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クラウディオ・ブラボ獲得

チリ代表ポルテーロの移籍で両クラブ合意と。

2014年6月18日はスペインフットボルにとっては悲しい一日となりましたが、一方で記念すべき日となったのはチリの人々。ラ・ロハに引導を渡したチリ代表選手たちは美味しいご飯を食べているでしょうし、その中でも特に幸せなのはクラウディオ・ブラボでありましょう。チリの守護神にしてカピタンは手堅いセーブを連発することでスペインを完封し、チームの1/8ファイナル進出へと貢献。加えて所属クラブのレアル・ソシエダがFCバルセロナと自身の移籍で合意したとなれば、祝いのメッセージが届きまくったんじゃないでしょうか。

契約期間3年+1年、移籍金1,200万ユーロ

もうずいぶん前から、クラウディオ・ブラボのバルサ移籍は時間の問題とされていましたので、このニュース自体に驚きはありません。おお、ついに本決まりになったのね、といったところ。現地18日終了時点ではまだ両クラブによる発表はなされておらず、メディアによる先行報道となっていますが、数時間後にはオフィシャルニュースとして発表があることでしょう。期間は1年延長オプション付の3年間、移籍金は1,200万ユーロになるだろうとされています。マルクアンドレ・テル・ステーゲンの移籍金と同じ額です。

クラウディオ・ブラボは2006年7月にレアル・ソシエダに入団し、チームがセグンダでプレーしていた3年間(2007/08~09/10)も守護神として奮闘、プリメーラ復帰に貢献しました。そしてその忠誠心に報いる形として、もしビッグクラブからのオファーがあった場合はステップアップを支援してもらうとの約束をクラブと交わしていたそうです。ラ・レアルとブラボとの契約は2017年までとなっていて、契約解除金は3,000万ユーロでした。

両クラブ間がクラウディオ・ブラボの移籍で基本合意するのには時間はかからなかったようです。最終合意にしばし時間を要したのは、バルサには正ポルテーロ候補として獲得したテル・ステーゲン以上の移籍金を払いたくないとの事情があり、オペレーションに他の選手移籍(ジョナタン・ドスサントス)を加えることで、費用を減額しようとの思惑があったからとされています。一方でラ・レアルは、昨夏契約寸前までいっていたジョナタンを是非欲しかった。そこで彼を加えた話し合いとなりましたが、ジョナタンががこの提案を好まなかったため(もっと好いオファーが届いているらしい)、最終的には全額キャッシュの1,200万ユーロで決着の次第のようです。

ただ、レアル・ソシエダはまだドスサントス弟に関心を持っているらしく、勧誘を続けていくとも言われていますが、それはまた別件となります。

3ポルテーロによる競争

なんとなくテル・ステーゲンが正ポルテーロとなり、クラウディオ・ブラボは副ポルテーロとしての獲得のような捉えられ方もありますが(もちろん若くて資質のあるステーゲンへの期待は大きい)、実際のところは最初はそういった区別はなく、よーいドンでの競争となるようです。チリ代表のカピタンでもあるブラボ(31)は、まだまだ若いもんには負けられんわい!と闘志を燃やしていることでしょう。彼には「いつも控えからレギュラーを勝ち取ってきた」との自負もあります。

7月14日(月)に始まるプレシーズンで、まずルイス・エンリケによってチェックされるのは夏休みを満喫中のテル・ステーゲンとジョルディ・マシップです。クラウディオ・ブラボはムンディアル1/8ファイナル進出がすでに決まっていますので、チーム合流はチリが大会敗退となってから1ヵ月後あたりとなります。

ルイス・エンリケはバルサB監督時代、3人のポルテーロに活躍に応じて等しくチャンスを与えるという離れ業をやっています。トップチームでまったく同じことをするとは考えにくいですが、マシップにも実力を示す機会が与えられるであろうことは間違いない。少なくともシーズン序盤は、今日の先発ポルテーロは誰だろうか?とメンバー発表を待つ楽しみもありそうです。

能力的に非常に高いものがあるテル・ステーゲンとはいえ、バルサのシステムやリーガ・エスパニョーラに適応するには時間は必要でしょうし、未知数な部分も多い。その点ではスペインで暮らして8年になるブラボにアドバンテージがあり、ラ・マシアで育ったマシップにはバルサ流もよく心得ている有利さがあります。

今から1年後、バルサのポルテーロ状況がどうなっているのか、大いに楽しみであり、ほんのりドキドキであります。フォルサ、3人の門番たち!

 

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