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クーマン「アンスの怪我は痛手だけれど、受け入れねばならない」

左膝を手術し、4ヶ月の欠場となる若きデランテロの穴を埋めるのは・・・
グリーズマンは目指すところへ到達するだろうと監督は考える(ただし選手次第)

選手たちが各国代表チームへと散っていった11月の第2週の水曜日、バルサ系スポーツ紙 SPORTとMDはそれぞれにFCバルセロナ監督ロナルド・クーマンの独占インタビューを掲載しています。どうやらクーマンのバルサ監督就任からもうすぐ100日になるそうで、節目を振り返る企画のようです。

ここ最近のバルサ最大の話題といえば、アンス・ファティの4ヶ月間KO。
正式にファーストチームの一員となったばかり、成人したてホヤホヤの18歳ながらすでにチームの重要なピースとなっているアンスの長期離脱は痛いのですが、クーマンはMDのテレインタビューのなかで、これを「引き受けねばならない」と述べています。

「明らかにチームにとって痛手だ。私たちは9番としてもプレーができる、すばらしいパフォーマンスを見せているサイドの良い選手を欠くことになる。一方でそれは受け入れなければならないし、他の選手にチャンスを与えなければならないんだ。彼が早く良くなることを願うよ」

デンベレの活躍を期待

シーズン開幕当初は、サイドプレーヤーがやたらと多いなと思っていた今季のスカッドでしたが、アンスを欠く状況となった今改めて見てみると、左は「どうしようか・・・」という様子です。一番期待されるのはウスマン・デンベレ。これまでの3年間は期待を裏切り続けてきたデンボウズについて、コンディション改善によりパフォーマンスレベルも上がっていると監督は言います。

「フィジカルコンディションが良いんだ。彼は熱心にトレーニングに取り組んできたし、特別なセッションもしてきた。フォームが良い時、彼の資質に議論の余地はないからね。彼にはフィジカルが良くない時期があった。そして状態が良くなければパフォーマンスは出せない。彼は速い選手で、得点力があり、両サイドでプレーでき、1対1も強い。最近の彼のハードワークにはとても満足しているよ」

ずばりデンベレアンス・ファティ離脱の解決策となり得るか。ウェンブリーの英雄はデンベレの更なる奮起を期待し、次のようにメッセージを送っています。

なれる。しかしアンス・ファティがいた時もデンベレは彼の試合をしていたからね。もちろん、今はアンスがいないので、ウスマンには資質を示してもらわなければならない。ここ最近しているようにね」

グリーズマンはベストを出せるか

この2020/21シーズン開幕当初、大いに話題になっていたのがアントワン・グリースマンの起用法でした。他の選手たちのポジションには適材適所感があったけれど、グリジの場合は「そこしか余りがない」ように見えた。それでも右サイドで黙々と地味仕事をこなす彼には頭が下がるのですが、超高給取りであるグリーズマンを巡る最適解はまだ見つかっていません。

彼にはもう少し自信が必要だし、ゴールを決めることはいつもその自信をもたらしてくれる。彼がハードワークしていないんじゃなく、すごくしているんだ。けれども代表チームにいる時はもう少し自由を感じているかもしれないね。彼は長く代表にいるし、いつも同じポジションでプレーしている」

頑張りまくっているけれど、自信を手にするには至っていない。そんな迷えるクラックがバルサでベストパフォーマンスを出せる時は訪れるのでしょうか。クーマンは言います。

「多くのことがあるけれど、一人の選手がハードワークをして、物事を変えようとトライしているなら、最終的にはその選手は望むところへたどり着くだろうと私は思う

そのためにはやはりベストポジションを見つけ出すことが重要で、巷で言われているように2トップの一角しかないと思う。監督の考えはこうでした。

彼にとってのベストポジションはもっと中央かもしれない。9番とか、9番の後の10番、もっと自由に中に入っていく右サイド、もっと外側にデンベレがいるなど。それらが、このチームで彼がもっと多くを与えられるかもしれないポジションだ」

