バルセロナに無茶な支払いをする考えはない。
バルセロナ系スポーツ新聞のMDとSPORTは時々、表紙で示し合わせたように似た見出しを付けますが、この6月20日もそんな感じでした。MDが「7,000万ユーロ」で、SPORTが「8,000万ユーロ」。最近の一番の注目であるマルコ・ベラッティの推定移籍金を示す数字です。おおよそ似た数字ですが、根拠となっているポイントは違っていて、前者が「バルサがPSGに払おうとしている額」で、後者が「フランスでそう言われている額」になります。
妥当なラインは7,000万ユーロ
この夏最大の目標であるマルコ・ベラッティ獲得作戦を成功させるため、FCバルセロナの執行部は先週土曜にPGSと連絡を取ったと伝えられています。パリクラブのナッセル・アルケライフィ会長はベラッティは売りに出ていないとの立場を崩さず、交渉の席にも着く考えはないようですが、バルサの武器は選手本人が移籍を実現させるために積極的に動いていること。少なくとも早晩、交渉は始まるんじゃないかと思います。
そして交渉となれば、焦点となるのは移籍金。お金には困っていないPSGはバルサを断念させるべく、最初はかなり無理目なところから入ってくることでしょう。
対するバルサは、目標を達成するためには努力が必要だとは重々承知していますが、MD紙曰く、「法外な額を投入するつもりはない」。リーグアンの期待の新星ベルナルド・シルバ(モナコ、22歳)のマンチェスター・シティへの移籍金が5,000万ユーロで、同じくフランスリーグで注目を集めたセリ(ニース、25歳)のローマへの移籍金が4,000万ユーロになりそうなことから、バルサはベラッティには7,000万ユーロあたりが妥当なところだと見ているそうです。
ちなみにフランスには契約解除金なるものは契約には含まれず、PSGは適当な額を求めることができます。
スアレス以上の額は支払えない
また、バルセロナにとってはマルコ・ベラッティの移籍金を7,000万ユーロあたりに抑えたい理由があります。それは3年前に獲得したルイス・スアレスの移籍金が8,200万ユーロだったので、それ以上の額は出すつもりはない、というもの。どこかの脱税容疑額までバロンデオロなお方とは違い、ルイシートは額で抜かれたところでお構いなしでしょうが、MD紙によると毎年30ゴール以上を決めてくれる“キラー”よりも高い金額をセントロカンピスタには支払わない、とバルサは決めています。
よってPSGが1億ユーロを求めようとも、カタランクラブが7,000万ユーロ(SPORTは8,000万ユーロ)以上を支払うことはない。PSGが固くとも、マルコの援護射撃があれば7,000万ユーロを着地点とすることは可能だと見ているのでしょう。というか、彼の援護がなければバルサにPSGとの交渉をまとめることはまず無理。ベラッティがどこまで行くか、になりそうです。
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