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セリが土壇場で却下され・・・

スポーツ的な理由だというが理解不能

バルサの補強活動が迷走しています。もう数週間前から分かっていたことですが、8月下旬となって更に際立ってきた感じ。数日中にもミッション完了かと言われてひっくり返るケースが後を絶たず、チームにティキタカを呼び戻す存在として期待されたジャン・セリに至っては、クラブ間合意成立目前にしてテクニコの反対で破談にしたというのですから、もう混乱の極みです。

チームにもたらすものがないと判断

結婚式会場に新婦が入場して、それでは二人の誓いの言葉を、という段階で新郎バルサがやっぱり止めると言い出した今回のセリケース。コートジボワール人セントロカンピスタは火曜、地元でのチャンピオンズ予選 ナポリ戦を最後にニースとファンに別れを告げ、この木曜にもバルサ入団プレゼンテーションが行われると言われていました。

しかしそれは突然くつがえされた。ジャン・セリをバルセロナが切り捨てた理由は、クラブの説明によれば、厳密にスポーツ的なものだそうです。

つまりは彼がバルサの求めるものを提供することはないだろう今チームが必要としているものとセリの特性がマッチしないだろうテクニコ(監督)たちは考えたということ。バルベルデらコーチ陣はニースのナポリとの2試合を見て、彼に4,000万ユーロを払う価値はないと判断したことになります。えっ、数ヶ月前からのスカウティングはどこへ行った?データ上は熱望したマルコ・ベラッティに匹敵する成績を残す選手なのに。

また一部では、バルサが移籍金を2,500万ユーロに値切ろうとしたけれど、ニースに断られたために交渉を破談にしたとの説もあります。この場合、理由をスポーツ的なものと偽るのは何故か。交渉力不足を隠すため?あるいは目処が立ったコウチーニョにセリ資金も全部投入するため?

強化部内、現場の意思統一は?

気になるのはMD紙の記事から垣間見える、強化編成部内での意見の不統一です。同紙によると、そもそもセクレタリオ・テクニコのロベルト・フェルナンデスは、ベラッティ獲得に失敗した場合はプランBで満足するべきではないとの考えを持っていたそうです。当代最高(とロベルトが考える)のポゼッション達人を獲れないなら、自前選手でいく。一時期セリの名前がメディアから消えたのは、そういう理由のようです。

しかしそこに、ペップ・セグラが登場します。カンテラーノのエリク・ガルシアをシティに引き抜かれたことで、ジュゼップ・マリア・バルトメウ会長が新たに作ったスポーツマネージャーに就任した男。このセグラの影響によってセリへの興味が復活し、あとは公式発表を残すのみと各方面で報じられるほどに交渉はまとまっていました。

にもかかわらず、最後はテクニコの反対によってオペレーションは破談。ロベルト・フェルナンデスペップ・セグラエルネスト・バルベルデ、この三者の意思統一は果たしてどうなっているのか、との疑念が湧くのも自然の流れでしょう。ディマリアを5,000万ユーロで欲しがっているのはいったい誰なのか?コウチーニョに1億5,000万ユーロの狂乱オファーを出そうというのは誰の仕業か?非常に暗たんたる気分になります。

セリの落胆

そういった混乱によって被害を受けるのは現場、そして人生の夢が叶うと胸弾ませていたジャン・セリです。伝えられるところでは、バルサ移籍を信じたセリは、チームメイトの何人かにすでに別れを告げたりもしていたそうです。銀河鉄道でいえば、夢の乗車券を手に入れ、自分が夢見ていた星へ連れて行ってくれる列車の到着をホームで待っている状態。しかし乗車目前で一方的にチケットは無効と言われ、もう二度と現れないであろう列車は走り去り・・・

選手の驚きと落胆は想像に難くないですし、このバルサから受けた扱いにひどく落ち込んでいるとの情報もちらちらと流れてきます。バルサ側からきちんとした説明がされてない可能性もあるし、クレとして本当に申し訳ない。こちらも辛いです。

セリの代理人の一人、フランクリン・マラ氏はラジオ局RAC1の取材に対し、バルサの突然の翻意についてこう語っています。「技術的な決断というのは侮辱の言葉ですが、私にはなにも響かない。誰も理解できませんよ。選手を狙うのであれば、ある期間は追い(チェック)続けるものでしょう」「合意到達は可能でした。だからこそ彼らはニースと交渉をしたのです。バルサはセリの夢だった。それはバルサが偉大なクラブだからです」

今の状況では、胸を張って偉大だなんて言えない。この迷走がとっとと終わり、何が悪かったのかとの真っ当な総括が出てくることを願います。

 

コメント

  1. レト より:

    代理人はPSGによる妨害もあったと明かしていますが、
    こうなるとバルサは冬以降もPSGにとことん食い散らかされる可能性がありますね。
    ビッグクラブの玩具でしかなく、交渉では相手をイラつかせるだけ。
    そしてこの土壇場でも未だに一人に絞る判断が出来ない。
    「金があるだけのスモールクラブ」という表現は決して間違っていなかったようです。

  2. silver より:

    セリの代理人も「バルサを偉大なクラブ」とよく言ったものです。(よく気を使ってくれた。という方が正しいですね。)

     貧相な人間が金を持つとより一層貧相になる。などと言いますが、今のバルサはそんな状態ですかね……

     このままいけば、何年か前のベルベナウクラシコと同じ様に、大敗後のカンプノウで「バルトメウ辞めろ!」の大合唱が聴こえる日も遠くはなさそうです。