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新カンプノウの“名字”はグリフォルスになる?

30年契約で交渉中だとTV3が伝える

日本企業・日建設計とカタルーニャの建築事務所の合同チームが設計コンペで勝利したことで話題となった、カンプノウ。その改築と周辺整備プロジェクトには少なくとも6億ユーロが必要と見積もられています。その資金を捻出するためには新たな収入源、それも大きなものが要るということで、売りに出されているのがカンプノウの命名権です。

来季、カンプノウに“名字”が付くかも・・・?
エミレーツ・スタジアム、アリアンツ・アレナ、エティハド・スタジアム、パナソニックスタジアム吹田 etc・・・。スタジアムの収入源として、アメリカ合衆国を中心にイングランド、ドイツなどで盛んになっているネーミングライツですが、その流れがカンプノウにもやって来そうだぞという話...

この命名権に関し、昨夜、バルセロナのテレビ局TV3とラジオ局カタルーニャラジオが「グリフォルス社と合意に近づいている」と報道。幾つかのオファーの中で同社との交渉が最も進み、最終的には合意に達する可能性が高いと伝えています。

世界を代表するバイオ医薬品メーカー

グリフォルスってどんな企業だ?と調べてみますと、本社はバルセロナにあります。欧州ではトップ、世界第3位の血しょう製品メーカーで、バイオ医薬品が主な商品。体外診断分野では輸血の世界的大手で、免疫と止血で非常に強固な地位を確立している、2014年の売上高は33億5,000万ユーロ、従業員約1万4,000人の大企業だそうです(参照元)。

最近のカタルーニャ独立問題では、同州に本社のある企業が次々に州外移転を表明している(1,200社近いらしい。金融大手のラ・カイシャも)のですが、このグリフォルスは気骨あるといいますか、今でも本社はバルセロナにあると。やりますな。

業界最長の30年契約?

TV3とカタルーニャラジオの情報によると、バルサはグリフォルスと30年契約で話し合っています。30年!個人的には30年後なんて生きている自信はあまりないですし、となるともう私にとってバルサのスタジアムは生涯「カンプノウ・グリフォルス」になりそうです。ここで書く時は「カンプノウ」のままですけれど。

スポンサー料は番組内で明かされてないらしいのですが、NFLのニューヨーク・ジェッツニューヨーク・ジャイアンツの本拠地ニュー・メドウランズ・スタジアムがメットライフと結んだ25年の命名料金が4億ドル(約3億3,860万ユーロ)ということで、それを超えるんじゃないかと思われます。

2018年の臨時ソシオ総会で承認が必要

もしグリフォルスと合意に達すれば、カンプノウのスポンサーは来季から開始されます。工事もいよいよ来年からスタート。新カンプノウ完成は2022年の予定です。

ただし、こういうクラブにとって重要な案件はソシオの承認を得なければならないので、2018年上半期に臨時のソシオ総会を招集し、そこで信任ソシオたちの判断を仰ぎます。以前、胸スポンサーもあっさり承認を受けていますので、スタジアム命名権もきっと問題なくOKされるでしょう。

ちなみに当初は工事費6億ユーロのうちの2億ユーロを命名権でまかなうと言われていました。なので期間が30年とはいえ、4億ユーロはクラブにとってはありがたいですが・・・ 日本人としてはベタすぎる多国籍巨大企業(アマゾンとかフェイスブックとか)よりは、逆に馴染みのないグリフォルスは良いかな・・・ 決まったわけではないですけれど。

※追記。今回の報道を受け、グリフォルス社が「当社とFCバルセロナがカンプノウの命名権で交渉しているとの報道に関し、当社はその種のスポンサーを一切検討していません」との文書をメディア各社に送っています。

 

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