投票実施に必要な条件クリア。州政府の承認を待ちつつ、今月中の招集か総辞任か、理事会は来週の会議で決断する。
バルトメウ理事会に対する不信任投票の実施が決まりました。ソシオから提出された署名の確認作業を行っている不信任投票委員会が、全20,687枚のうち18,090枚の有効性が認められたとクラブに報告。これによりソシオ投票を実施する条件はクリアされ、クラブ規約に従い、これより20日以内に投票が行われることになります。コロナで大変ですし、即時の退陣が一番の選択肢。
18,090枚が有効
不信任投票委員会による、ソシオ署名用紙の確認結果は以下になります。
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提出:20,687
処理待ち:942
処理済み:19,745
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有効:18,090
無効:975
疑わしい:190
確認中:490
データは10月7日・現地15時時点のもので、まだ処理中の用紙があるので最終結果は変わってきますが、不信任投票の実施条件となる16,521枚以上の有効署名は超えているのでそう重要ではありません。
大事なのはコロナウイルスの流行で活動が制限される中、バルトメウ理事会の不信任を決めるソシオ投票を実現したこと。よくやりました。8つのグループと会長候補者たちが力を合わせた結果です。
第一関門「署名集め」と第二関門「有効確認」を突破した不信任動議は、これより最後のプロセス「投票」へと入って行きます。
委員会から署名が必要数に達したと報告を受けた理事会は、自分たちに対する不信任投票を招集しなければなりません。
10月中に投票実施へ
その気になるソシオ投票実施日 ―バルトメウ一味にとってバルサでの最後の日となり得る日― は、署名の確認作業が終了する明日より数えて、日曜・祝日を除く10日目以降~20日目以内に行うべしとクラブ規約が定めています。スペインでは今月12日が祝日(スペインの日)なので、10月21日~11月2日です(投票は土日でもOK)。
そして投票が実施される場合、有権ソシオの10%以上(11,013人)が参加すれば有効となり、うち66.6%が不信任に賛成すればバルトメウたちは有無を言わせずサヨウナラです。
州政府の許可待ち
今回の不信任投票が過去2回(1997年の対ヌニェス、2008年の対ラポルタ)と異なるのは、スペインがコロナウイルス感染拡大で大変なことです。
カタルーニャでは現在、7人以上での集会は禁じられているので、カタルーニャ州政府による投票の実施許可が要るんですね。。
(※公園などは閉鎖されていない。レストランなどで一つのテーブルに着席できるのは6人まで。自宅などプライベート空間でも7人以上は集まれない。10月末のチャンピオンズでカンプノウに観客を一部入れる可能性もある)
不信任投票委員会はすでに州政府に対し、どのように投票を実施するべきかを相談しているとのことですが、活動はカタルーニャ州市民保護局が示している「公衆衛生に関する特別措置」に沿って行わねばならない。可能なかぎり「密」を避ける形での実施となるでしょう。2日間に分けて複数会場で行われるとかです。
この規制はおそらく、きたるべき会長選挙においても適応されていくことになります。
投票招集か、それとも退陣か
そういった州政府の許可を必要としない方法もあります。ジュゼップ・マリア・バルトメウ会長率いる理事会が、自ら退陣を選ぶことです。それならば投票の手続きは必要ありません。
バルサの理事たちは来週(日時未定。火曜か水曜?)この現状を分析するために臨時会議を行う予定となっています。そこでまず決めるべきことは、不信任投票を招集するのか、それとも退陣をするのか。
変化球もありえます。
会長だけ辞任し、残る理事たちで不信任投票に臨む。会長は続投しつつ、理事の大半が辞任して理事会解散(理事会は14人が必要)=管理委員会に運営権が移っての選挙招集。
州政府の回答次第では、誰も辞任せず、投票も招集しない(できない)道もあり得るのですが・・・
辞任すれば良いのだ
理事会寄りのMDだけでなく、SPORTもまた、現時点では理事の大半が不信任投票に臨むよりも潔く辞任する道を押していると報じています(不信任を突きつけられているのは会長だけでなく、理事会全体なので自分たちのイメージ悪化にもなる)。
TV3は辞任よりも続投の可能性が高いとの見解。
結局は、総辞任が一番手っ取り早いんですよね。
過去2回の不信任投票と異なり、今回は不信任が成立する可能性は高い。11,000人が投票すれば有効になるので、署名を提出した6割ほどが投票に向かえばそれはクリアできる。バルトメウを追い出せる大チャンスなので、その人々は投票所に行きますよね。
そしてバルトメウがソシオの健康を思うなら、彼らを投票に出かけさせてコロナウイルスに感染するリスクに晒すこともない。
こうなれば辞任が最良です。
今回の不信任動議を引っ張り、次の会長選挙に出馬予定のジョルディ・ファレはこう述べています。
「もしバルトメウが辞任しないのであれば、それは彼の最後の大きな過ちとなるだろう。そうならず、彼が辞任することを期待している」
ここまでは驚くほどの耐久力・精神力によって逆風をやり過ごしてきたバルトメウなので、ソシオの不信任で解任される初めてのバルサ会長となりえる投票にも果敢に挑むやもしれませんが・・・ もうそろそろ潔く退場しときましょうぜ、プレジデンテ。誰も責めやしないから。
(いま辞任しちゃうと、経済損失の責任を回避するための工作が間に合わないとか、あるんだと思うけれども)
理事会が退陣するか、不信任が成立した場合、クラブ運営は一時的に管理委員会へと移り、40就業日~3ヶ月以内に会長選挙が実施されます。最速で1月9日あたりになるようです。不信任が不成立の場合は、3月20日か21日が会長選挙投票日。
このニュースのまとめ
- ・提出された20,687枚の署名のうち、すでに18,090枚が有効だと確認され、不信任投票を実施する要件を満たした
- ・コロナウイルス感染拡大中のため、投票実施には州政府による許可が必要
- ・投票は署名確認完了の10日後~20日以内に実施する(日曜日と、祝日である10月12日は数えない)。つまり10月21日~11月2日の間
- ・バルトメウ会長と理事会が投票招集前に退陣すれば、投票を行う必要はない
- ・バルトメウ理事会は来週に臨時会議を行い、今後の行動を決める
- ・11,013票で投票は有効となる。うち66.6%が不信任に賛成で理事会解任
- ・会長選挙は最速で1月9日頃
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