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バルサの守護神はこうして育てられる

テル・ステーゲン的キーパーを育成中

フットボルにおいて手の使えるポルテーロ(GK)は独特なポジションですが、バルサではさらにフィールドプレーヤー的な足元の技術も求められる、非常に特殊なものとなっています。カンプノウの守護神はビクトル・バルデス以降、クラウディオ・ブラボテル・ステーゲンと当たり中。しかし独特さゆえに後継探しは困難ですから、自前で育てようとバルサが本格的に動いているようです。

育成部門には合計34名の少年ポルテーロたち

参考にしたのは、12月25日付のSPORT紙です。それによると、バルサの育成部門(プレベンハミン~フベニール/U-8~20)には合計34名の少年ポルテーロが在籍しています。そして彼らを指導するテクニコ(コーチ陣)が10名。その全体を統括するのが、同紙が話を聞いたゼネラルコーディネーターのリカルド・セガーラさんだそうです。

セガーラさんはオサスナやウエスカでポルテーロとしてプレーをした後、2003/04シーズンにバルサのスタッフ入り。2011/12シーズンから育成組織でのポルテーロ部門を率いています。

検索してみると、FCB公式にも彼に関する記事がありました(2016年4月7日付。スペイン語)が、その記事で年長として紹介されているルベン・サンチェス(当時カデテA)はもうフベニールにいないという厳しさよ。30数名のうち、トップチームに上がれるのは1人か2人の世界です。

下はバルサの少年ポルテーロたちがどういうトレーニングをしているかという公式ビデオ。冒頭に出てくるのは、7人制フットボルの子たちが毎週集まって成果や課題を話し合う、グループセラピーです。

11人制の壁

FCB公式によると、7人制から11人制へと移るインファンティル(13歳)がポルテーロたちの最初の壁となります。ボールやピッチの広さ、ゴールの大きさが変わり、空中戦の要素が加わる。最終ライン裏のスペースをケアする仕事も増える。バルサは最終ラインを高くするのが特徴ですから、足元の技術が求められます。

そしてSPORTでのセガーラさんによると、11人制になる時は「身長が決定的な要素になる。ポルテーロもセントラル(CB)も、最低185cmの選手を探す」そうで、「技術的に良いものを持っている多くのポルテーロたちに、身長によってインファンティルやカデッテに行けないと告げるのが一番辛い仕事」と述べています。

一番重視するのは、足元のプレー

そうして11人制へと進級したポルテーロたちが一番に求められるのが、バルサのDNAである足元のプレーです。バルセロナのフットボルは最終ラインから組み立て始めるので、ポルテーロが長短両方のパスに長けていることは必須。あとは強い精神力と集中力、敏捷性とスピード。SPORT紙のセガーラさんは言います。

「私たちは3つのシチュエーションでセーブできる能力をトレーニングしています。相手選手が意表を突いてデフェンサの背後を取った時、セットプレー(フリーキック、コーナーキック)、そして組み立ててでエラーがあってボールを失った時の集中力とリアクションです」

育成部門の少年ポルテーロたちは、テル・ステーゲンを始めとするトッププロたちのビデオを見て「多くを学んでいる」そうです。U-19やU-17代表に名を連ねている子もいますし、ビクトル・バルデスの系譜を継ぐカンテラ産ポルテーロの登場を楽しみに待つことにしましょう。聖ステーゲンは現在25歳です。

 

このニュースのまとめ

  • ・バルサ育成部門には34名の少年GKがいる
  • ・重視されるのは足元の技術と精神力、そして敏捷性
  • ・13歳以降は身長も大事で、185cm以上ほしい

 

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