4月最初の“天王山クラシコ”にいかにして臨んでいくか。
ルーチョバルサは去る土曜日、カンプノウにて非常に重要な勝点3を手にしました。リーガ優勝争いのライバル、アトレティコ・マドリーから奪った勝点3です。キックオフ時点で勝点48で並んでいた暫定2位チームに勝利したことで、バルセロナは1試合消化が少ないながらも単独首位に浮上。リーガ戦線はバルセロナにとってさらに有利な状況となり、少々気の早い話ですが、晩春のタイトル獲得に向けた計算もそろそろ始まろうとしています。いわゆる“天王山”となりますのはやはり、カンプノウへとマドリーを迎えてのクラシコでしょう。これからリーガ9試合でいかにして取りこぼしなくいくかが、クラシコで大勢を決するためのカギとなります。
最低3ポイントリードを保つこと
FCバルセロナは現在、リーガ連覇へ向けて順調に歩みを進めています。土曜日にコルチョネロに勝利したことで、彼らとのポイント差は3へと拡大。そして3位マドリーとの差は4となっていますが、バルサにはムンディアリートのために延期されていたスポルティング・ヒホン戦(@エル・モリノン)が2月17日に控えてますから、この試合に勝つことでアトレティコ、レアル・マドリーとのポイント差はそれぞれ6、7へと広がります。油断は禁物とはいえ、バルセロニスタを楽観的にさせてくれる状況です。
2月1日付のSPORT紙には、“バルセロナのリーガ優勝プラン”と題しまして、これから約2ヶ月間のざっくりとしたチーム目標が紹介されています。それによりますと、ルーチョチームがリーガ制覇への超重要ポイントと考えているのが4月2日に開催予定の第31節カンプノウクラシコ。なんだかんだいってバルサはシダンマドリーをタイトル争いの最大のライバルと見なしており、彼らとの直接対決に勝つことで優勝を確実なものにできるだろうと考えているそうです。
そのために戦略的に重要となってくるのが、クラシコに最低3ポイントのアドバンテージを持って臨むこと。勿論、差は大いに越したことはないですが、少なくとも3ポイント差があればマドリーに勝利することで勝点差は6へと広がり、さらに直接対決連勝による“ゴールアドバンテージ”も考慮すれば、差は“実質7ポイント”となります。残り7試合で2敗を可能とするこのアドバンテージがあれば、優勝を逃す可能性はかなり低いといえる。もし7ポイント差でクラシコに臨めれば、引き分けでも問題ない計算です。
2月もハードな日程が続く
これからのバルセロナの9試合は、レバンテ(敵地)、セルタ(地元)、スポルティング(敵地)、ラス・パルマス(敵地)、セビージャ(地元)、ラーヨ・バジェカーノ(敵地)、エイバル(敵地)、ヘタフェ(地元)、ビジャレアル(敵地)とのラインナップとなっています。この後、各国代表戦が挟まって、4月2日のマドリー戦へと続いていく。一番厄介そうなのはエル・マドリガルでの黄色潜水艦戦、カンプノウでのセルタ戦、セビージャ戦ですが、なにげにイヤらしい試合が幾つもあるので注意が必要です。特にエル・モリノンから中2日でのグラン・カナリア遠征(しかも前日出発で、3日後にはロンドンでのアーセナル戦)は、落とし穴の匂いがします。
また、ルーチョチームが大目標とする2年連続のトリプレーテ達成への希望を春先へとつないでいくためには、この2月の成績が決定的になってきます。コパから敗退した首都の2チームと異なり、3つのコンペティションを戦わなければならないバルセロナは良い意味でハードスケジュール。チャンピオンズが再開する2月はひたすらに週2試合の日程が続いていき、しかもカンプノウでのプレーがわずか3回なる厳しさです。その地元での3試合もバレンシア(コパ)、セルタ、セビージャ(リーガ)ですから全く息もつけず、1月の峠越えが終わっても楽にはなりません。次にミッドウィークに試合がないのは、3月第2週です。
一方のレアル・マドリーは、平日の試合は2月18日のチャンピオンズ・ローマ戦(敵地)と3月3日のレバンテ戦(敵地)、3月9日のローマ戦(地元)のみで、日程的にはだいぶ楽な状況です。取りこぼしを期待できる試合のは第26節のアトレティコ戦(@ベルナベウ)、敵地でのマラガ戦あたりでしょうか。ベルナベウですがアスレティックにも頑張ってほしいところです。バルサ戦でのあのハイプレッシングを白組にも是非。
ということで、明日のバレンシア戦(コパ準決勝)を皮切りに、2月もタフな試合マラソンが続いていくバルサです。応援するファンも一緒にファイト!上手くローテーションをしつつ、万全の状態で大一番へと臨めますよう!
ピケ 「優勝できなければ、自分たちのせい」
昨日バルセロナのパラウ・コングレス・デ・カタルーニャにて催されたMUNDO DEPORTIVO紙主催による第68回グラン・ガラ・デル・デポルテ(スポーツの祭典)におきまして年間最優秀スポーツ選手賞に輝きましたアンドレス・イニエスタは、このリーガ優勝争いについて次のように見解を述べています。「リーガ優勝はまだ決まってはいないよ。僕はそう感じているし、それが事実だからね。これからも前進を続けないといけないんだ。僕らにとって1月の結果がすごく良かったのは間違いないけど、一筋縄では勝てないことを僕らは知っている。僕らに求められるのは、これまで同様に汗を流していくことだよ。勝ち続けることへの希望と意欲が僕らにはある」
一方、特別賞を受賞したジェラール・ピケはこう言います。「リーガはまだ決まらないけど、僕らはすごく良い状況にあるね。もし優勝できない場合は自分たちのせいになるし、それは許されないよ」
これまでも、そしてこれからもハードな日程をこなさなければならないチームのフィジカルコンディションについて、セントラルの説明はこうです。「コパではすごくハードな相手チームと当たってきたし、理想的とはいえない午後4時開始の試合もすごく多かったけど、みんなと同じように僕らはそれを受け入れているよ。僕としては、ファンが満足していない方がいい。それによって僕らはより慎重になるからね」
ピケは続けます。「僕らは負けるのが嫌い。個人としてもグループにおいても、負けた時の感情が好きじゃないんだ。どんなベストチームでも勝てないことは時としてあるけど、僕らが勝ち続けていくことを期待してるよ。僕らは上手くやっているから、今は楽しまないとね。そしてベストであろうと努力していくことだよ」
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