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パコ・アルカセル、入団目前

オーナーとの交渉は終わり、あとはバレンシアからの電話待ち。

FCバルセロナがバレンシアとのパコ・アルカセル移籍交渉を終えたようです。各メディアが伝えるところでは、バルサはバレンシアの所有者であるペーター・リム氏ならびに選手側とクラブ移籍で合意。あとはバレンシアが内部の意見対立を解決すれば、正式に作戦完了となる見込みです。カタランクラブから支払われる移籍金は固定額3,000万ユーロ+変動額500万ユーロとされ、ムニールサンペールが作戦に含まれる可能性もあります。アルカセルは第4のデランテロとしての役割を受け入れた上での移籍となり、バルセロナとは5年契約を結ぶと見られています。ジャスペル・シレッセンパコの加入をもって、ルーチョチームのこの夏の補強活動は終了となります(放出はある)。

移籍金3,000万ユーロ+出来高

知られていますように、パコ・アルカセル移籍を巡ってはバレンシアCF内部で意見の対立があります。批判の矢面に立つライフン・チャン会長とガルシア・ピタルクSDはバレンシアニスタのアイドルであるパコの放出に反対をし、オーナーのペーター・リム氏は良い取引だと考えている。さらにSPORT紙によるとアンドレ・ゴメスの移籍の際にはピタルクSDの承諾なくセントロカンピスタが放出されたことで、ピタルクさんとライフン会長の間にも溝があるのだそうです。同紙はこれを“内戦状態”だと記しています。

今回バルセロナが交渉を終えたのは、バレンシアの筆頭株主(オーナー)であるペーター・リム氏です。彼は移籍金3,000万ユーロ+選手の成績に応じた変動額500万ユーロにてパコ・アルカセルをバルサへ移籍させることで合意。サンペールでありムニールがここに含まれるのかどうかは、現時点ではまだ分かっていません。パコ移籍交渉においてバルサ側で大きな役割を果たしたのはバルトメウ会長のようです。

パコの移籍志願

合意はパコ・アルカセル本人との間にも成立していると伝えられています。彼もまた22歳(今月30日で23歳)の若い選手ですから、ひとまずはMSNトリデンテ(特にルイス・スアレス)の補完役としての入団であっても、将来的には主役となる可能性が十分あると見たのでしょう。ベンチ中心であっても、得られるものは多いバルセロナ行き。SPORT紙はカタランクラブでのパコの年俸は200万ユーロになるだろうとしています。これはトップ昇格したカンテラーノよりいくらか良いくらいのランクです。

バレンシア方面のSUPER DEPORTE紙やEFE通信社によりますと、パコ・アルカセル移籍交渉で重要な意味を持ったのが24日(水)に行われた選手とライフン・チャン会長による面談でした。午後のトレーニング前のこの面談でパコは会長にリム氏のオペレーションを進めるように懇願。選手からの要望が出たことで、バレンシアは対応を考え直すことだろうとSUPER紙は述べています。バレンシアニスタの方々の「しゃあない」を引き出すうえでも重要な移籍志願。パコに“生え抜き”と“カピタン”なんて肩書きがなければ、こちらの申し訳ない感じもだいぶ少なかったのですけれど。

クラブの実権を握るオーナーと選手本人の合意を得たのですから、取引は成立したと考えて問題ないでしょう。しかしバレンシア内部でどうしても意見相違が解決されない場合は、話がお流れになる可能性も無くはないようです。バルセロナとしては、あとは“チェ”さんたちの最終回答を待つだけ。もしアルカセルが来ないのであれば次の“隠し玉”はなく、ムニール・エルハッダディが第4のデランテロとなります。

ピタルクSDはムニールが欲しいが…

ムニールの去就に関しましては、以前にも取り上げましたように、ある程度彼自身に移籍先を選べる自由が与えられているようです。もし1,500万ユーロ+買戻しオプション付きのオファーが届くのであれば、バルサはそれを承諾する。実際のところは1,500万ユーロと買戻しオプション付きの両方を満たすオファーはなかなか無いようですけれど。

夏のマーケット期間も残りわずかとなってエースストライカーを引き抜かれるバレンシアとしましては、パコの後釜としてこのムニールを欲しているようです。SPORT紙曰く、アルカセルの3,000万ユーロの移籍金を値引く準備があるとのことなんですが、当のムニールはメスタージャへ行くことに乗り気ではないらしく。バレンシアは買戻しオプションを受け入れるだろうと同紙は見ています。

また、一番新しい情報では、セルタ・デ・ビーゴムニールに1年間のレンタルオファー(買取オプションなし、年俸はセルタ負担)を出し、選手はそれを受け入れたのではないか、とラジオ局COPEのビーゴ支局が伝えています。ムニールが希望するという英国修行は片道切符の匂いが強いので、ファンとしてはこちらの方が期待は持てます。彼自身は中堅クラブでのレギュラーを望んでいるのでしょう。

ガリシアの一般紙La Voz de Galiciaによりますと、セルタのベリッソ監督は9番ではなく10番を欲しがっているそうです。よってムニールは彼らのプランに合わないそうなのですが、キープ力に優れてテクニックのある選手なので新境地を開拓するかもしれない。それこそ修行によって、新たな武器を手に入れることができれば出戻りもあるかもしれないんですが。いずれにせよムニールの件が動くのは、パコ・アルカセルの件が決着してからとなります。

 

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