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焦らず治そう、メッシ

しっかりと治し、万全の状態で戻ってきて!

ベティス戦で左脚の太ももを痛めたレオ・メッシ。翌月曜日に行われた精密検査の結果、大腿二頭筋の損傷が確認され、6-8週間戦列を離れることになると診断されています。つまりは2013年内の復帰はなく、1月12日に予定されているアトレチコ・マドリーとのリーガ首位決戦(ビセンテ・カルデロン)も微妙なところ。エース抜きでの2ヶ月間はしんどいですが、メッシには2月から始まるチャンピオンズのトーナメント戦に万全の状態で臨んでもらうということで、新たなオプションに磨きをかける期間と前向きに捉えることといたしましょう。

9試合欠場となる見込み

レオ・メッシが診断どおりに8週間の離脱となれば、彼はその間に9-10試合を逃すことになります。リーガではグラナダ(C)、アスレチック(F)、ビジャレアル(C)、ヘタフェ(F)、そしてエルチェ(C)。チャンピオンズではアヤックス(F)とセルティック(C)、国王杯ではカルタヘナとの2試合です(Cはカサ、Fはフエラ)。アトレチコ戦には間に合う計算となりますが、さてどうなるか。コパ1/16でカルタヘナを破った場合は1月8日(予定)に1/8ファイナルのイダがありますが(対ジローナ、あるいはヘタフェ)、どちらにせよこれに出場することはないでしょう。

不幸中の幸いだったのは、カレンダーはこれから国際Aマッチウィークに入ることで2週間クラブでの試合がないことと、年末もまたクリスマス休暇によって2週間ほど休みとなること。チャンピオンズでグループ突破を決めており、事実上の消化試合なのも助かります。もしこれが2月からの2ヶ月アウトだったなら、事態は非常に深刻になっているところでした。なので“真実の時”に怪我が再発しないよう、医療チームには良い仕事を期待します。

“メーター”をゼロに

検査によって怪我の範囲が明らかとなったので、後はじっくりきっちりとそれを治していくしかありません。バルサの公式発表によると、レオは治療の前半をバルセロナで行い、後半はブエノスアイレス(アルゼンチン)で行うそうです。詳細は明らかにされていませんが、少し早めにクリスマス休暇に入り、代表のドクターのお世話になったりするということでしょうか。メッシが絶大な信頼を置くトレーナーのファンホ・ブラウは、いつものように付き添ってアルゼンチンへ行くと見られています。あちらはこれから夏なので、リハビリ後半のトレーニングには向いていそうです。

超音波検査や磁気共鳴診断などの進歩により、現在では怪我の場所やその大きさが正確に判るようになりました。今回メッシが痛めたのは、フットボル選手の負傷箇所としては非常にメジャーな大腿二頭筋。太もも後ろの外側にあり、太ももを伸ばしたりヒザを曲げたり、ヒザ下の骨を外側に回したりするのに用います。12日のSPORT紙には以前バルサ医療部の責任者だったジョルディ・アルデボル医師の説明が載っているのですが、それによるとまず大事なのは患部を休ませることで、診断された期間を守り、決して復帰を急いではならないと。そして規則正しい生活と、バランスの取れた食事、適切な運動・・・まあそうですよね、という事柄です。

アルデボル医師はまたEsports COPEの番組にも出演し、こんなふうにコメントをしています。「100%回復するまでは、メッシは復帰すべきではなかった。外から言う分には簡単だけれどね。彼自身が早くプレーしたがることや、チーム内での必要性、周囲のプレッシャー、ちらつくムンディアルなど影響を及ぼす要素は幾つもある。それらが絡まりあい、事は非常に複雑になるんだ」

そして。「まずはメーターをゼロにすることだ。必要な期間じっくりやすみ、特別なトレーニングを行っていく。最適なコンディションで復帰するために、0から始めることだよ」「昨シーズン終盤の怪我から回復したバケーション中、レオはもっと特別なトレーニングプランをしておくべきだったと思う

同じくSPORT紙によると、リハビリの最初の2週間はまず患部の炎症を鎮める治療に充てられます。冷やすことで腫れが引き、内出血がなくなっていくのを待つ期間。ガマンが求められ、精神的にキツイ期間ということなので、今回は親友のピケやセスクが代表チームに合流していないことは、レオにとってはありがたいことでしょう。

すでに対策は練られている

アルデボル医師が言っている、“メーターをゼロに戻す”というのはたしかに重要そうです。身体と一緒に精神も休め、100%回復するまでは復帰しようとしない。あれだけ丈夫だったレオ・メッシが、この半年はどのチームメイトよりも筋肉を痛めている事実が、大事なことを暗示していそうです。目標はアトレチコ戦に間に合わせることではなく、2月から始まるチャンピオンズの勝ち抜き戦にいかに良い状態で臨めるか。外野があれこれ言わずともメッシたちが一番必要なことを分かっているでしょうから、周囲もやきもきせずに心穏やかに万全での復活を待つことといたしましょう。ボールを蹴ることが三度の飯より好きそうなレオなので、この2ヶ月は辛いでしょうなぁ。。

一方で、年末までの2ヶ月間はマルティーノ監督が如何なる処方箋をもってこの逆境をプラスに変えるかが楽しみでもあります。次から次へと難問を解いてみろ、と出されるタタさんは大変ですが、きっと妙案を出してくれるだろうというような安心感もある。チームはすでにメッシ不在でも勝点をもぎ取ってきていますし、「ヤバい!失速する!」との恐怖も特にない。ネイマールやアレクシスの偽9番がもっと見れそうなのは決して悪くないです。セスクの役割が増えることでセルジ・ロベルトの出番も増えそうですし、良い底上げとなることに期待。さらなる逆風が吹き、すんなり事が進まないかもしれませんが、みんなでエースの不在を補って、安心してリハビリを進めていけるようにしましょうぞ。

 

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