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コパ敗退で強まるバルサ内部の嵐・・・ 憂うつな5月

理事会とロッカールーム間は緊張状態にあるという 補強責任者ペップ・セグラには解任の要望高まる

憂うつな5月下旬です。コパ・デル・レイ史上初となる5連覇を達成して歴史を作り、アンフィールドショックを少しでも和らげてバケーションに入ろうとする淡い目論見も、士気高いバレンシアの前に木っ端微塵。
計画では、今頃は「トリプレーテへあと1勝!」なんて盛り上がっているはずでしたが現実は厳しく、バルサでの仕事をすでに終えた青えんじ組のクラックたちは、虚脱感を残し世界各地へと散っています。ため息。

(残念ではありますが、バレンシアの祝い方を見ると、彼らのおうちに呼ばれたことはコパにとって幸せだったと思う)

そして選手たちがクラブシーズンを終えたこれから、背広組の仕事が忙しくなります。ただ、その背広組もクライシス状態となっては一枚岩でないようで。舵取りをするバルトメウ会長、頼んまっせ。

「全員団結」からわずか数日

ベニト・ビジャマリンでのコパ決勝の選手入場時、バルサファン側の観客席に登場した巨大横断幕を覚えてますでしょうか。
TOTS UNITS SOM-HI BARÇA」全員が団結、いくぞバルサ。
実はこの横断幕、広げられると間もなく真っ二つに裂けているのですが(涙)、これが何かの暗示であるかのように理事会ロッカールームとでごたごたしているというから先が不安になります。

理事会は、パワーを持ちすぎた一部の中心選手たちに腹を立てている。
ロッカールームは、ペップ・セグラの強化方針がダメだと考えている。
スポーツ面での希望が失望に変わり、普段胸に溜めていたモヤモヤが噴出しようとしている今日この頃です。

理事会の不満
これは5月27日のSPORT紙からですが、まず理事会は選手たちの一部グループに対して好ましくない感情を抱いています。

たとえば、国王杯決勝を待たずしてヒザの手術をした(バルサよりウルグアイを優先したと見なされた)ルイス・スアレス。契約更新やヒザを巡るあれこれのあったサムエル・ウンティティ。大一番でのエラーが痛い失点につながっているジョルディ・アルバ。残念なシーズンに終わったセルヒオ・ブスケツ。デ・ヨング加入に関して「自分のポジションは埋まっている」と言ったラキティッチ
そして前線に競争を持ち込むために獲得を目指したグリースマンを、ロッカールームが拒絶したこと。長年の実績により育ちすぎたパワー、高額になった年俸と反比例して落ちるパフォーマンス云々・・・。

SPORTはアンフィールドショックあたりから、ロッカールームが力を持ちすぎたと繰り返し言っているのですが、それも結局のところバルトメウを始めとした理事会の責任でもあるんじゃないでしょうか。

ロッカールームの不満
一方で選手たちは、上層部、特に強化部門の責任者であるペップ・セグラ(スポーツマネージャー)に反感を抱いています。

2017年夏にスポーツマネージャーに就任したセグラは、8月のスーペルコパ・クラシコ第1戦(カンプノウ)をバルサが1-3で落とした際、ジェラール・ピケのオウンゴールが敗因だったと名指し批判してロッカールームから総スカン。これが彼にとって最初で最後の試合後インタビューとなったわけですが、以来選手たちとセグラの関係は上手くいっていません。

つまり、バルベルデが手にしているような選手の支持はない。

ペップ・セグラに対しては、理事会でもまた「彼が下した決定の多くは間違いだった」と更迭を要求する声が強くなっている模様なので、全方位的に不評を買ってる。バルトメウも覚悟を決めねばならないでしょう。

セグラを巡る決断

ジュゼップ・マリア・バルトメウ会長は、難しい選択を迫られています。
仮に主力選手を放出し、スカッドの若返りを図るにしても、補強責任者の立場が定まっていなければどうにもならないからです。
批判の集まるペップ・セグラを解任するか、否か。

セグラを解任するとなると、バルトメウにとっては防御壁のひとりが居なくなるわけですから(もうひとりはエルネスト・バルベルデ)なんとか避けたいのは間違いないです。
バルトメウペップ・セグラに対し、三冠を目指していたチームが何故5月にこうも崩れたのか、その分析レポートを提出するよう求めたと言います(SPORT)。それを理事会とともに、落ち着いた頭で読み、決断を下すのだと。

一方ではバルベルデの解任が近いとメディアでは報じられていますが、監督の首だけでクレ世論が納得するとも思えない。もうセグラを守っているのはバルトくらいですし、退場は不可避だと思います。理事会に近いMDもまた、セグラ(とアビダル)が疑問視されていると伝えています。

考えようによっては、理事会からもロッカールームからも(ファンからも?)好かれていないセグラを切ることで、ある程度のガス抜きにはなるかもしれませんな。

バルサというクラブの性格を考えると、結局アイデンティティを最重視する方向でしか根本問題は解決されないでしょう。モデルがずいぶんと揺らいでしまっているし、進化の速いフットボール界で上手く行くかも分からないですけれど、バルサはバルサとして生きるしかない。
偉大な新リーダーの登場を待つしかないのかな、とも思います。次回の会長選挙は、2021年夏の予定。

コメント

  1. レト より:

    今のチームでは運に恵まれたとしてもこれ以上の成績は望めないでしょうね。
    高望みを完全に捨てて一からやり直す時期に来ているのでしょう。
    そういった意味での原点回帰です。

    あわよくばCLも、なんて期待したところで「堅守速攻のチームに当たらないように願い、当たったらそれまで」という時代の再現になるでしょうし、たった数年でその予想を覆すチームを作れるかは疑問です。
    現時点で国内ですら1勝も挙げられないチームが存在するんですからまずリーガでチームを再生させる過程を見せてほしいです(CLでは他のチームを観戦しようと思います)。

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