本日、ヨハン・クライフ・スタジアムの落成記念セレモニー
フベニールA監督バルデスがアヤックス戦を前に、目指すフットボールや話題のアンス・ファティについて語る
2019年8月29日、いよいよエスタディ・ジョハン・クルイフ(ヨハン・クライフ)の落成式が行われます。
FCバルセロナが進めているクラブ施設再編プロジェクトの一環で、これからカンテラーノたちと女子チームはこの偉大なるレジェンドの名を冠したスタジアムが本拠地となる。聖地巡礼の際には、是非とも足を伸ばしたい場所です。
新スタジアム完成を記念する試合の招待チームが、同じくクルイフ哲学を掲げる“兄弟”クラブ、アヤックス・デ・アムステルダムってのも良い。バルサ・フベニールA(U-19)を率いるビクトル・バルデスにとっても、格別な思いがあることでしょう。
優先すべきはタレントを活かすフットボール
ラ・マシアが生んだ傑物ポルテーロ、ビクトル・バルデスが監督として初めての前日会見に臨みました。
「運命が自分をこの状況に置いた」と考える彼は、新スタジアムの完成記念という名誉ある試合を担当することに関し「強い感情で、1分ちょっとで説明するのは難しい」とコメント。「僕を育てたカサ(家)であり、僕に全てを与えたフットボールであり、全人生のバルサであり、ヨハンであり、14番であり、ジョルディだ」と表現しています。難解^^;
バルデスにとって、自分たちが目指すべきフットボールのかたちは明白です。
「結局のところ、もし私たちを証明するものがあるとするなら、それはタレントによるフットボールなんだ。育成部門で驚いたのは、試合の多さだった。タレントが優先されるように試みていかないとね」
フベニール世代を指導するということ
彼が担当するのは、主に18~19歳のフベニールの若者たち。彼らには楽しむことを求めるとビクトルは言います。
「フベニール時代を楽しんでほしい。最初のおしゃべりで彼らに言ったのは、私が5つの基本ポイントを守る監督だということなんだ。それは楽しむこと、姿勢、アイデンティティ、多様性、そしてゴールへと向かっていくことだよ」
ビクトルが少年だった頃と今では、取り巻く環境が大きく異なる。自分の過ちをふまえ、クラブの大人が選手から目を離さないようしなければならないと彼は言います。
「私はプロ選手として大きな失敗をやらかしたよ。それは宝の山を約束する外部の人間を信用したことだ。私はそのことから学んだ。選手たちがそういう決断をしないようするのが育成者としての私の役目だし、多くの人たちが目を離さないようにする必要があると感じている」
アンス・ファティへの助言
フベニールAといえば、先日のベティス戦にてバルサ史上2番目の若さでリーガデビューしたアンス・ファティ(16)が所属する(した)チームです。バルデスには当然、アンスに関する質問が飛ぶ。監督はこう答えています。
「アンスと一緒にいたのは少しだけだけれど、日曜日のプレーには全然驚かなかったよ。彼は強く、速く、伸び伸びとしていて、プレーがアナーキーだ。こういう選手には、サイドに固定したり中に入るのを禁じることなく、自由を与えないといけない。彼はこうと決めたことを達成するだろう。エリア内の暗殺者であり、私の王の一人であり、カンペオンの資質を備えている。今朝電話をくれて、すごく嬉しかったよ。バルベルデにはとても感謝してる。明日のエスタディでのフィエスタに、彼がいられないのが残念だよ」
バルデスは電話でアンス・ファティへ助言を伝えたそうです。
「自分がどこから来たのかを忘れないように、と伝えたよ。ハードワークの成果が彼なんだ。目標を叶えるという幸運に恵まれたけれど、栄光に手が届くかどうかはまた別の道だ。彼にはエリート選手の魂がある」
ひどいシューズを履いていた話
アンスはフベニールに戻らず、次のステップへと進むでしょう。バルデスは若者とロシアの大会に出るため過ごした日のエピソードを教えてくれました。
「バルサBでトレーニングをしてから私のところへやって来たんだけれど、足の裏に違和感があるというんだ。それで最初の試合はプレーできなくてね。私たちは問題を解決しようとして、彼にシューズを見せるように言った。するとそれは本当にヒドイ状態で、そのせいで痛みが生じていたんだ。ひと目見て、これが理由だと思ったよ。誰も新しいシューズを買ってやらないので、私が一緒に買いに行ったよ」
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