バルサ監督として最後になるであろう前日会見に臨んだウェンブリーの英雄
言葉を選びつつ、言いたいことも言った
ロナルド・クーマンがアトレティコ・デ・マドリー戦の前日会見に出席しました。これがバルサ監督として最後の会見になるかもしれない、なるであろうクマさんはその冒頭で、同国の先輩バン・ガールが最後の会見にて語った有名な言葉「報道陣の友人諸君、おめでとう、私は去るよ」を引用し、“ショー”を開始しています。
さよならの匂い
この日のロナルド・クーマンは、陽気にアトレティコ戦の前日会見へと登場しています。記者さんたちの質問はデリケートな方向へと向かうため、上機嫌が続くことはなかったわけですが、冒頭部分は陽気だった。クーマンは笑いながら、報道陣にこう挨拶をしました。
「バン・ガールのフレーズを思い出すよ。報道陣の友人諸君、こんにちは。いいね!私はまだ残っているよ・・・」
バンバンがバルサ監督として臨んだ最後の前日会見での有名なフレーズを持ち出し、「今のところ」と言うあたり、クーマンもまたこれが自身の最後の前日会見になるだろうと考えているのでしょう。
采配においては疑問だらけのクーマンでしたが、会見室ではいつも記者団の質問にしっかりと答え、概ね誠実だったと思います。昨日も答えにくい質問に対して、暴発しない程度に返している。記者団との関係においてはバン・ガールとは違ったクマさんです。
バン・ガールは一方で当時の会長ジュゼップ・ルイス・ヌニェスとの関係は良く、たしか会長辞任に伴って自らもバルサを去ることを決めたと思います。クーマンはラポルタとの関係が悪かった。難しいものです。
「自分を守るのにうんざりしている」
この記者会見ではそのラポルタとの関係など、試合と直接関係のない事項が多く訊ねられました。新会長から受けた扱いには相当に思うところはあるでしょうが、クーマンは可能なかぎり紳士的にそれらの質問に回答。でも解任が時間の問題なのは分かっているので、言いたいことも言っています。
会見だけなら、お別れするのが惜しいミステルなんですよね。
(YouTubeのバルサ公式動画。9月20日のグラナダ戦から毎回クーマンの前日会見がフルで投稿されるようになった一方で、23日以降は毎日のトレーニング動画がほとんどなくなっているので寂しい)
ジョアン・ラポルタとの関係
「その質問には答えないよ」
「会長が午前中にここ(シウタット・エスポルティーバ)にいたのは知っているけれど、私は見ていないんだ。トレーニングをしていたからね。クラブからは何も言われていないよ。けれども私には目も耳もある。多くのことが漏れているのは知っているさ。ただしクラブからは何一つ言われていない」
負けると終わり?
「それは明日する質問だね。重要なのは私よりもチームのことだ。私はクラブへの愛によってここにいるし、状況は非常に困難なものとなっている。人それぞれに意見はあるとして、私が関心があるのは選手たちのことであり、試合の準備なんだ」
自分の仕事に点数をつけるなら
「私は自分自身を守ることにうんざりしているんだ。自己採点に意味はないさ。チームやクラブの状況は知る人が分析できる。私たちはクラブによる大きな変化を引き受けつつ、重要なことをしてきた。あなたたちの中には、敬意が欠けている、クラブはこのチームに時間を与える必要があると考える人もいるだろう。けれどそれは今日話すことでもないからね。その日が来れば、考えていることを全て話したい」
最高の瞬間と、最悪の瞬間
「最高の瞬間、答える必要あるのかな?自分がもういないように見えるよ・・・ そうだね、最高の瞬間はバルサとの契約書にサインをした時だ。最悪だったのはメッシの退団だね」
別の監督ならもっと良いプレーをさせられるか
