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バルトメウ「今クラブを去るのは無責任」

バルサTVの番組に出演し、数々のテーマについて見解を述べた会長
理事会の構造改革は不要だがスカッドの更新は必要だと述べる

FCバルセロナ会長ジュゼップ・マリア・バルトメウが、クラブ公式メディア バルサTVの番組に出演し、クライシスに陥っているフットボールチームをどう立て直す考えなのか、また望まれる会長選挙をすぐに行わない理由などについて説明をしています。

今回のジュゼップ・マリア・バルトメウ会長のインタビュー番組。バルサTVってことで、自分の言いたいことを一方的に語りまくるのかと思っていたら、バルサ系メディアを代表してサンティ・ノリャ(MD編集長)、リュイス・マスカロ(SPORT副編集長)、フェラン・コレアス(L’ESPORTIU副編集長)の質問を受け付ける形式だったようです。

でも基本的には、バルトメウが言いたいことを言っている。諸問題に関するバルサ会長の説明は次のようなものです・・・

2-8後の、最初の決断

バイエルン・ミュンヘンに大敗後、バルトメウ会長はMovistarの取材に対し、「決断を下していくことになる」と予告していました。その第一弾がキケ・セティエンの解任と、ロナルド・クーマン新監督。さらには予定外のアビダル辞任も。
これらに関し、バルトは次のように説明しています。

■ロナルド・クーマン新監督

「交渉がねじれなければ、ロナルド・クーマンが監督となるでしょう。私たちがよく知る監督とのプロジェクトです。彼がどのように働き、どのように考え、どう行動するかを私たちは知っている。彼の考え方や、彼のチームがどうプレーしているかを見て彼に賭けたのです。彼は私たちの哲学やプレー方法を知っています」

■セティエンに落胆したか

「シーズン半ばでバルサに来てくれたことに感謝します。1月にスカッドを率いたのは勇敢でした。パンデミックとロックダウンは私たちに大きなダメージを与え、彼にも害を及ぼしました。落胆はしてません。彼はとても良い仕事をしましたよ」

■アビダルの辞任

「そう、彼が職を離れたいと私たちに伝えたのです。これは彼の個人的な決断でした。献身とハードワークの数年間に感謝します。彼は良いコラボレーター(協力者。共同して働く者)でした。辞職は彼の決断であり、私たちはそれを受け入れねばなりません」

クライシスはスポーツ面

同じくバイエルンとの試合後に、Movistarのピッチサイドインタビューを受けたジェラール・ピケは「構造的な変化が必要だ」と会長選挙の必要性をほのめかしました。しかしバルトメウは続投こそが責任を果たすことであり、組織はクライシスではない、スポーツ面だけが危機に瀕しているとの持論を展開しています。

■会長選挙の前倒し

「責任による決断です。5週間でラ・リーガが始まるので、全てのプランを準備しなければならない。パンデミックもまた即時選挙を望まなかった理由です。そしてアサンブレア(ソシオ総会)で予算を決済しなければならない。今(理事会を)出ていくのは無責任な行為でした。3月になれば新しい会長が決まるので、私たちは新しい理事会へと引き継ぎをしていきます。内部でのディベートがあり、続投することが責任でした。今去るのは、より簡単だったのです。バルサは今のクライシスに適応しなければなりません」

■構造的クライシス

私たちが抱えるクライシスはスポーツ面で、クラブや組織ではありません。クラブで一つの時代を全うし、去るべき選手たちがいて、これから入団する選手たちもいる。クラブは組織的、社会的、経済的に良い状況にありますが、スポーツ面はクライシス状態で解決が必要です」

■選手たちの責任

「責任は共有されており、全部門に責任がありますが、最終的には、理事会と会長である私です。リバポー戦の敗北後が、新たな火をおこす瞬間だった。そして同じメンバーを信頼し続けると決めたのは私でした。あの時、私は選手たちとバルベルデをもう一度信頼すると考えたのです。それが正しくなかったことは、一年後に証明された。今は変化が必要です」

リバポーの悪夢後、監督交代を支持していたエリック・アビダル。バルトメウがバルベルデ続投が正しくなかったと認めたのは意外でしたが・・・

クラブを去るべき伝説的選手たちがいる

こちらも今回のインタビューで大きく取り上げられている部分です。ペップ時代からルーチョ時代につながる黄金期をけん引してきた選手たちの中に、バルサでの時代が終わった者がいて、彼らは名誉を胸に表門からクラブを去るべきである。本気で若返りを狙っているのは伝わってきます。

