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監督はセティエンに代わりクーマン、そしてバルトメウは続投

無冠に終わったシーズンの責任を問い、監督の解任を理事会が決定
クラブ会長ならびに理事たちの辞任はなく、予想どおり3月に選挙を実施する

リスボンで深い傷を負ったチームを回復させるための処置が始まりました。バルトメウ理事会は昨日17日、緊急の役員会議を行い、キケ・セティエン監督の解任を決定。その後任として現オランダ代表監督ロナルド・クーマンとの契約を承認した模様です。そして自分たちはクラブに居座り続けたまま、来年3月に会長選挙を実施する。なんらサプライズのない決定であります。

セティエン 7ヶ月間の夢・・・

まずキケ・セティエンですが、予想どおりあっさり解任されました。
エルネスト・バルベルデの後任として、今年1月に緊急登板したセティエンでしたが、伏魔殿のごときカンプノウのベンチは彼の手に負えるものでなく。バルサらしいフットボールを復活させるとの約束は果たされることなく、待っていたのはわずか7ヶ月後の降板でした。

最初は上々でした。クルイフィズモ(クライフイズム)の信奉者であり、カンテラーノ起用の実績を買われての監督就任は、それが例え本命だった指揮官たちに断られた結果の次善策だったとしても、クレ界隈に希望を抱かせた。
就任会見での「私のチームはいつも良いプレーをする、それは保証しよう」との約束は、バルベルデのフットボールに落胆していたバルセロニスタの気分を上げるに十分でした。
「あなたたちは私の理念やプレー方法を知っているし、もしそれと死ぬ必要があるなら、そうするだろう」とも述べていた。よくあるフレーズですが、歓迎されるフレーズです。

キケ・セティエン就任会見「良いプレーをする、それは約束する」
キケ・セティエンのFCバルセロナ監督生活が始まりました。カンプノウにて行われた契約書へのサイン儀式やフォトセッション、入団会見など恒例行事での新監督は終始穏やかな表情で、これから始まる大きな挑戦へのエネルギーを感じさせる。数ヶ月後もまだまだ活力に満ちたセティエンであることを願います。

しかし時間の経過と共に、セティエンのフットボールはバルベルデ化していきます。結局のところ、いまのスカッドで必勝を義務付けられれば4-4-2にたどり着くのか。
悪かったのは、セティエンにはバルベルデのような選手たちとの信頼関係を築けなかったことでした。いわゆる選手たちとの「フィーリング」を得られなかった彼と彼のスタッフたち。一体感を欠くチームがバイエルン相手に撃沈したのは当然の帰結でしょう。

「夢」だったバルサ監督としての成績は、25試合で16勝4分5敗
シーズン半ばで厄介なクラブの指揮官を引き受けてくれたこと、そしてリキ・プッチアンス・ファティロナルド・アラウホに賭けてくれたことに感謝しつつ、別のチームでまた楽しいフットボールを見せてくれることを楽しみにしています。グラシアス、そしてムーチャ・スエルテ。

後任監督にクーマン

クラブ全体に様々なひずみが見え、沈み行く大型船の様相を呈しているバルサ号。
どの選手が残るのか分からず、良い選手を獲れる見込みも薄く、会長選挙が数ヶ月後に控えていることも考慮すれば、ここで監督を引き受けるのはどっちかというとハズレクジですし、“ウェンブリーの英雄”たるロナルド・クーマンがよくぞオファーを引き受けたものだと思います。

バルサブランドを利用して名を売ろうという野心あふれる若手指揮官なら納得ですが、オランダ代表監督の職を辞してのバルサ入りなので尚更です。
バルトメウ理事会は昨日の緊急会議において、3人の候補者(クーマンポチェッティーノピミエンタ)の中から満場一致でオランダ人を選んだ。その三択ならクーマンになります。
オランダ代表との契約関係が解決し次第、バルサ新監督として公式発表される予定です。

クラブの英雄であり伝説なので、権威の点では問題ない。
しかしながら、不安が期待に勝ってしまうのは、バレンシア監督時代に大炎上した印象が強すぎて怖いからです。大ナタを振るう勇気があるということで、前向きに捉えていきましょう。。

今後大いに主役になっていくクーマンなので、今回は簡単に。

バルトメウは予想どおり3月選挙を選択

そして今回の緊急理事会においては、ジュゼップ・マリア・バルトメウならびに他の理事たちの辞任はありませんでした。今後、クレ界隈での辞任要求が高まり続ければ分かりませんが、昨日バルト会長が下した決断は、予想されたとおりの3月会長選挙。
声明文では「任期満了による選挙招集」とあるので、招集によってクラブ運営は運営委員会に移行するのかもしれませんが、「理事会が2020/21シーズンの会計を締め、関連する全責任を負う」とも書かれているので、どこで会長でなくなるのかはよく分かりません。

理事会が5時間以上にも及んだという会議後に発表した公式声明文によりますと、自分たちが辞任をして直ちに選挙を招集するのは「9月12日の週末にラ・リーガが開幕することや、COVID-19危機によって経済的にも社会的にも影響を受けている状況を考慮すると実現性がない」とのこと。
「責任」において2020/21シーズンもクラブ運営を続けると決めたそうです。

そのうえでトップチームの刷新などドラスティックな変革も実行すると決意表明している理事会なので、負の遺産を増やさぬことを願うばかり。

ということで、バルトメウが下した最初の決断においては、エリック・アビダルも強化技術部長を続投しますから、いなくなるのはセティエンだけでありました。

投票日は3月15日以降

来季からクラブ運営を担当する新会長を決める選挙の、その投票日は今のところ「2021年3月15日以降のカンプノウで試合がある最初の日」となります。
3月15日は月曜日なので、チャンピオンズがあれば17日(水)、ラ・リーガなら20日(土)あたりです。

 

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