クラシコ出場の可能性はゼロではないが、リスクは冒さない。
今季最初のクラシコを前に、カンプノウ周辺が盛り上がっています。二又トリデンテが持ち前の破壊力によって次々にゴールを陥れることで、いわゆる“メッシ依存症”を克服。前線からのプレッシングが戻ってきたことで攻守のバランスが向上し、試合に危なげなく勝てるようになってきました。ベンゼマが恐喝で逮捕、CR7が退団を考えている、セビージャに完敗で首位陥落、とマドリー方面に暗いニュースが続いているのも、バルセロニズモを弾ませている要因の一つ。今回はパロンによってたっぷり時間がありますので、紙面を持て余すメディアが大いにクラシコを盛り上げていくことでしょう。
ネイマール 「マドリー戦は得意」
クラシコへとあと11日と迫ったこの10日(火)、バルサ系スポーツ紙SPORTとMUNDO DEPORTIVOはどちらも、ネイマールJr.の好調ぶりとクリスティアノ・ロナウドの不調ぶりをセットでトップニュースとして扱っています。その内容対決では、ネイ本人のコメントを紹介し、サイン入りTシャツを2枚プレゼントしているSPORTの勝利か。同紙の主だったネイマール発言を紹介しますと、次のような感じです。
「再びクラシコをプレーできるので、すごく幸せだよ。僕はマドリーを得意にしているし、これまでにも何点か決めている。でも今は、1点を決めるだけでは不十分だね」、「このチームにはコミットメントがあるし、自分たちが勝てると確信しているんだ。勝ちに行くよ」
「レオは世界最高だし、彼が回復することを期待してるよ。だってレオがいることで、僕らはもっと強くなるからね」
ということで、本題であるレオ・メッシについてです。
一週間ぶりにシウター・エスポルティーバに現る
レオ・メッシがマドリー戦に間に合うかどうかに関しては、SPORT紙とMD紙では少々見解が分かれています。SPORT紙は間に合わず、12月2日の国王杯ビジャノベンセでの復帰が理想的であるとの考え。一方でMD紙はメッシ本人はクラシコ出場を望んでおり、少ない可能性ながらもそれを目指していくという報道です。
まず、MD紙は独占情報として、メッシが昨日シウター・エスポルティーバへと姿を見せたことを伝えています。レオは先週はバルサのトレーニングセンターを訪れず、ガバの自宅にてアルゼンチン代表の二人の理学療法士ルイス・ガルシア、マルセロ・ダンドレアとともにリハビリを実施。どうやら1週間ぶりのシウター・エスポルティーバ出勤だったのですが、彼の様子を見た人の印象によると、とても元気そうだったそうです。
そしてメッシはグラウンドでのランニングを開始しただけでなく、すでにボールも蹴り始めているらしく。それは彼のリハビリがいよいよ第3段階に入っていったことを示しています。ただ、マドリー戦まではあと11日しかないですから、その短期間で試合に出場できるコンディションになるとは考えにくいのですが、可能性は否定されていない、というのがMD紙の言い分です(再発を避けるために無理はしないであろうとの点では一致)。
ちなみにMD紙によると、メッシがモチベーションを上げている理由の一つが、ネイマールの活躍だとか。自分がいなくてもチームが勝っていることで、早期復帰へのプレッシャーからは解放されているレオですが、ネイの好調さを見て心身が“うずく”ようで。早くネイマールやスアレスと一緒にプレーをしてぇ!とメッシは日々焦がれている、とMDは述べています。そりゃあオレたちクレも、早く復活したトリデンテを見てぇです。しかしそれで事を急ぐかどうかは、また全然別の問題です。
とはいえ、マドリー戦には間に合わなさそう
SPORT紙のメッシ情報も紹介しておきますと、こちらは7日(土)の記事からとなります。そこではまず、“メッシの目標がマドリー戦出場であると固執している人々が多くいるが”と前置きした上で、彼が完全に怪我から回復し、100%の状態でなければ出場許可を得ることはないと断言。クラシコまで2週間となった今、ロッカールームの誰もがメッシの出場はないことを知っていると記しています(※ルイス・エンリケは記者会見でメッシの状態を訊ねられると、「回復は順調」と繰り返してはいる)。
メッシは先週、ガバの自宅にて、アルゼンチンの理学療法士たちとリハビリを続けてきました(マルセロ・ダンドレア氏は先日帰国)。レオが信頼を置く二人が到着してから、リハビリの主導権は彼らに渡り、バルサの医療部はスーパーバイザーとしての役割だけに止まっていたらしく。復帰の日を決めるのはバルセロナの日程ではなく、メッシのヒザであるというSPORT紙です。
ということで、12月2日の国王杯ビジャノベンセ戦(@カンプノウ)が数分間プレーするのには最適な舞台だというのが同紙の見解ですが、そうなるかどうかもヒザの回復次第です。どこかからネコの姿をした仙人がステキな豆を持ってこないともかぎらない。その豆がない場合は、復帰の目安はランニングを開始してから3週間ほどとなります。ノリで押すことの多いSPORT紙ですが、このメッシの復帰に関しては、こちらの方が信憑性がありそうですかね。そしてレオが間に合わなくとも、十分勝てそうな予感があるってのはすばらしいことです。
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