■チーム刷新

名誉と共に去るべき、伝説的な選手たちがいます。私たちは彼らが与えてくれたもの全てに感謝をせねばなりませんが、別れを言う必要もある。彼らは去らねばならないのです。これからの数日間で彼らと話をしていきます」

■移籍不可選手

レオ・メッシと、他の多くの選手たちです。メッシだけだと言うのはトピックスでしょう。メッシは史上最高の選手ですが、他にも移籍不可の選手たちはいる。若い選手たちは多くいるのです。テル・ステーゲンラングレデ・ヨングセメドデンベレグリーズマン。私たちは彼らを戦力に数えていますし、彼らは何年もバルサに居るために来た選手たちです」

ここにセメドが入っていることに、どよめいているバルサメディア(苦笑)。
ルイス・スアレスジョルディ・アルバイバン・ラキティッチアルトゥロ・ビダルサムエル・ウンティティ、それにバイエルン戦後に扉を開いたジェラール・ピケセルヒオ・ブスケツセルジ・ロベルトの去就が不明瞭です(ブスケツとセルジは残る、とオロビッツ代理人は明言)。

■ロッカールーム(選手たち)の権力

「あらゆるロッカールームには大きな力があります。一番重要なピースが彼らですし、彼らが成功するためにクラブは働いているのです。私たちが話しているのは、止まることなく長年にわたってタイトルを勝ち取り続けている選手たちのジェネレーションです。誰のことも悪く言いたくはありません。このクラブを世界最高にした彼らを私は称えたい。そして今はあらゆる名誉と共に、これら選手たちの何人かと別れをし始める時なのです」

その具体的な、名誉と共に去るべき伝説的選手については会長はこれから監督や強化部と話し合っていくとしつつも、「何人かについてはあなたたち(記者)が何年も前から言っている」「まずすべきは選手たちと話をすること」とコメントしています。

十分にクラブに貢献した選手たち(特にカンテラーノ)は契約を解除しての自由移籍もあるでしょう。「選択肢は開かれており、解決策は全てテーブルに乗っている」という会長です。

メッシはクーマンのプロジェクトの柱

去就が最も注目されている重鎮選手(聖なる牛)のひとりが、レオ・メッシです。良くも悪くも影響力絶大の彼の存在をどう考えるか。“荒療治”をバルトメウは否定しています。決めるのはメッシですけど。

■メッシは残留する?

「彼はスポーツキャリアをバルサで終えたがっていますし、何度もそう言っている。クーマンからはすでに、レオ・メッシが彼のプロジェクトの柱になるだろうと聞いてます。彼には2021年までの契約があり、新たなプロジェクトがあることや、私たちが彼を必要としていることを彼は知っているのです。彼を手助けするチームを作る必要があると私たちは分かっている。クーマンは彼を戦力に数えています」

■メッシの怒り

「まだ彼とは話していませんが、彼の父とは話しています。メッシは落胆はしていますが、私たち全員も同じです。対決(2-8)はもう過去のこと。楽観的でないといけません。私たちは立ち上がり、希望を生み出さなければならない。それが私たちの為すべきことです」

「新監督が選手たちと話をせねばならないでしょう。まずはカピタンたちと話をすることです。就任が公式発表されれば、監督がカピタンたちに電話をかけるでしょう。来たるべきシーズンの準備が始まるのです」

新たなサイクルが始まりますが、それはメッシ時代の終わりを意味しません。彼は世界最高のフットボル選手であり続けるからです。バルサでのメッシ時代にはいくつかのサイクルがあった。なのでメッシ時代の中で新しいサイクルが始まると言えます」

 

コメント

  1. t より:

    セルジロベルトを含めずにセメドを含めるのはどうかと思いますが・・・デンベレ有限実行になればかなり改革が進みそうですね!
    あとは抜けた穴を外部からの補強で済ませるのではなくて出来るだけカンテラの選手をつかってもらえれば・・・

  2. トム より:

    グリーズマンは残すべき選手ではないですが、高すぎて売れないし、鳴り物入りで取ってしまった以上残すしかない選手なのでしょう。
    これがアビダルとバルトメウの最悪の補強と思います。

    監督選択、アルトゥールを売ってピアニッチを取る、久保を容易にマドリに渡す、ラキティッチのやる気を失わせるなど、スポーツ面ではバルトメウとアビダルの罪は極めて重い。

  3. かえる より:

    一番出て行って欲しい人が残ってしまうんですね。
    もしメッシがバルサに愛想を尽かすとしたら、この人とその取り巻きの存在が原因だと思うのですが。