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アルダ登録問題はスポーツ仲裁裁判所へ

国際フットボル連盟の姿勢に業を煮やした。

リオネル・メッシのリハビリが第2段階へと入ったごとく、“アルダ・トゥラン登録問題”もまた次なるステージへと進もうとしています。長期離脱した選手の代わりに代替選手を登録できるというリーガ・エスパニョーラの規約にも難癖を付け、バルサへの嫌がらせを続けてくるFIFAという組織に対し、FCバルセロナはスポーツ仲裁裁判所へとこの件を持っていくことを決断。FIFAからの制裁は8月31日をもって終了しており、国内ルールによってアルダは登録できるとの考えにより、1月4日まで新規登録を禁じている制裁の停止を求めていく模様です。

見解を明らかにしないFIFA

国際フットボル連盟(FIFA)が難色を示しているアルダ・トゥランの登録を、スペインフットボル連盟(RFEF)のルールに従って実行できるのか否か。その件をハッキリさせるため、FCバルセロナがスポーツ仲裁裁判所(TAS。英語ではCAS)へと訴えることを決断したようです。

各メディア情報によれば、バルサはまず今週中にFIFAの上告委員会に対して、彼らがバルサに選手の新規登録を禁じた2回のマーケット期間が終了しているのかどうか、つまりは長期離脱となったラフィーニャ・アルカンタラの代替としてアルダ・トゥランを登録なのかどうかを明解にすることを求める書類を提出します。しかしバルセロナとしてはこれでアルダ登録問題が解決するのは考えてはいません。これはあくまでもその先にある戦いへの手続き、単なる最初のステップです。

ここまでの経緯を振り返りますと、ラフィーニャの大怪我を受け、バルサはすでに9月下旬にFIFAに対してアルダ・トゥランの登録を申請しています。その根拠は、長期離脱選手が出た場合、リーガ内であれば代替選手を登録できるというRFEFの特例です。

が、それに対しては「RFEFの規則はFIFAのそれと衝突する可能性がある」ので「RFEFはアルダを登録する条件にない」との回答が返ってきただけで、バルサの処分が終わったのかどうか、そのあたりへの言及はありませんでした。なのでバルサは即座に、具体的な回答を要求。これに対してFIFAからは月曜午後、“返答を差し控える”との書類が届いたのだそうです(SPORT紙)。散々待たせてその返事。ふざけてます。

このFIFAなる組織の勝手きわまる行為に対し、FCバルセロナの法律部門は国際スポーツ問題を裁く最高機関、TASへの訴えは不可避だとの考えに至ります。バルサはさらにTASに対して、FIFAから公式戦への出場やラ・マシアでの生活すらも禁じられているラ・マシアの子供たちの処分解除も訴えていく模様です。

制裁の停止を求める

FIFAの上告委員会への訴えが手続きに過ぎないと考えるFCバルセロナですから、その次のステップであるTASへの控訴準備はもうすでに整っているそうです。なのでFIFAから否定的な返答が届き次第、バルサはTASへと書類を提出し、バトルの開始となります。

じっくりと訴訟手続きを行っていてはすぐに年末になってしまいますから、SPORT紙によるとバルセロナは今回、“緊急処置”(法律用語が分からない・・・ 仮処分?)により、FIFAの制裁一時停止を求めていくのだそうです。つまりこれが認められれば、アルダ・トゥランアレイシ・ビダルも、違法とみなされているフットボルバッセの子供たちもすぐに全員登録可能になる。同時にバルサはFIFAからラ・マシアでの生活を禁止されている子供たちそれぞれについて、TASの見解を求めていくようです。

もしこの仮処分(?)を得られなかった場合、TASからの判決が下る頃には1月4日を過ぎていて、すでに選手たちを登録できるようになっていることも十分に考えられます。しかしバルサにとってはもうそれは重要ではなく、クラブが望むのは最終決着を出すことだとSPORT紙。そういう覚悟がついに出来たのであれば、存分にやりんさい、というところです。

権力組織への反抗

フットボル界において圧倒的な権力を手にしている組織と戦うためには、大きな勇気と、それなりの勝算が必要となります。FIFAによる度重なる不公正な処分に苛立ち続けているこの数ヶ月とはいえ、理不尽な処分を平然と行える組織への反抗は難しい。クラブ単体での抵抗はほぼ不可能ですから、バルサとしても葛藤があったことでしょう。クラブに勇気ある行動を求めたというロッカールームの要望(MD紙はこのSPORTの報道を否定)と、援軍の登場が理事会を後押ししたでしょうか。

援軍。バルセロナは現在、RFEFによる支持を手にしています。月曜日に行われました複数のクラブ代表が出席した会議において、RFEFと各クラブはバルサのアルダ・トゥラン登録を支持することで合意。さらに週末にはスペイン政府のスポーツ上級審議会ミゲル・カルデナル会長もまた、バルサを援助するとの考えを表してくれました。予期せぬ、しかし心強い援軍です。

とはいえ、相手はフットボル界で絶対権力を持ち、RFEFの規則は「我々のルールと相容れない可能性がある」と遠回しに処分を示唆しているFIFA。もしRFEFがアルダ・トゥランの登録を強行した場合、FIFAによって報復の制裁が下される危険性があります(たっぷりと)。FIFAはこれまでそのRFEFの特例を容認しており、バルサの場合は禁止するというのは意味不明なのですが、彼らなら報復もやりかねない。FIFAに対する行為にはリスクが伴います。

そこでTASへと訴えるにあたり、フットボルディレクターであるアルベルト・ソレールからルイス・エンリケカピタンたちに対し、FIFAとの間に何が起こっているのかの詳細説明があったのだそうです(SPORT)。それに対しルーチョやカピタンたちはクラブの状況を理解し、理事会の決断を支持したとのことですが、MD紙はルイス・エンリケはFIFAからの追加制裁は望んでいないと報じています。いずれにせよTASへ行くのは間違いなさそうなので、昨年始まったこのFIFAとの件がどのような結末へと進んでいくのか、注目です。

 

コメント

  1. silver より:

    いい加減、あのク〇組織でふん反り返っている馬鹿共がさっさと消えて欲しいものですね。

    能無し犯〇者の会長様も、さっさと降りてくれれば、もう少しまともな組織ができるのでしょうけれど...