彼の成長や勝利への意欲はプライスレスだと元カピタン
2017年12月23日、サンティアゴ・ベルナベウで大仕事を成し遂げ、バルセロナへと帰るバルサ一行のなかに永遠のカピタンの姿もありました。カルラス・プジョル。FCバルセロナで593試合に出場し、気迫溢れるプレーでクレの心を魅了してきた元セントラル。そのプジがこうしてチーム応援し、訪れてくれるのは嬉しいものです。
競争心と向上心
白いスタジアムでのプジョルも一人のバルセロニスタとして、レオ・メッシの変わらぬ別格ぶりに舌を巻いたことでしょう。17年前の豚の頭で伝説になったエル・クラシコで、プジ先輩による伝説のフィーゴ封じに魅せられたレオ少年が、今は圧巻のパフォーマンスでスタンドのプジョルを唸らせているとか想像すると感慨深い。登場人物たちが役割を変えながら、物語は続いていきます。
プジョルとメッシといえば、去る10月に、バルサでの出場試合数が並んだことで話題となりました。
その際、MD(ムンドデポルティボ)紙が二人の伝説たちを会わせる企画を組んでいるのですが、プジョルが語るメッシの思い出話がなかなか面白い。 レオがトップデビューした2004年10月からプジが引退した2014年5月まで、二人は273試合で同時出場しているそうです。
トップチームのトレーニングに参加し始めた時のメッシを見て、「その最初の日から、メッシは他とは違っていた」と振り返るプジョル。では何に一番衝撃を受けたか、との問いに、カピタンはこう答えています。
「相手を突破する才能だよ。彼は(ゴールへ)まっすぐに向かっていく選手で、何をしたいのかをとても良く知っている。ゴールを決めて勝つ、という目標を持ってるんだ。彼はとても競争心が強い。彼の性格やフットボル観が僕は好きだ」
「すべてが印象的なんだけど、心に残ってるのは彼の野心の強さや向上心だよ。最初の頃から彼はとてもスペクタクルで信じられないプレーをしていたけど、今はそれだけじゃなく、得点を多く決めたりチーム全体を動かしたりしてるからね。彼はものすごく進化をしたよ」
心に残っているメッシゴール
ではこれまでにメッシが決めてきた500を超えるゴールの中で、一番心に残っているものはどれか。「かなり多いからね・・・」としつつも、元カピタンが挙げたのは「信じられない2ゴールを決めたサラゴサ戦」でした。これかな・・・?
プジョルはいいます。「彼の側で何年もいて、毎日トレーニングできた僕は幸運だったよ。トレーニングでのミニゲームでは、本気になった彼に対してこちらに選択肢はなかったね。彼のチームがいつも勝っていた」
30歳からさらに進化できる
2017年もレオ・メッシは54ゴールをあげていて、変わらぬ点取り屋っぷりを発揮していますが、彼はその枠に止まらないプレーメーカーでもあります。この進化こそがレオの真骨頂で、感嘆する点。だから三十路を迎えたこれからも、また新しいメッシが見られるだろうとの確信や期待があります。
「彼はとても完璧な選手で、プレーの多くの局面を支配してる。これからも成長を続け、多くをもたらしていくと僕は確信してるよ。僕にとってはレオが史上最高の選手だし、彼がなお向上心や勝利への意欲を持ち続けていることはプライスレスだ」
「フットボル選手にとっては、28~30歳がベストの年齢だと思う。成熟度やプレーへの理解、身体へのケアができることなどがその理由だよ。だから僕はレオ・メッシがまだ何年も活躍できると思うんだ」
プジョルが語っているのは10月1日のことですが、その後にメッシがチャンピオンズ・ユベントス戦やスポルティング戦でベンチスタートを受け入れたことは印象的でした。
プジョルはこのインタビューでメッシが「チャビの出場記録(767)を超えることも可能」だと言っています。順当に行けば、あと3年半ほど?その頃には我らのギガクラックが、どんな進化を遂げているのかも楽しみです。
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