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ティトに捧げる +16

 

良いクリスマスとなりにけり。

ティト・ビラノバの病気再発に大きなショックを受けた今週のバルセロニスタでありましたが、そのことさえ除けば、まさに最高の形でのクリスマス休暇入りとなりました。我らのバルサがきっちりとホセ・ソリージャでバジャドリに快勝し、クライシスムード漂うモウチームがマラガの手によって、期待通りにアンダルシアで三度撃沈。しかもカシージャスをベンチに置いたことでマドリ系メディアは大炎上してまして、意味なく何度も覗きにいってしまうのであります。これにてバルサは白組さんに16ポイント差をつけて2012年を終了。ティトもひと安心したことでしょう。

 

3つの良い知らせ

この日曜朝(現地では土曜夜)、クレは3つの朗報を手にしています。■ティト・ビラノバの退院 ■バルサの勝利 ■白組炎上 です。このうちで一番のニュースがティト退院であるのは間違いありません。予定では3~4日は入院することになっていたところを、ミスターは術後は2泊しただけで帰宅の許可を得たわけです。ゲーム後のジョルディ・ロウラの説明によれば、この知らせが試合前のチームに元気をもたらしたのだとか。ティトはきっと自宅でチームの変わらぬ姿を目撃し、元気のお返しをもらったことと思います。

多少センチメンタルな表現とはなりますが、この日のホセ・ソリージャのベンチに、確かに”ティト・ビラノバはいた”のでありましょう。身体的にはバルセロナの自宅にあっても、彼の精神はチームと共にバジャドリにあった。敬愛するボスのために絶対に勝利を、と願う選手たちは、今回も一丸となってその目標を達成しました。アビさんのときと同じように、彼らは今回もまた困難に挫けることなく申し分のないリアクションを示したのです。このチームの意志の強さは、本当にすごいです。

そしてそのバルサのすばらしさを再確認した2時間後、今度は白組さんのクライシスをも目撃できてしまうというステキさですから堪りません。先週のペリコ戦(2-2)に対するリアクションが、このマラガ戦での内紛的敗北。さっそくマドリ系メディアは炎上し、リーガのない年末年始の2週間にどんな騒乱が待ち受けているのか、心ときめかずにはおれない状況となっています。モウチームは今後もきっと、クレの期待を裏切ることはないでしょう。ジョゼ、この際だからモウ徹底的に、ベルナベウを崩壊させちゃいなよ。

 

「勝つことが、チームがティトに出来る一番のサポート」

これからしばらく、ティト・ビラノバの留守を預かっていくことになるジョルディ・ロウラ。その最初の試合できっちりと勝点3を獲得できたことで、彼もまたホッとしたことでしょう。なんでもこれがトップチームの監督として臨む初めての記者会見にて、ロウラはこう試合を振り返っています。「試合はどれもそれぞれに別物だけれど、今週私たちに起こった出来事によって、今日の試合が特別な意味を持ったのは確かだよ。ただフットボル的な視点からは、いつもとよく似た試合ではあった。先制ゴールの際の私たちのプレーは正確だったし、最後には少し苦しむことになりはしたけれど、後半はもっと点差を広げることも可能だったと思う」

「2-0で勝っている時に1点を返されたなら、同点にされるかもと考えるものだ。それで苦しむものなのだけれど、私たちはほとんど苦しむことはなかった」

「私たちがティトに対して出来る一番のサポートは、試合に勝つことだった。チームの姿勢はすばらしかったよ。今週の出来事や、バジャドリが良いフットボルをしていることを考慮すれば、私たちにはここで躓く可能性もあったんだ。けれどもこのチームは野心を示した。私たちはとても良いプレーをしていたと思うけれど、その点を差し引いても、選手たちの姿勢は並外れたものだったよ」

その選手たちはティト・ビラノバ退院のニュースを手に、ピッチへと入ったそうです。「ティト退院の知らせはロッカールームで聞いたよ。それを私がチームへと伝えたんだ。それはチームにとってこれ以上にない朗報であり、大きな喜びだった」

ティトが病に倒れる(実際には倒れてないですが・・・)の報は、親友であるロウラにとってもショッキングなものでした。「私にとって難しい数日間だった。最初はもっと深刻かと思われていたからね。けれどもおかげさまで、事態は良い方向へと進んでいっている。私たちは落ち着きをもって、自然体で試合に臨もうと試みたよ。ゲームプランを変更することはなかった。ティトはチームでもクラブでも愛される人物だから、精神的には難しかったね」

ちなみにジョルディ・ロウラは試合前にティトと話をしたそうなのですが、「特別に大事なことは話していない」のだとか。「私たちはもう数日前に先発メンバーを決めていたからね。私がより話したかったのは、スポーツではないことだった」というのがその理由です。

【バジャドリ 1-3 FCバルセロナ マッチレポート】

 

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