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(再び)気を取り直し、アトレティコ戦へ

自分たちのベストを出していくしかない。

アノエタでの痛い敗北から2日。日曜日のトレーニングを休日としたルーチョチームがビセンテ・カルデロンでのチャンピオンズ1/4ブエルタへと向け準備を開始しました。先週初めのクラブ発表では、この日曜日も通常どおりにトレーニングが組まれていたのですが、ルイス・エンリケは選手たちのコンディションが思いのほか好ましくないと判断したのでしょう。監督は試合後、日曜日のセッションを休みとすることを急きょ決定。そして選手たちが心身を休めている間、テクニコはサン・セバスティアンでの残念試合を徹底分析し、その内容を月曜のトレーニング開始前に選手たちと話し合ったようです。

“バルサのフットボル”をすること

同じリーガ・エスパニョーラに属し、何度も顔を合わせているFCバルセロナとアトレティコ・マドリーは、お互いのことを熟知しています。今更奇策を用いたところで、功を奏することはまずないでしょう。水曜日のチャンピオンズ対決でバルサが為すべき事は、今の自分たちに出来る一番良いフットボルをすること。三冠の夢、チャンピオンズ連覇の大目標を今後も持てるかどうかの別れ道ですから、ベストを出すっきゃありません。

12日付のSPORT紙は“ルイス・エンリケのスローガン”と題しまして、ビセンテ・カルデロンでバルサが実行すべき5つの目標を挙げています。ルイス・エンリケが選手たちと話したという内容も、多かれ少なかれこれと似たものではないでしょうか。

  • ■ルイス・スアレスとともに前線でのプレッシングを取り戻す。
  • ■最終ラインはもっと一つになり、前へと出る。
  • ■可能なかぎりプレーを速くし、縦を突く
  • ■ボールロストとコーナーキックを避ける
  • ■アトレティコのラフプレーに乗らない

バルサがバルサのフットボルを取り戻すためには、まず前線からのプレッシングは不可欠です。“幸いにも”というには微妙ですが、ルイス・スアレスは土曜日のレアル・ソシエダ戦を出場停止だったことで元気。攻撃は勿論のこと、守備においても存在感を出してくれることでしょう。それに併せて、最終ラインももう少し前に出ることでシメオネチームを圧迫する。クラシコはボールを奪われた時のポジショニングや陣形のたたみ方が悪く、中盤とデフェンサの距離も遠かったことで、簡単にブスケツをかわされて大ピンチとなっていました。アトレティコに速いトランジションをさせないことが試合のポイントとなります。

それでもカウンターは食らう、のは間違いないですが、数は少ない方が良い。エリア近くでのファールやコーナーキックも出来るだけ避けなければなりません。シメオネ組はいつものようにガツガツ当たってくるでしょうが、ボールを持ちすぎずテンポ良く回していけば、相手がカードを受けることになる。人数が減って自滅してくれる可能性も自ずと増えてきましょう。結局のところ、最近見失っているバルサのフットボルをすることが勝利へとつながる一番の道です。

ラフィーニャとベルマーレンが負傷

チームに関しての情報では、疲労であるとか、怪我、違和感といった言葉がよく見かけられるようになっています。コパとリーガで連戦となった1月~3月を39戦無敗と上々の成績で乗り切ったバルサでしたが、思いのほか調子を落とさずきた“ツケ”がここに回ってしまったような印象で。3月に入ってからは筋肉のトラブルが増加しており、ラフェル・ポル(トレーナー)は頭を抱えているんじゃないでしょうか。

アノエタでは二人の選手がダメージを負うことになりました。公式ウェブで“左内転筋の過負荷”と発表のあったラフィーニャと、特に説明のないジェラール・ピケです。

ラファは怪我から復帰して以降、五輪代表の親善試合、バルサでのアトレティコ戦、ラ・レアル戦(こちらは先発)と治ったばかりの筋肉を少々酷使してしまったのでしょう。彼の脚には少し休みが必要ということで、水曜日のアトレティコ戦は欠場することになりました。復帰に擁する期間は、“経過次第”と発表されています。

ジェラール・ピケに関しては、2013/14シーズンから引きずっている臀部のトラブルだとメディアで報じられています。ジェリは2014年4月1日のアトレティコ戦にて、右臀部の骨盤にひびが入るダメージを受けて6週間ほど戦線離脱。アノエタではその患部に痛みが出たらしく、昨日(月曜)のトレーニングは大事をとって休み、検査を受けたのだそうです。ただしアトレティコ戦には間違いなく出場するだろう、という各メディア予想です。

一方、試合ではなくトレーニング中に筋肉がやられてしまったのがトーマス・ベルマーレンです。クラブ発表によると“右ふくらはぎの肉離れ”。こちらもカルデロン対決は欠場となる見込みですが、アレイシ・ビダルやらドグラスやら、出番のない選手が次々トレーニング中に筋肉トラブルを起こすのは不思議です。アピールしようと頑張ってしまうから?それともただの体質?

そんなこんなで今、バルサのセントラルは層が薄くなっています。試合には出られるといえども、ピケマスチェラーノはどちらもオーバーワーク気味。マルク・バルトラを起用するにはこれ以上ないほどの状況なんですが、週末からのリーガ3連戦で彼の出番はありますでしょうか・・・?ここでも使われなければ、もうアカンと思います。

ユーロスターズ・マドリー・タワーホテル

ルーチョチームは今日火曜日、いつものようにシウター・エスポルティーバで最後のトレーニングを行った後、決戦の地マドリーへと向けて出発します。UEFAによる前日会見があるので前日移動となりますが、試合会場は今更のカルデロンにつき、ここでの練習は行いません。

バルサ一行がマドリー市で滞在するのは、あちらを訪れる際の定宿としているユーロスターズ・マドリー・タワーホテル(5つ星)です。中心部から少し離れたビジネスエリアに建つというこのホテルですが、何でもこちら、かつてレアル・マドリーのトレーニング場があった場所なんだそうで。2001年、巨額の負債に苦しんでいたマドリー(第一次フロレンティノ・ペレス理事会)が市議会と不透明な合意を結び、一気に借金を減らした… と聞けば、そんなこともあったなと不快な気分が甦ります^^; なのでベルナベウへのアクセスは良い。前のカステリャナ通りを南下すれば、4kmほどで白いスタジアムに到着です。今回バルサが向かうのはカルデロンですけれど、こちらにも近いそうです。

マドリディスタの動線は存じませんが、ベルナベウへと通じる大きな通りですから、ジダネチームが逆転勝ち抜けとなれば、クラクションを鳴らす車で夜更けまで騒がしいでしょう。なので是非ドイツのオオカミチームに頑張ってもらい、バルサ選手たちに静かな夜を!ってことで!バモス、ウォルフスブルグ!

 

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