ただし勝ち続けるためには改善は必要、とセントロカンピスタ。
手痛い敗北によってチームやファンが傷ついている時、メディアの前に現れ、周囲を鼓舞するのもカピタンたちの役割のひとつでしょう。ミュンヘンでの完敗から1日半が経過した木曜に開かれた、選手としては試合後初となるアンドレス・イニエスタの公式会見。そこでドンは現在のロッカールームの心境を語ると共に、可能性が少しでもあるのならば、それは活かさなければならないんだとのメッセージを伝えています。彼の言葉を聞くと元気が出ますし、ブエルタでのリアクションを期待したいと心から思えてきます。
逆転を信じ、全力で目指さなければならない
クラブによる選手会見は、出場許可の下りている、試合に出られる選手が担当します。なのでグランカピタン・プジョルはダメ。続くチャビはミュンヘンでの前日会見で語っている。バルデスは個人的にデリケートな状況にある。そういう事情もあるでしょうが、この木曜に選手代表としてファンへとメッセージ伝達役を務めたのは、マドリーに敗れコパから去った翌日にも会見を担当し、「このチームを絶対的に信じている、ミラン戦の逆転は可能」と宣言したアンドレス・イニエスタでした。
ドンが指摘したのは、ここ数日のカンプノウ周辺の諦めムードです。同じくドイツにてボルシア・ドルトムントにボコられたレアル・マドリーですが、アウェーゴールを1つ持ち帰った違いこそあれど、メディアはレモンターダはあると盛り上げている（ファンは諦め気味）。その悲観論に、イニエスタは不満を抱いています。
「あちらは試合が終わるとすぐに、逆境を克服できるとの意見でまとまっていた。なのにここでは、そういう声はかなり少ないよね。自分たちにも逆転は可能だと信じ、それを達成するための機会を探すべきなんだ。4ゴールはかなり難しく、ほとんど不可能だけれど、自分たちに少しでもその可能性があるのなら、それを目指さなければならない。準備をしておく必要があるんだ。僕はバルサがバイエルンに5ゴールを決められるとは言わないよ。だけどファイナルのように死ぬ気でプレーすべきだし、わずかな可能性があるなら活かすべきだとは考えられる。全てを失った時に、予期せぬことが起こったりもするしね」
ミュンヘンでは一体、なにが起こったのでしょうか？「すごくシンプルなことだよ。バイエルンが僕らをあらゆる意味で上回ったんだ。戦う姿勢が欠けていたわけじゃない。彼らは今すごく充実の瞬間を迎えているし、かつて僕らがそうだった時に彼らがそうしたように、それについては認めなければならない。心痛むことだけれどね」
サイクルの終焉？
今回もまた、バルサのサイクルが終わってほしい人たちが、サイクルの終焉だ、終焉だと語っています。「それは不公平だよ。このチームはここ5年でチャンピオンズを2回優勝し、5回準決勝に進み、4回目のリーガ優勝まであと一歩にきてる。僕らは毎年のように、全てのタイトルを争ってる。これは祝福されたサイクルだよ。僕からすれば、何年もタイトルに見放された時がサイクルの終わりなんだ」
そして。「このチームやクラブに対して人々が敬意を抱くのに十分なことを、僕らはやってきたと思う。そして来年も僕らは、タイトルのために再び戦っていくだろう。でもそのためにはいろんな点を改善していく必要はあるだろうし、もしこれまでのようにタイトル争いをしたいなら、クラブは多くを改善していくべきだと思う。現在のフットボルは、どんどんと勝つのが難しくなってる。僕が言いたいのは、バルサが選手をたくさん補強しなければならないということじゃないよ。それに関して決断する人たちもいるしね。ただ僕は、高いレベルであり続けるためにはマキナ（機械）を改良するべきだと言ってるんだ」
チームを大改革するべきか、との問いに対しては、「物事が上手くいかない時は10まで数えて、少し落ち着くのを待つ必要があるんだ」と語ったイニエスタ。チームコンディションに関しては、バルサの8番はこう見解を述べました。「チームが疲れ果てているという感覚は僕にはないんだ。負けた要因はそれだけじゃない。今回は相手チームが良くって、あらゆる点で僕らに勝ったんだよ。かなり厳しい結果となったけれど、受け入れなければならない」
リーガを獲れば、悪いシーズンではない
カンプノウでのブエルタの前に、まずは土曜日のアスレチック戦です。「頭のチップとメンタルを変えないとね。ビルバオで勝って、リーガ優勝にさらに近づけることに集中しなければならない。彼らにも多くのものが懸かっているから、ハードな試合になるだろう。僕らには立ち上がって、リーガ優勝へとさらに近付けるだけだよ」
バルサがアスレチックを下し、その後に行われるマドリーダービーでアトレチコが悲願を果たせば、その時点でティトチームのリーガ優勝は確定します。「なにが起こるか見ていくよ。僕らだけでは決まらないしね。このリーガは最も困難なコンペティションの1つなんだ。リーガで優勝したのに、悪い年なんてありえない。チャンピオンズを獲れなかったから悪いシーズンだと考えるのは間違いだよ」
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