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ジェズス獲得への第2オファー

ブラジルの若き宝石を手に入れるべく、バルサがさらに一歩前進と。

ここ数日、バルサの前線補強候補としてSPORT紙が強く押しているのがブラジルのキラキラ星、19歳のガブリエル・ジェズス(パルメイラス所属)です。どんな選手かと調べてみますと、近年はタレントが不足しているブラジルフットボル界において、ネイマール以来の逸材中の逸材だとか。独創的なトラップやドリブルで相手デフェンサを抜き去り、サイドをえぐってクロスを入れたり、裏へと抜け出して最後の仕上げをしたり。10代だけにどう成長するかは未知数+直輸入は不安ですが、資質はずば抜けたものがあるそうなので、バルサで伸びるものなら見てみたくなります。

代理人の一人は「オファーはない」と否定するも…

ガブリエル・ジェズスの名前を、SPORT紙が表紙で大きく取り上げたのは6月19日(日)のことでした。それまではノリート、もしくはガメイロあたりをデランテロの有力候補としていた同紙でしたが、この日からはジェズスがメイン。19日の見出しで「ガブリエル・ジェズスに1,900万ユーロのオファー」と大きく報じ、翌20日に「オファー第一弾は拒否された」と続報、そして本日21日に再び表紙に持ってきて「バルサは新たなオファーを準備している」と述べています。

これに対し、ライバルのMD紙は当然否定的。パルメイラスのスポーツディレクター、アレシャンドレ・マットス氏のコメント「ガブリエル・ジェズスに関する交渉は一切ない」や代理人マルセロ・ペッティネッティ氏のRAC1での発言「選手はブラジル王者となるために、あと1年ここに残りたがっている。交渉について話すのは時期尚早だよ」「現時点では私たちもクラブも、一つのオファーも受け取っていない。全て記者の推測だ」「MSNがいるのに、どこでプレーするんだい?」を取り上げ、この話はないだろう、と反論中です。

契約解除金2,400万ユーロを出すか否か

こちらではとりあえず、SPORTがいうガブリエル・ジェズスの権利所有者たちへのバルサからのオファーがあったと考えて、話しに乗っかっていきます。権利所有者たち、というのはブラジル人選手によくあるケースとして、ジェズスの保有権も複数に分割されているからです。その比率はペッティネッティ代理人の説明によると「パルメイラスが30%、旧代理人が22.5%、現代理人グループが28.5%、そして選手が15%」。ややこしい… ポイントはパルメイラスには30%しかなく、代理人たちと選手本人を合わせると43.5%になる点です。

契約解除金は2,400万ユーロに設定されているとのことで、バルサはまずは1,900万ユーロ+成績に応じた500万ユーロを申し出たそうです。しかしジェズス作戦にはマンチェスター・ユナイテッドやマンチェスター・シティなる競合クラブがあるらしく、売り手は可能なかぎり多く収入を得ようとします。ほぼ同じ額だったという英国勢のオファーと一緒に、バルサのオファーも断られました。

パルメイラスと代理人グループの要求は、契約解除金の満額支払い。ネイマールに続くと期待される逸材ですから、値切りに応じるとは考えにくいです。マンチェスター勢には2,400万ユーロを問題なく払える資金力がある。バルセロナも対抗してオファーを2,400万ユーロに上げるのか、別の策を講じるのか、決断しなければなりません。

選手本人はバルサが好き

バルセロナの最大の武器は、SPORT紙曰く、ガブリエル・ジェズス自身が欧州に行くならバルサ、とカタランクラブを好んでくれていることです。なんでもジェズスはプレミアよりもスペインのスタイルの方が自分に利すると考えていて、初年度はプレッシャーを受けることなく環境に適応できるチームが良いと思っているのだとか。南米MSNトリデンテがいるバルサなら、1年目は否応なく控えとなり、適応に励めるでしょう。

いずれにせよ、契約解除金を出されてしまうとあとは選手の気持ち次第ですから、バルサは自分たちが最終判断を下すまでは他所とサインをしないよう、せっせとジェズス側に働きかけているようです。彼はSPORT紙の取材に対し、「バルサ入団は夢だね」「僕には最高の家族がいるし、最高の助言をもらってる。彼らのことをすごく信頼しているよ。でも決断するのは僕だからね」とコメントしています。

ジェズス獲得に関してSPORT紙は強気で、近日中にバルサの新選手になっているかもしれない、といいます。バルセロナの代理人として彼らと接触しているのは、ブラジル方面担当のアンドレ・クリー。これに先日ブラジルへと派遣されたラウール・サンジェイ(フットボルディレクター)が加わり、オペレーション完了となりますでしょうか。

 

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