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本日 TAS審問

2015年夏に補強できるかの分かれ道。

この12月5日、スイスのローザンヌにてバルサの近未来を左右する重要な手続きが行われます。国際スポーツ裁判所(TAS。英語ではCAS)本部で の、利害関係者たちが集まっての審問です。FCバルセロナとしては、国際フットボル連盟(FIFA)によって課せられた罰が不当なものであり、犯した過ち に対して厳しすぎると仲裁人に主張する最後のチャンス。バルサは管理上のエラーがあったことは認めつつも減刑が妥当だと主張していくらしく、こういう場合 は大抵そうなのですが、言い分が受け入れられるであろうことに楽観的だと伝えられています。

処分の軽減を訴える

バルサの命運を握っているのは、TASの3人の仲裁人さんたちです。バルサとFIFAの主張を聞き、裁定を下す仲裁パネル(というらしい)は3人で構成されます。TASによって選出された仲裁人長のペトロス・マブロイディスさん(ギリシャ系スイス人、55歳)、バルサによって選ばれたエフラルム・バラクさん(ブエノスアイレス生まれのイスラエル人、57歳)、そしてFIFAに選ばれたウルリッヒ・G・ハースさん(ドイツ人、50歳)の3人です(SPORT紙より)。彼らが双方の言い分を聴取した後に裁定を出すのですが、結論が分かれた場合、最終的な1票は仲裁人長のマブロイディスさんが持っています。

いかにして仲裁パネルの3人を納得させるか。前日にローザンヌ入りしたバルサ弁護団は、念入りにその作戦を練ったそうです。SPORT紙の記事によれば、バルサが論旨の骨格とするのは、“未成年の外国人選手を加入させる上で管理上のエラーがあったけれど、科せられた罰は厳しすぎる” ということ。そもそも両親がフットボルに関係ない仕事で引っ越した場合はOKとか、自宅の場所が云々とかいうFIFAのルールがおかしいんだ、貧しい子供 たちがラ・マシアのような場所で育つ機会を失うルールが変わるべき、との戦いは挑みません。違反はしたけど処分は不当という、ルイス・スアレスの件と同じ 感じですかね。理事会としては来夏の補強ができれば良いと。その意味では“面白くない”です。

ただ、未成年選手の獲得に関してはバルサ以外にも脛に傷持つクラブはあるでしょうから、そういった人たちも今回の裁定内容に注目してそうです。

8人のバルサ代表団

バルサの代表団は8人の大所帯となってるみたいです。クラブ理事のアルベルト・ソレールを筆頭に、クラブ法律部門責任者の弁護士ラウラ・アンゲラさん、弁護士のファン・デ・ディオス・クレスポさんとパウロ・ロンバルディさん(2人はどちらも元TASメンバー)、ラ・マシアの管理人カルラス・フォルゲラさん、ラ・マシアで生活する子供たちの大部分が勉強する学校Lleo XIIの校長エステル・バルマニャさん、そして選手代表としてラ・マシアで育ち今はバルサBでプレーするファブリセ・オンドア(カメルーン)とエルオル・ゴッズウィル(ナイジェリア)です。ラ・マシアが選手としてではなく人間としても育ててくれる場所である、と当事者の口から説明があれば、仲裁人たちも納得し易いでしょう。

対するFIFA側からは、2人の弁護士が処分の妥当性を訴えるようです。

TASによる仲裁判断は2週間ほどで発表されるとのこと。このTASによる裁定は拘束力を持ちますから、仮にバルサの主張が全面的に退けられたとして、さらなる異議申し立ては出来ません。SPORT紙が記すところでは、バルサはTASが処罰を半分にしてくれる(=補強禁止はこの冬だけ)と自信を持っているらしく、本当にそうなればスイスからのクリスマスプレゼントてな感じ。きっと同じように、FIFAさんもまた自分たちに自信を持っていることでしょう。

なんであれ、FIFA規律委員会からの処分が為された今もバルサに残り、ルール上試合登録は出来ないので年齢上問題がなくなる時を待って只ただト レーニングをするだけの日々を送っている7人の子供たちは救われないわけです。もし来夏の補強が可能となっても強化のポイントがズレてちゃあ意味ないんだ から、子供たちのためにやってやりなよなんていうのは、キレイゴトですかね。別の会長ならどうしたか、興味はあります。

 

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