じゃあどうするかっていうと・・・ コウチーニョペドリとメディアプンタのポジションを回していくくらいしか思いつかない。クーマンが言うように「望むところへたどり着く」ことはできるのでしょうか。「最終的に」なので今季とは限らないですが。
SPORTのインタビューでは、「最終的に選手の手にかかっている」とも述べています。

ペドリに驚いた

4-2-3-1におけるメディアプンタで予想以上の働きを見せているのが、今月25日に成人(18歳)となるペドリ・ゴンサレスです。クーマンが惚れ込んだとは伝えられていたけれど、こんなに早く主役になるとは思っていなかったタレント。コウチーニョが負傷離脱したことで出番が回ってきたのも、ペドリが生まれ持つ運を示していると言えるでしょう。

MDのインタビューで一番驚いた選手を訊ねられたクーマンは、迷うことなくペドリだと答えています。

「あまりよく知らなかったからというのが大きいけれど、私が一番驚いた選手はペドリだよ。バルサがラス・パルマスの選手を獲得したのは知っていたし、彼の映像は少し見ていたけれど、ここまでの進歩を期待した人はいなかったと思う。17歳にして、バルサで最高の選手たちとプレーやトレーニングをして、このパフォーマンスをしているのだから、満足だ」

非常に技術が高く、創造性もあり、瞬間瞬間における判断力に優れ、守備面での献身性もすばらしい。メディアプンタだけでなく右でも左でも良いパフォーマンスを見せる戦術眼も上々です。これで17歳ですから。

ファーストチーム昇格の難易度★★★★★

残念・・・と思うことがあるなら、それはペドリがラ・マシア出身ではない点です。ガチクレ家庭で育っているので半分カンテラーノみたいなものですが、願わくばバルサBからもペドリのような選手が出てほしい。SPORTのインタビューの中で、クーマンはカンテラーノについてこう語っています。

「フットボル・バセ(育成組織)にはタレントがいる。良い仕事がされているからね。そういった理由から私たちはBチームの試合を見に行くし、レポートも読んでいる。代表戦によるパロン(中断)でいつもフィリアル(B)との試合をしているのは、選手たちの資質を見るためなんだ」

「しかしフィリアルからファーストチームにたどり着くのは簡単ではない。長い道のりだし、時にはさらに時間が必要になるんだ。非常に、非常に良い選手だけがチャビ、イニエスタ、プジョルらになれる。みんなに手の届くものではない」

 

コメント

  1. トム より:

    デンベレは、ドルトムントから来た当初から素行について問題視されてました。
    しかし彼は若かったので、教育でどうにかすべき問題であり、真面目になれるよう教育できる監督と時間が必要だった。
    カピタン・ルイス・エンリケはその為に理想的な監督だと思いましたが、辞めてしまった…
    バルベルデがそういう方面に影響力を及ぼす事はなく、デンベレは自らの身体をもって学ぶしかなかった。
    しかし現在はクーマンと、痛い目にあった後に反省したであろうデンベレなので、真面目にやれる素地は出来ています。
    時間はかかりましたが、デンベレはようやくスタートラインに立ちました。

    グリーズマンは、スペースさえあれば活躍できるんですけどね…
    引いた相手を崩すのがバルサの常ではあるけど、彼の仕事ではなかった。
    特徴がそういう選手である限り、グリーズマンがバルサでフィットできる場所は無いです。
    かといって開き直ってラストパスを待つだけの選手であれば、彼の年俸と移籍金は意味が無くなる。
    取るべきではなかった選手です。

    ペドリは言う事ないですね。未来であり、楽しみに見れます。

    他の代役としては、デンベレを左で使う場合のトリンカオですが、適応にはまだ時間がかかりそう。
    セルジ・ロベルトが上がる可能性もあるし、コンラッドが出てくる可能性も十分ありますね。
    後はブライスワイト、試合出れなさすぎて本来のフォーム失ってる感だけど、ツートップ起用としてはあり得るか。

    他に誰か取るなら、グリーズマンを売るべきと思います。