前人未到の快挙を(やっぱり)達成した、我らのギガクラック。
やりました、リオネル・メッシが史上初となるバロンデオロ4年連続受賞を達成。と同時に、同賞の受賞回数(4回)でもヨハン・クライフやマルコ・バンバステン、ミチェル・プラティニらレジェンド(いずれも3回)を上回り、弱冠25歳にして歴代最多となりました。なお今回の得票率はレオが41.60%、2位クリスティアノが23.68%、3位イニエスタ10.91%。ドンへの票が思いのほか少なかったことが意外というか、やや不満なところであります。なんにせよレオ、おめでとう!そして今年もまたバロンはカンプノウに残る、それがすばらしいです。
記録尽くし
データ関連でいきますと、バルサ選手がバロンデオロを受賞したのはこれで10回目となり、8回のユベントスとミラン、6回のレアル・マドリーを上回って堂々の最多記録更新。表彰台へと選手を送り込んだ数も27人となりまして、こちらも記録更新となるそうです(2番手は21人のマドリー)。
レオ・メッシ本人では、FIFAワールドプレーヤーとの同時受賞となった2009年を皮切りに、FIFAバロンデオロへと形の変わった2010年、2011年に続いての4年連続での受賞。あちらでは1試合4ゴールのことをPOKER(ポーカー、ポーケル)と呼びますので、今回のメッシのことも”黄金のポーカー”というふうに表現しています。
ちなみにファイナリスト選出となれば2007年(3位)、2008年(2位)から6年連続。クライフやプラティニでも3年連続表彰台止まりなので、どれだけすごいことなのかが解ります。決してレオだけしか相応しい選手がいないわけではなく、強力なライバルたちがいるなかでのこの数字ですから。
メッシ「また受賞できるなんて信じられない」
近年のバロンデオロ授賞式においては、もはやバルサの家となった感すらあるチューリッヒのコングレスハウス。その壇上に史上初の4回受賞者として登ったレオ・メッシは、その喜びをこう表しています。「この賞をまた受賞できて、それが4回目だなんて信じられない。これはものすごいことだよ。バルセロナのチームメイトたち、特にアンドレスには感謝をしたい。今日ここにキミとまた一緒にいられること、毎日一緒に練習できることは僕の誇りなんだ。アルゼンチン代表のチームメイトたちにも感謝してる」
皆の視線を受ける壇上にて「かなり緊張してる」と認めたクラックはまた、近しい人たちへと感謝を述べています。「家族や友人たち、そして最後に妻と息子にありがとうと言いたい。彼は神が僕に与えてくれた最もステキなものなんだ」
ティトとアビダルに捧げる
そしてバロンデオロ授賞式が終了し、帰宅前の最後のメディア取材において、黄金男はこうコメントしました。「もちろん、この賞をティトやアビダルとも分かち合いたかったよ。彼らにはとてもハードなことが起こってきたし、今彼らがまた僕たちと一緒に仕事をしているのを見ると、僕はすごく幸せな気持ちになるんだ。ふたりが僕たちと再びいることが、よりステキな褒美だよ。今はまだリハビリの段階だけれど、彼らがすぐに好くなって戻ってくると僕は確信してる」
レオは受賞後のスピーチにおいて、ティトとアビダルの名を挙げていません。その理由は?「トロフィーをもらいに行った時は緊張していて、頭も半分真っ白。それで言葉が上手く出なかったんだ。あんなにたくさんの人の前でしゃべるのには慣れていないしね」。まあそれもまた、彼らしいと言えましょう^^。彼はまた、「発表されるまで、僕たちはなにも知らされないからね。だから受賞者が発表された時、驚くのは普通のことだよ」と、セレモニーでのドキドキを説明しています。
壇上でのスピーチと同様、周囲への感謝もレオは忘れませんでした。「妻と息子に感謝してる。息子はまだなんにも理解できないけれどね。チームメイトたち全員にもありがとうと言いたい。彼らがいなければ、この賞も、他のどの賞も僕は手にしてはいなかったからね。僕にとっては彼らが側にいることが喜びだよ」
なお、巷ではすでに、5年連続受賞の可能性に関する気の早い期待も高まっています。しかしメッシは「今は僕たちが手にしたものを祝うべきだし、昨年獲得できなかったチームタイトルを、今年は得られることを願っている」とコメント。インパクト大の水玉スーツ(スポンサーであるDolce & Gabbanaによる一点もの)については、「このスーツと蝶ネクタイは僕のアイディアだよ。変わったスーツを着て、みんなを驚かせたかったんだ」と説明するクラックです。
祝福ムードに包まれた専用機がバルセロナ・プラット空港に降り立ったのは午前0時前のことでした。もちろん、ここでも地元のマスメディアが英雄の帰還を待っていたわけでして、そのマイクに向かってメッシは「スピーチではたくさんの人のことを言い忘れていた」と、再びティトとアビダルについて言及。そして最後に「2012年のワールドイレブンにバルサから5選手が選ばれたことが一番重要なこと」と語っています。
イニエスタ「メッシが唯一であることを示す偉業」
一方で今回、2010年度以来となるファイナリスト入りを果たし、メッシ、クリスティアノに次ぐ3位受賞(10.91%の得票)となったアンドレス・イニエスタ。スペインのユーロ連覇の立役者であり、大会MVPである彼ですので、もう少し高い評価を受けてもいいんじゃないかとクレとしては思いますが、彼自身は特に不満もないといった様子でエレガントに同僚の栄誉を称えています。以下、セレモニー終了後のメディア対応におけるイニエスタのコメントです。
「バロンデオロを4年連続で受賞したレオを祝福したいね。これは彼が唯一であることを示す偉業だよ。まだ受賞がないという理由で、賞を与える必要はないんだ。これは個人賞だけれど、僕たちはチーム全員で手にした賞のように喜んでいるよ」
受賞後のスピーチにて、メッシはドンとこの場にいれることを誇りに思う、と語りました。「とても嬉しいよ。今年もまた、同じようにすべてが上手くいくことを期待している。来年?もしレオが同じレベルでプレーを続けるのなら、バロンデオロを逃すのは難しいんじゃないかな」
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