話し合いはそのまま平行線を辿り、との展開も珍しくありませんが、その重い扉を内側から開ける力となるであろうのが、他ならぬマテュー本人だとSPORT紙は言います。

選手本人はバレンシアの新体制に疑問

バリバリの売り出し中であればともかく、もう熟してしまった自分がバルサのようなビッグクラブに入るチャンスはおそらくもう訪れることはないだろう。しかも新監督のルイス・エンリケが欲してくれているのならば、主力を休ませるためのベンチ要員ではなく、出場機会もまずまず与えられるはず。これはバルセロニスタの都合のよい想像ではありますが、実際マテューがそう考えていても不思議はないでしょう。

また、最近シンガポールの富豪ピーター・リム氏によって買収されたクラブの先行きをマテューやベルナットらは不安視しているというのがSPORTの見解で(負債は解消されても、不安定な組織とスポーツ的問題に疑問を抱いている)、この夏の移籍を検討しているところにバルサからのオファーとなれば、その見解が的外れでなければ渡りに船となります。そして獲得を狙うクラブとしても、選手本人の移籍希望はかなり強力なカードです。

(ちなみに近々アントニオ・ピッツィ監督を解任するのでは、と報じられているバレンシアですが、それはリム氏の背景に代理人ジョルジュ・メンデスがいるからとされます。アマデオ・サルボ会長やルフェテSDが信頼しているというピッツィ監督がいきなり契約を解除され、メンデスの顧客であるヌーノ・エスピーリト・サント監督が後任になる。さらにはメンデスの顧客選手を続々迎え入れるとの新規プロジェクトであれば、マテューたちが疑問を抱くのも自然でしょうか。バルサはメンデスが後ろで糸を引いているバレンシアさんと交渉中というわけです)

背が高く、セットプレーに強く、ポリバレントでラテラルもでき、ジョルディ・アルバとの関係も良いマテューが監督に求められて1,000万ユーロでやってくるのであれば、それは良しであります。でもね、やはり早く聞きたいのは5-8年はバルサの守備の要としてバリバリ活躍してくれそうなトップクラスのセントラルの獲得話。マルキーニョスはローラン・ブラン監督が扉を閉ざしましたし、これだという候補が見えないのはヤキモキです。水面下での劇的一本釣り、ないんですかねぇ。ないんだろうなぁ。

 

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