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デニスが“干物”になった理由

2018年はベンチにも入れない状況

試合前日に発表される招集リストを見るたび、切ない思いを抱きます。「デニス・スアレスは監督判断により、招集外となった」。デニスは目下、バルベルデによって招集外になっていて、この過密日程にもかかわらず2ヶ月弱も出番がありません。

招集率 94% → 25%(出場ゼロ)

デニス・スアレスの出番激減を詳しく伝えているのは、3月5日付のSPORTウェブです。

その記事によると、デニスは1月17日に行われたエスパニョールとの国王杯1/4ファイナル第1戦を境にして途端に出場機会を失っています。
これはシーズン開幕からずっと無敗できていたバルサに初めて土が付いた試合(1-0負け)で、レオ・メッシ以外の出来は今ひとつ、聖ディエゴ・ロペスが立ちはだかり、怪我から復帰のラフィーニャが10ヶ月ぶりに出場した試合でした。

これ以降の12試合で、デニス・スアレスが招集を受けたのはわずか3回(出場なし)。
残りの9試合は、8つが「監督判断」で、1つが「怪我により」招集外となっています。

  • 1月17日 国王杯1/4イダ、エスパニョール 1-0 FCB(先発、78分プレー)
  • ●1月21日 リーガ第20節、ベティス 0-5 FCB(招集外)
  • ●1月25日 国王杯1/4ブエルタ、FCB 2-0 エスパニョール(招集外)コウチーニョ初招集
  • ●1月28日 リーガ第21節、FCB 2-1 アラベス(招集外)
  • 2月1日 国王杯1/2イダ、FCB 1-0 バレンシア(ベンチ)
  • 2月4日 リーガ第22節、エスパニョール 1-1 FCB(ベンチ)
  • ●2月8日 国王杯1/2ブエルタ、バレンシア 0-2 FCB(招集外)コウチーニョ初得点
  • ●2月11日 リーガ第23節、FCB 0-0 ヘタフェ(招集外)
  • ●2月17日 リーガ第24節、エイバル 0-2 FCB(招集外)
  • 2月20日 チャンピオンズ1/8イダ、チェルシー 1-1 FCB(ベンチ)
  • ●2月24日 リーガ第25節、FCB 6-1 ジローナ(招集外)
  • ●3月1日 リーガ第26節、ラス・パルマス 1-1 FCB(招集外)
  • ●3月4日 リーガ第27節、FCB 1-0 アトレティコ(招集外)

注目すべきは、1月17日以前のデニスは招集メンバーの常連で、32試合のうち30試合でリスト入りをしている点です(94%)

昨年末はもっともミスターの信頼を受けていて、11月26日のリーガ第13節バレンシア戦(メスタージャ)から、12月10日のリーガ第15節ビジャレアル戦(エル・マドリガル)にかけては5試合連続で出場し(先発3、フル出場2)しています。
それが1月17日以降は25%にしか招集されず、出場もゼロですから、急な変化です。

クラック・コウチーニョ入団

その理由として SPORTが挙げているのは、

  • 中盤に必要なタイプではないとバルベルデが気付いた
  • プレーがイレギュラー
  • コウチーニョの入団

の3つですが、シンプルにコウチーニョの影響が大きいんじゃないでしょうか。

チングリにとってはセルヒオ・ブスケツイバン・ラキティッチは不動のピースで、コンディションが整っていればアンドレス・イニエスタも外せません。

これを補うのがフィリペ・コウチーニョパウリーニョ、次いでアンドレ・ゴメスですが、パウパウゴメスデニスとはタイプが違う。同タイプのコウチーニョデニスでどちらか1人を選ぶとなれば、ね・・・。

コウチーニョを起用できないチャンピオンズのユベントス戦は招集され、ベンチにも入っているデニスです。

ライバルのパフォーマンスが低調ならば、デニスにもチャンスは回ってくるんでしょうが・・・
彼にとっては不幸なことに、さすがのスター選手だけあって最近はコウチーニョのプレー内容が良くなってきました。疲労以外に外す理由が見当たりません。

いずれはコウを休ませるためにデニスにもチャンスは来ると思うので、そこで小さくならず、暴れられるかどうかが分岐点でしょうか。

シティとの契約

もう1つ、3月6日付のSPORT紙が挙げている理由は金銭的なものです。

というのも、FCバルセロナは移籍元のマンチェスター・シティと「デニスが10試合に出場するたびに80万ユーロを支払う」との契約を結んでいて、クラブがこの出来高払いを渋ってるというんですよね。

バルサに戻ってきてからの2シーズンでデニス・スアレスは公式戦 54試合に出場していて、この手の契約で条件となる45分の出場は31試合と。
つまりは固定額325万ユーロに加えて、少なくとも80万ユーロ×3回の支払いが発動しているわけで(その場合は合計565万ユーロ)、4回目を嫌がっていることになります。

いつかのインタビューでデニス自身が「100試合に出場して800万ユーロの選手は安い」と言ってましたが、まったくその通りだと同意しますし、起用を制限するようバルベルデに要望が出ているとも思えないので(未来の財産になり得る選手を、そんなことで干すだろうか)、純粋にスポーツ的な理由じゃないですかね。

このニュースのまとめ

  • ・1月17日を境に、デニス・スアレスが招集もされなくなった
  • ・それ以前は94%の招集率
  • ・コウチーニョの入団が影響か

 

コメント

  1. レト より:

    エスパニョール戦を見た時点でデニスは伸び悩むだろうとは思っていました。
    これまで厳しめのコメントをしてきたようにプレーが無難すぎて加点法式では評価できない選手だからです。

    しかし、ここまではっきり見限られるのは予想外でしたね。
    やはり、バルベルデ監督がビッグクラブ初挑戦ということもあり、
    育成に時間をかける余裕がないのかもしれません。

  2. みうゆー より:

    個人的にデニスが未来のバルサの中盤を担うことを祈っておりましたが…
    今のクラックたちに割って入ることは難しすぎます…
    これで折れてしまわずに努力を積み重ねて欲しいです!
    セルジのように何かきっかけがあればいいのでしょうが…
    レトさんが仰っているようにバルベルデはビッグクラブが初めてでバルサ1年目となれば結果重視というのがとても納得できました。
    これからデニスが退団しないことを願ってます…