「私には分からない。私に他の監督のことを話す必要があるのかい?スカッドは3ヶ月間は同じになるだろう。システムのことが多く話されるけれど、システムは今いる選手たちに応じたものとなるんだ。私たちには1対1に強いエストレーモから、私はそこにラテラルを置く。もし私が財布を持っていたなら、メッシはここにいただろう。試合を支配し、プレッシングをかけるための選手もね。監督の仕事は、手持ちの選手で試合の準備をすることだ。もし左利きのエストレーモがいるなら、それで準備をする。アタッカーたちが戻って来れば、私たちは強力なスカッドを手にするだろう。そして若者たちはより多くの出場機会を手にする価値がある」
敬意が欠けていたか
「答える必要はないさ。君たち(記者)はとても重要なんだ。君たちは手助けもできるし、批判もできる。良いか悪いかの問題ではなく、私に対する扱いさ」
強豪と対するには難しい現状
「バランスが欠けているね。起用できるアタッカーが私たちには少ない。アンスは復帰途中だけれど、長期離脱後なので少しずつとなるのは普通のことだ。1対1やスピードのある選手が私たちにはいない。スペースはそうして生み出されるものだし、先日言ったように決定力も足りないね。アトレティコは私たちよりも少ないチャンスで得点になるシュートを打てる。先日のチャンピオンズでは4回の決定機があったのだから、少なくとも1つか2つは決めなければならないんだ。それが大きな差となり、苦しむことになる」
ウェンブリーの英雄の、悲しみ風味の前日会見。FCバルセロナの歴史の一ページとして、記憶に留めておきたいと思います。
試合準備でそれはどうよという話
クーマンに関しては、そのクラブからの扱いはどうなんだと思う反面、ミステルとしてそれはどうでしょうかと思うこともあります。10月1日のインタビューにてルイス・スアレスが明かした行動もそうですし、ジェラール・ロメロ記者が報じた“ベンフィカ戦の数時間前まで3セントラルで行くことを選手たちに知らせなかった”こともそうです。
先週土曜にレバンテ戦をプレーしたバルサは、ベンフィカとの負けられない対決に挑むにあたり、日曜は回復メニューだとしても月曜、火曜と戦術を練り上げる機会がありました。3セントラルで行くなら行くで、その準備は出来たわけです。でも伝えたのは試合当日らしく・・・
直前まで迷っていたのかもしれないけれど、準備不足でベンフィカの攻撃陣を抑え込むのは今のバルサには厳しかった。アトレティコ戦はさてどうでしょうか。
コメント
なんかラポルタ会長クレの中で株が大暴落してますね笑。やはりバルトメウ元会長とそれほど手腕は変わらないか笑。最近思います今のバルサをレアルの神腕ペレス会長がバルサの会長ならどうしてるだろうと笑。
最近フレンキーが現地でディスられてるという記事を見ました。
ピケ、シャターゲン、ラングレ、フレンキーがコロナ禍でチームメートに内緒で契約更新してユダ扱い。フレンキー以外が調子落としてたのにフレンキーはさすがだと思います。
ただ、ピケは自分がユダでハブられてたから、もうトップレベルでもないから、バイエルン戦後に辞めても良いとか言ってたのに結果残って、給与削減でチームに貢献してみたいな言い方されてるのは納得いかないですね。
彼はバルサ以外でビジネスしてるから問題ないでしょうが、他のメンバーへの給料下げ圧力、モチベーション低下は彼のせいと思いますよ。まあ、セルジロベルトとかは年俸半額とかでもどこも雇わないでしょうけど。
何が言いたいかと言うと、ペドリやアンスみたいに能力ある人がまだ年俸が低い人を上げるのは当然ですが、フレンキーみたいにバリューある人の年俸下げる圧力が働くのはピケのせいだと思います。これが彼が会長になるためのパフォーマンスだとしたらうんざりです。
自分の予想だと、グリーズマンが加入するかしないかでしなかった時にピケの映像会社が関与していたり、コロナ以降の一連の経緯でどっちつかずであり、ピケはロッカーメンバーのほとんどから嫌われていると予想します。
自分はバルサファンですが、トップファームでないのに自分のビジネスに終始し、サッカーに注力しない態度とかは酷いと思ってます。
そもそもピケは日本で屋上から意図的にボールを下に落とすという犯罪レベルの行いをやっているから論外。